槇村真里子(架空日記シリーズ)
4/28(もうすぐ5月)
人間とは
変な形をしているくせに、
みんなして顔ばかり注目するのが
よくわからない。
腕が2本で足2本、胴体があって首がある。
アリンコのほうがまだナチュラルだろう。
私のマリーは、今日も人間の形。
私とは違って、人間の形の正しい形。
腕が短くて、足が長くて、髪が短い私。
でも誰もが顔を気にする。
太ってる長野くんは、体を気にする。
背の高い、あの人は今日も私のどこかを見つめていた。
誰だろう。須田くんとよく話しているのを見かける。
この間は見かけた直後に大きな声で
「シュークリームってさー、スプレーなんだよ」
と言っていた。須田くんはあの変なでっかい人と仲がいい。
変なの。
早く春が過ぎて、夏が来て、冬が来て、また春が来ればいいのに。
学校はつまんない。