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レンゲの蜜に吸い寄せられる

入学式、始業式も終わり、桜の花も散ったころ、暖かさも増し、明るい春の日差しを受けて外で遊ぶのが楽しい季節となります。

子供の頃、家の近くの畑や田んぼの畔にはレンゲが沢山咲いていました。見ごろは大体4月の中旬から下旬、ゴールデンウィークの前ぐらいという印象です。

レンゲはマメ科の植物で、根に球形の根粒がついて、窒素を固定し、畑や田んぼに窒素肥料のように窒素分を供給するそうで、昔は作物の収穫が終わった畑や田んぼに、わざわざレンゲの種をまいていたところもあったということです。

レンゲはピンク色の可愛い花を咲かせますが、子供の頃のお楽しみはレンゲの花の蜜を吸うことでした。友達と遊び疲れては、田んぼの畔にしゃがみ込み、蜜をいただきました。

レンゲは、ミツバチなどの虫を媒介して受粉を行う虫媒花です。おいしい蜜で虫を誘い、虫に花粉を付着させ、運んでもらうわけです。虫ばかりでなく、私たち子どもも、甘くておいしい蜜に誘われていたわけですね。

私の実家の近所には養蜂を営む家もありました。春に採れる蜂蜜はレンゲの蜜が多かったようです。私にとってはとても馴染みのあるおいしい蜂蜜です。

海外赴任が長く、しばらくレンゲとはご無沙汰していました。桜の次にはどこかでのんびりレンゲ畑とモンシロチョウの飛ぶ風景が見てみたいです。


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