南部輝久にインタビュー!コロナ禍の1年を振り返る 前編
こんにちは!南部輝久officialスタッフTです。
一昨年の12月に小さなニュースとして登場した新型コロナウィルスは、瞬く間に世界中の人々の生活を変えてしまいました。
最初の緊急事態宣言が出たのは昨年4月でした。
演奏者としてライブ企画者として南部輝久にこの1年を振り返ってもらいました。
前後編にわけての掲載です。
この記事は前編です!
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■最初の質問です。ライブ関係者にとって大きい出来事だったのは2020年2月中旬に大阪のライブハウスでクラスターが連続発生したことでした。
南部さんはそれ以前コロナ問題をどんな風に思っていましたか?
ーー最初のころは職場でニュースが話題になっているのを認識している程度でした。
だんだん広まるにつれ、何か気持ち悪い、不穏だ。
何かの企み、陰謀なのか?と感じていました。
しかしその後の状況がこうなるとは全く想像しませんでした。
■2月の初めにバラナンブで九州ツアーに行った時はコロナのニュース量は増えていてもまだ意識せずに行動できましたね。
ーーそうですね。
■大阪クラスター後にライブハウスへの風当たりが強くなった頃のことを聞かせてください。
ーー「ライブハウスを救おう」「行政のやり方に抗議だ」という運動をYouTubeやニュース記事で見ていました。
特定のものを叩くことに危険さを感じました。
関東大震災の時の民間人による朝鮮人への差別、虐殺、国家による扇動のことなど思い出しました。
自粛警察とか、虐殺まではしなかったが方法は同じですよね。
■コロナ問題の影響を直接最初に受けたのは、3月中旬のライブがひとつ延期になった時でしたね。
飯浜ゆきこwithイタルさんグループ、熊のジョン、台湾から参加の謝明諺さん、が出演予定でした。
ーー自分のバンド「熊のジョン」のバンマスでギターのカツさんが職場の事情でライブ活動を自粛することになりました。
それは今も断続的に続いていて、ベースのアキラさんとドラムの自分のduo演奏でカバーしています。
台湾の謝さんが来日できなくなったと聞いた時は、「たしかに来日はできませんね」と皆が納得する状況でした。
たまたま海外からの公演の対バンでしたので楽しみでしたが、いち早く影響をうけましたね。ライブをキャンセルすることへのくやしさはありました。
ので、飲み会。
お客様もきていただいてうれしかったですね。
■4月7日に最初の緊急事態宣言が出ました。
4月1日に二万電圧に出演したのがこの状況下でのラストライブとなりました。
ーーその出演そのものがコロナの影響でした。お世話になっている Quartet Hard Edition にトラ(助演)で呼ばれたんです。
演奏自体植村昌弘さんとツインドラム、見事にうちのめされましたね(笑)
みなさん本当に素晴らしいミュージシャンです。
■緊急事態宣言が出たからといってライブがまったくできなくなるとは思っていなかったけれど、当然やらない・できないと考える人もいました。
4月の中ごろまでは人々の認識がバラけていましたね。
ーーあちこちで急遽キャンセルするバンドが出て、その代理のオファーをたくさん受けました。
4月中旬の数日間にライブ予定が膨れ上がった後、次々と無くなって全滅しました。
■5月は通常のライブはなく、初めて配信生ライブを経験しましたね。
ーー四ツ谷OUTBREAKでバラナンブの無観客配信が初でした。
5月中にもう一本、小岩BUSHBASHでAuralFitがありました。
■配信ライブに関してはあらためてお聞きし別記事を作る予定です。ここでは保留にして次に行きますね。
東京で6月19日にライブハウスやいわゆる「夜の店」の緊急事態宣言が解除されました。
荻窪ClubDoctorのバラナンブライブが19日の解除日と重なり開催できました。
お客さんが予想外に多く来てくれました。
ーー嬉しかったですね。演奏していてお客さんも喜んでいるのが伝わってきました。
やっぱりライブはそれを必要とする人の生活に外せないもの。やる方も見る方も、と思いました。
■一般のお客さんのほか、ミュージシャン仲間もたくさん来ていましたね。楽しみに来ることに加えて応援の気持ちがあったのかな?と思いました。
ーー楽しみや応援もあると思います。そして自分だったら「この状況でどんなふうにライブをやるんだろう?やれるんだろうか?」と探りもあって来ただろうと思います。
■19日のライブではヴォーカルのマイクに飛沫防止のアクリル板が取り付けられていました。アルコール除菌剤使用や検温、閉店時間厳守など、ライブをやるためにさまざまなルールができました。
ーー営業を行うために必要なことをやっていますね。
■初期のクラスター以降、知る限りライブハウスでの発生は聞きませんね。
ーーお客さんがよく理解してくれているんだと思います。出演者も。
この状況でライブに来る人は、バンド文化・ライブ文化に迷惑をかけないという強い気持ちで行動していると思います。
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前編はここまでです。後編もぜひご覧ください。
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