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ぼっちの男子高生は、ケルトの妖精となら友達になれるのか――漫画「ヤマモトくんの妖精島交流録」の組み立て方

孤独な日本人留学生が妖精たちとの付き合い方を学んでいく青春漫画

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主人公・ヤマモトは、スコットランドの離島に住む孤独な留学生。
日本でもこの島でも友達がつくれないヤマモトは、島のもう一つの住人である「妖精」を観察するのがひそかな楽しみだった。
ある時、その妖精がヤマモトに話しかけてきて…一方的な観察対象が「友達」に変わるとき、ヤマモトの身に思わぬ出来事がふりかかる――

漫画から一部抜粋

――という漫画を描きました!
初めて新人賞に提出した作品ということで、がっつり作品紹介&振り返りをさせてください〜

作品自体は、下記からお読みいただけます!
https://x.com/GANMA_mangasho/status/1822800415676842354

テーマは「善き隣人」

漫画から一部抜粋
世話役のジャルグは、ヤマモトに「妖精に不用意に近づくな」と忠告するが…

スコットランドやアイルランドの妖精譚を読んでいると「善き隣人」というキーワードを目にします。
付き合い方によっては、人にとって強力な助けにも災いにもなる妖精。
そんな彼らとの理想の付き合い方が「善き隣人」であると。

では、「善き隣人」とはなにか?
「友達」ではだめなのか?

意外と日本では知られていない「妖精との正しい付き合い方」を紹介するとともに、現代における「他人との程よい距離」について一考できる漫画にできたらなぁ…と考えながら、描きあげました。

漫画から一部抜粋
「わきまえている」の真意は、作中後半で明らかになります

日本人向けに本格的な妖精譚を描いてみたい

名著「ケルト妖精物語」の世界観を、漫画にできないか?

着想のきっかけは、アイルランドの詩人・イェイツが収集・編纂した妖精譚です。

当時の人々が「本当にあったこと」として語られる妖精と人間のさまざまなやり取りは、滑稽で愛嬌もあり…けれども、あくまで妖精は「お互い理解しあえぬ生きものなのだ」という恐ろしさが常に付きまとっていました。

1000年ちかく実際の人々の生活に根差していた物語だからこその読み味・面白さを何とか漫画にも取り入れられないか…そう考えて考えて自分なりにひねり出したのが、今回の「ヤマモトくんの妖精島交流録」になります。

舞台は、スコットランドとアイルランドのはざま

物語の舞台である「スカー島(別名:妖精島)」は架空の島ですが、実在するスコットランドやアイルランドの離島のいくつかをモデルにしています。

出典:Wikipedia,John Allan, CC 表示-継承 2.0
https://ja.wikipedia.org/wiki/スカイ島
モデルにした島の一つであるスカイ島は、有名な某ケルトの女神に関する伝承が
出典:Wikipedia ,Arisata89, CC 表示-継承 3.0
https://ja.wikipedia.org/wiki/ドラーアカデミー
ヤマモトが通う学校のモデルの一つ、ドラー・アカデミー

また、あえてこの二つの国の境目に設定したのにも理由があります。

実は、イェイツはもう一つの著書「ケルトの薄明」の中で、「スコットランド人はアイルランドから受け継がれた妖精の性質を歪めた」と、わざわざ1章割いて苦情言っているんですね。

この「歪み」そしてその原因を調べていくとなかなか興味深く、もし連載できたらぜひアイルランドから離れた妖精の変容や過渡期の姿についても描いてみたいなと思い、あえて「狭間にある島」を設定しました。


G!トーナメント予選 Aブロック参加中です!

表題の漫画「ヤマモトくんの妖精島交流録」が、光栄なことにマンガアプリ「GANMA!」さん主催の漫画賞の予選通過しました!
これを機にぜひ多くの方にこの作品を読んでいただきたければ幸いです。

作品自体は32ページで、下記からサクッと読んでいただけます。
※ただし、アプリのインストールが必要です

X(Twitter)からもお読みいただけます!

面白かったら、RPやアプリ内でコメントいただけると嬉しいです!

忠告を破って妖精と「友達になってしまった」ヤマモトの顛末を見届けてやってください!




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