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大ラフを描け…絵の描く手順

 こんにちは、最近仕事が忙しく絵を描いていない名無しの猫です。(絵を描いていないと言っていない。)今描いているイラストの工程を自分の中でまとめている。これからの事も含めてなので、覚悟とも言えるかな…。

★最近大ラフのあり方を考えています。
 ラフの前のラフ:基本的なデッサンやパースを度外視したイラスト。必要な情報は、何を描きたいのか、何を表したいのか。
 これは、スケッチや30秒ドローイングで言われている、短い時間の中で物の本質を捉えるための物だ。最近描いている大ラフは計ってみたところ白黒線で2分で作成していて今は5個書いた。つまり10分ほどで描いている。

★私は何を描きたいんだろうか
 キャラクターを描きたいと思った時に、そのキャラクターを大ラフでかく、最初に思いついたのが、座って本を読むイメージ、そのキャラクターのイメージだからだ。次に思いついたのが立って構えているイメージ、このキャラクターの儚げな一面と攻撃的・無慈悲的な感情も合うと思ったからだ。この後に思いついたのが眼鏡を外す過程のイラスト。 キャラクターの行動から起きる可愛さを表現したかった。
 最初は椅子に座って本を読んでいるイラストだったけど、本当に描きたいと思っているイラストは眼鏡を顔から外す仕草から起きる、儚さと可愛さだった。この本質を知るために10分も必要で10分程度で出来てしまうという事なのだろう。
・・・ここで私が大ラフを使う理由が物の本質を描くためと言える。

★ラフと色ラフ
 さて、本質が分かったから今度はラフだ…。こちらは白黒ラフで5分・色ラフで10分程度かかるだろう。予測では眼鏡を外す仕草を白黒で3~4枚・気に入った物を色を付けて、大体長期で見ても1時間以内でラフが書けるはずだ。大ラフを含めて数えてもすでにこの時点でイラストが10枚程度出来ている事になるな…。
 ラフと色ラフを作る理由は、本質を描くためのベースのカラーを決める事と分かりやすさを上げるためだ。この時一番不要となるのは絵で使う比率や遠近法、デッサンかもしれない。あくまで分かりやすさと、表現される色をパッと見て自分の中でスッキリと描きたいイメージが作れているかだ。
・・・ここでは、ラフと色ラフを描く理由が分かりやすさと色決めとなる。

★ペースとメインとポイント
 分かりやすさと色を追求したら今度は何をするのか・・・そう、色の話だ。また色だ、色ラフで付けた色をはじめ、ある程度色を三つに分けてパタンを作っていくのだ。あくまで今回の場合だが
・ペースカラー(いわゆる無彩色だ)基本白から黒までの色全てを入れる方が映える…だが、この色の配分が大きくイラストに影響する。眼鏡は光沢を入れて白と黒で強制的に目立たせる、髪は逆に中明度にしてしなやかさを出したい…。可愛さは何から得られるのか…。無機物の硬さを有機物の柔らかさ、取り合えずこれで行こう。
・メインカラー(有彩色の中彩度だ)イラストの6割程度を占める色と考えてもよいが、今回だとキャラクターの髪の色になる事が予想できる。髪の色を調整する=環境光を変えるという事になるため、絶対に確認が必要な色だ。可愛さを表現するなら明るく鮮やかな…だが、親近感を出したいなら近く、暗く鮮やかで赤味のある雰囲気、つまり逆光だ。
・ポイントカラー(有彩色の高彩度だ)、目だな・目だけは超高彩度にしても違和感が出来にくい。どれくらい目立させるかはベースカラーの暗さによっても影響される。そのキャラの強さと影響力を考えて出来るだけ強くしたい。ただ、可愛さへの影響があまりないのはまずい気がする。改めて思考する必要がありそうだ。
・・・ここでは色から描くイラストの本質を更に強くだすための工程となる。

★アタリ
 描く物が決まった、最高に素敵な色ラフが今目の前にあるはずだ。では改めて、その可愛さという表現を誰にさせたいのか…。
「誰」を表現するには正確な情報が必要だ、髪が短い・制服を着ている・丸顔…これは、イラストでいうアタリだ、キャラクターそのものの比率であり、行動であり、構図だ。いわゆる見栄えだ、違和感を感じるイラストは表現が高くても見栄えが下がる。正確なアタリではなく必要な崩れた構図の見栄えを上げるために整える。整えていい場所は可愛さという魅力を出していない場所をいかに魅力に合わせて調整できるのか…。決して決まりきったアタリを描くのではない。正確性から微妙に出来るズレ、これが見栄えと魅力を更に上げてくれるはずだ。
・・・アタリでは見栄えを上げ、運が良ければついでに魅力も上げてくれる工程だ。

★構図とキャンバス配置
 この工程に来るまでに色々書いたな…2~30枚くらい描いたか?
よし、必要な1枚に・・・ついでに一枚の中で更にいらない情報を切り離す作業だ。・・・改めて、お前は何が描きたいのか?
「可愛い子が描きたいです! 可愛いが可愛いしてる絵です!」
それ以外は不要でいいよな?さあ、思い切ってカットするんだ。
・・・この工程で、最大限自分が伝えたい事を表現する物を選択する、鬼の作業が待っている。

★下書き
 さあ、一つの素敵なラフが出来た。下書きだ…。
下書きってなんだ、何のためにある?
下書きとは、おおよその絵を描く事、ラフスケッチの事…つまり今までしていた事は下書きだ。
・・・この下書きを絵描きは、あえてラフと分けて下書きと絵描きは言う。清書した時の違和感を消すための工程…。
 これが一番いえる事かもしれない。ただ、違和感を無くす考えならアタリも同じ役割になる、大きく違う事はディティールを描くかだ。つまり違和感ではなくディティールの統一…?大量に情報が出てきた時に、混乱を避けるための統一されたディティール配置と表現…。髪の流れを一定にすることで、数個の跳ね毛が際立ち、可愛さを出す。ロゴや服がそのキャラの分かりやすさを誇張する。しぐさや癖を補完するシワ。
 この時一緒に影の位置を考えればより際立つ作品ができるだろう。決して、清書をしやすくするためだけの工程ではない…。
・・・つまりこの工程で、最初に決めた、表現したい物・キャラクターを更に良く表現する工程だ。

★さて、絵を描こう
 ざっと計算して絵を描きだすまでに2時間程度かかる。工程をある程度まとめて1時間程度かな…。それから4~6時間程度作業をする。そして、ここの中に資料探しを書き忘れている。各工程で探すとすると、うーむ時間がかかる。

★お後がよろしい用で
 さて、少し作業工程を書かせて頂きました。パースやデッサン、クロッキーやトレース、他にも模写等を行うような工程も本来なら作業中に入っていますが、色々省いて書いてこれですね。1枚描くだけでとにかく時間がかかる!ただ、1枚描くだけで他のラフが20枚程度は出来る。そのラフに順位付けしつつ同時作成すると、一気に沢山イラストが描ける。大変で楽しい作業だ…。 頑張るぞ!

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