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形にならない何もかも
頑張れない日々が続く。
元気がある日は散財し、元気がない日は布団に籠もる日々がしばらく続いている。夜はそれなりに眠れるが、夕方頃から抗いがたい苦痛のような眠気に耐えられずにベッドに沈む。ベッドは晴れた海の底を進む潜水艦だ。穏やかに私を外界から切り離す。
散財の内容といえば、もっぱらアクア用品と草で、あとは料理が苦痛で仕方ないので出前を頼んだりする。医者は料理くらいできなくたって、食べれているなら問題ないと言うが、元々できていた料理ができないことは苦痛だ。無駄に散財していることも許しがたい。それでも手が動かない。ただただ苦痛だ。
創作したいのに文字も打てないので、落書きのような絵を描いたり、せめて刺繍したりする。それもできないときは、なんとか本を数行だけでも読んだりする。本だけは前よりも少し読める。読むと少しほっとする。文章は暗海に浮かぶ灯台だ。
水槽と草は何とか世話をしている。水槽を泳ぐメダカにはいつだって癒やされる。癒やされている、のだと思う。それがどんな感覚だったか認識することが最早難しい。それでも水槽を見ていると落ち着くから、癒やされているのだ、多分、私は。
そろそろ何処かで復帰したい。垂れ下がった糸を掴みたい。考えると喉が締まる。戻りたい。苦しい。
せめてこんな気分を何か形にできたらいいのだけれど。きちんとした文章を纏めるのが難しくて、なんとか散らかった文字を打ってみる二十一時。
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