出来事は、つながる(青龍完成したよ)
先日「友達や家族、知り合いなどに頼まれて作ったことがあるもの」という質問があって、「ポーチとあみぐるみとイラスト」って答えました。
でもあとでよく考えてみれば、それだけじゃなく、家族全員に洋服10着以上作ったし、花作りも頼まれたし、編み物もたくさん編んだ。
わたしが売る作品を作り始めたのは、小学4年です。ペーパーフラワーを作って売ったのが最初。
友達にポーチ売りすぎて怒られた事件は中学生。もう、何がきっかけでとか、情熱とか、そういう基準でハンドメイドを売り始めたのか、とっくに忘れてました。
よくある、ハンドメイド売れてるからとか、作家さんおしゃれとか、そんな飾り要素も一切無し。
生きていく途中必要になった、そんな感じ。
そもそも依頼を受けてするイラストの仕事してたわけだし、依頼で思い出したら、あるわあるわ。だったのでした。
今、方向わざわざ狭めてないか?と、ふと思いました。
さすがに自在にやりたいことはやれてないけど、他人の作品でなく自分のデザインだったら、何出してもいいじゃん。
売れるかどうかは、タイミング次第。今でこそ一番動いてるのは人形だけど、10年前、20年前、全然違うものにニーズがあった。
よそ様では、好きこそ仕事に、という話もありますが、わたしの場合、好きを仕事にしたのが20年以上前で、依頼に応じて作ったことしかなかったのでした。
今回の龍もそもそも依頼で、細かいことは資料調べまくり。実は龍は一度も作ったことがない。しかし龍は思い入れのある人にとっては他に変えることが出来ない。
AIで画像を生成すると間違いなく著作権に引っかかるものが出来る(笑)こういうものこそ、わたしのようなパーツ技術屋、バラバラのパーツなら作ったことがある人間の仕事だろう。
技術には特有の癖があるため、出来ることに限りがある。ここを使って、史実がバラバラなものをひとつの生物にまとめる。
例えば体が蛇で足が鳥、などは神獣おなじみの設定。しっぽが9本の九尾のキツネだって、頭が8つの八岐大蛇だって作ってしまう人がいる。
どう胴体に繋げていくか、が作家の仕事になる。
今回の龍でいうなら、ポイントは顔、ツノ、胴体、足など。絵でよく見る足では、小さすぎて「立てない」のです。
そこで、胴を地面にくるりとつけたりなど、安定した土台を作る方法、今回やった足を針金で作る方法など、いくつか思いつきます。
この作業の前に、針金で指輪を作ったりしていて、針金細工には慣れていたので、この方法にしました。
それに、初めて仕事でやったフラワーはワイヤーを使用しています。
こんな時代にまで、繋がってゆくとは、何かの縁でしょうか。
玉持たせるために大きめに作りましたが、ちょい大きかった。次はデッサン書いてからにしよう。
口を開けるものも、意外と難しい。さらに舌先は2つに割れてます。資料見てる限りでは、動物舌も爬虫類舌もあるみたい。
あまり見えてないけど、牙もつけてます。猫にも肉球つけています。かなり大変な作業ですが、ここがあるなしの差は大きい。
目は悩みましたが、市販の猫目。
ツノは自宅の南天の古い枝を小さく切って、ヤスリかけてニス塗り。
青龍は水と木に縁があるらしく、ツノが木という説、鹿のツノ説など色々あるようで。もちろん生体は使えませんので。。
というわけで、わたしの頭の中に龍を入れたら、こうなりました。
来年の干支なので、そろそろ作家さんの作品がたくさん出てくるでしょう。
あえて難しい技法を多用したのは、簡単な技法だとカブる可能性が高いからです💦
みんなで作ろう系は他の人に任せてます。かわいいものを自分で作りたい!層は一定数いますし、メーカーさんもそこに力を入れてる。
わたしの今の作風だと、そこに戻るのは難しいし、教えてという人が5人くらい来たら考えます。。
おかげさまで、ワンランクアップしたような気がしますが、果たしてお客様は満足してくださるのだろうか?