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新卒薬剤師が全国転勤を選んでみた


薬剤師の仕事のメリットは勤務地が変わらないこと。同じ店舗で長く(下手すれば定年後も)働けること。結婚して子供ができてもパートになり短時間の勤務で高めの給料が貰えること。


理解してます、はい。

でも!!!

それっていろいろ窮屈やん!

ってことで新卒で全国転勤やってみました。



大学5回生のときに、就職活動を始めまして、それはそれは悩みました。


薬学部出身者の就職先で多いところというと、病院、調剤薬局、ドラッグストア、製薬企業のMR、研究職、医薬品卸の管理薬剤師、CRO、、、


まずはインターンに行ってみよう!と思い、大学を通して行けるインターン(単位もらえる)に行きました。

行き先は医薬品卸の管理薬剤師。

卸業界で1番のところに行ったので、その設備の機械化と勢いに感動。

すごかったなあ!基本土日祝休みで、めっちゃええやん!給料は、、うん。

まあ、仕事内容考えるとこんなもんか?

デメリットを調べていくと管理薬剤師ということは医薬品の責任を一手に引き受ける訳でして。

会社が医薬品関連の不祥事を起こせば管理薬剤師のせいになり、下手すれば免許剥奪です。

ああ、管理薬剤師ってちゃんと責任取れへん、取り方も分からんような新人が気軽に引き受けていい職業じゃないかもな、、、と私は思いました。

はい次!


MRのインターンに行ってみよう!

MRは営業職なので文系の人達とも競わなくてはいけません。

インターンに行くための志望動機、がっつり書いてこいと書式を渡されます。

書いたからって全員参加では無く、数人に絞られます。

志望動機のペンが全く進みません。

こりゃだめだ。

はい次!


病院はハズレの実習先を引いてしまい、そもそも印象が良くありません。

夜勤は嫌、給料は安め。

休みが自由に取りやすく、薬の勉強になるというのには憧れました。


ドラッグストアは勢いがあっていいですね。

給料も高めですし。

ただ土日出勤があるし、夜も遅くなりそう。


調剤薬局は1番数も多くて薬剤師の主戦場だなと思いました。

給料は高めから普通。

就職活動は非常に楽そうです。

土曜は仕事ですが、日祝は基本休み。

企業とドラッグストアの間のように感じました。



私は新卒でしか採用してもらいにくい企業などにまず就職してバリバリ働き、一通り気が済んだら転職して調剤薬局でゆるく働く、という大枠を考えていました。

しかし、よくよく考える上でバリバリ働きたいだけで、企業に拘る必要はないのでは?

しっかり働いて、それが給料に反映されれば満足なのでは?

というか、転職して調剤薬局に行きたいのなら調剤薬局でいいのでは?

という結論に達しました。


さて、調剤薬局。

ここに給料と勤務地の面白い相関を見つけました。

都会に行くほど給料が安く、田舎に行くほど給料が高い。

他の業界は逆のことが多いですよね?

理由は簡単で、薬剤師免許を持っている人が居ないと薬局を営業できないからです。

とくに薬学部がある大学を持っていない県は薬剤師が少ないので、価値がさらに上がります。

という訳で調剤薬局の全国転勤コースを選ぶと給料が上がります。

しかも会社のお願いで行くので、たいてい家賃は全額補助です。


デメリットは知らない土地に放り込まれることでしょうか。


私はこれまでずっと関西で育ってきたので、こんな機会でもないとここを抜け出すことは無いだろうと思いました。

しかも旅行は好きです。

見知らぬ土地で1から生活を組み立てるなんてワクワクするじゃないですか。


一方で、調剤薬局って基本10人以下の店舗で門前病院の処方せんを受け付けます。

私にとってこの形態こそがデメリットでした。

人間関係ガチャ要素が強いし、扱う薬も偏ってきます。触る薬が偏れば、知識も偏ってきます。


でも、全国転勤コースなら補えます。

ここは会社によって異なるのですが、配属先の異動があるんですよね。

私は異動が3ヶ月単位であるような会社を選びました。



結果、出張行きまくりで忙しくて希望通りにバリバリ働けました。

年収も2年目で700万に達しました。

あと、同期や先輩後輩が面白い人が多くて最高です。全国転勤やってみようって人は薬剤師の中では希少種だと思うので、余計に話が合います。


忙しくて物理的に友達と会えないことはたくさんありました。地方で1人きりなので、寂しく思うこともあります。

なので、どうしても人と喋りたいときに、地方の居酒屋に行って、その辺のおじさんと話すスキルが身につきました。



就職活動のとき、周りに流されずに自分のやってみたいこと、希望することをしっかり考えて、それを軸に選択して良かったなと思います。

人生において幸せとは、自分で自分の人生をコントロールしている感覚である、という言葉に共感します。











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