現役テレビマンで打線組んでみる
はじめに
好きなテレビ番組はありますか?もしあればそのなかの一番組を頭の片隅に置いておいていただきたいです。
私はテレビも好きなんですが、映画も好きです。そして映画を選ぶときは結構な比率で監督や脚本家を見て決めます。一見興味のなさそうなテーマの作品でも大好きなあの作品を作った監督なら自分にも合うかもしれないと思って観に行くんです。そしてその選び方をしたときは大体おもしろいです。映画が好きな方はこういう選び方をよくするのではないでしょうか?私なんかよりもっと映画の本数を観る人なんかは、撮影監督や音響監督にまで注目して選んでいる人もいます。
ということは、テレビもスタッフに注目して観たほうがハズレがないはずなのです!テレビ好きの方はハズレがあるからこそアタリを見つけたときのおもしろさを感じることもあるかもしれません。ただ、手っ取り早く自分好みの番組を探したい方にはスタッフさんに注目する方法をおすすめします。
さぁ、それでは最初に思い浮かべた番組を天下のwikipediaで調べてみましょう。大抵「スタッフ」の項目があり、そのなかで番組の主な方向性を先頭に立って決めているのは「演出」か「総〇〇」という役職です。映画で言う「監督」ですね。例えば『はねるのトビら』であれば「演出・プロデュース」の近藤真広さんが監督の役割になります。
番組のトップが確認出来たらその人が担当する他の番組を調べ、Tverなどで観てみてほしいです。きっとあなたが好きなテイストの番組だと思います。違ったらごめんなさい。
とにかく、テレビ番組の質を決めるウェイトが大きいのは出演者ではなくスタッフです。
今回は私が好きなテレビマンを9人選び、打線を組んでいこうと思います。こんな失礼極まりない企画、芸能人や会社員として文章を書いているライターさんでは実行できないと思います。好き勝手書けるのは、一般人にのみ与えられたメリットです(できるだけリスペクトが伝わるようには努めます)。
今回は自分なりにルールを設けました。
ルール
以上がルールです。
実際に打線を組む前に、打順の意味や役割を理解しておく必要があります。こんな企画立てておいて、自分はあまり野球に明るくありません。パワプロくんで大まかなルールと、調子が重要なこと、女の子とのデートを優先しすぎると能力が上達しないことを学んだくらいです。
打順の意味と役割
それでは早速確認していきましょう。
ざっとこんな感じです。ネットから学んだ情報なのでどこまで合っているのかわかりませんが、大きく間違えていることはないでしょう。
それでは、ようやくですが、これらの役割を踏まえた打順を発表していきたいと思います!
打線発表
1番: 橋本和明 さん (日本テレビ)
主な担当番組・・・有吉の壁、マツコ会議、有吉ゼミ など
これは橋本さんで間違いないでしょう。性別、年齢問わず、幅広い層へのアプローチといった面では現役トップの実力があると確信していますし、橋本さんが演出を務める番組が大外しをしているのを見たことがありません。そういった意味では打率も高く、ヒットメーカーです。
そして、コロナ化真っ最中の時期では、『有吉の壁』での「スターのおもしろ自宅公開選手権」や「カーベーイーツ選手権」、『マツコ会議』でのリモートでマツコさんとゲストの対談形式へスタイルの変更など、すべてその時々の状況を察知し瞬時に戦術を切り替える1番に最適だと思うのです。
2番: 米田裕一 さん (テレビ朝日)
主な担当番組・・・家事ヤロウ!!!、博士ちゃん、帰れマンデー など
これも我ながら超しっくり来ています。情報×バラエティーの番組はこれまでいくつもありますが、ここまで情報もバラエティーもハイクオリティーで提供できているのは、過去をさかのぼっても米田さんしかいない気がします。しかも、情報パートとバラエティパートがはっきりとセパレートされているのではなく、自然に融合されているのです。それこそ器用な技術と天性のセンスを持っていないとできない所業であり、2番にぴったりです。
バカリズム×カズレーザー×中丸雄一や、サンドウィッチマン×芦田愛菜などキャスティングの妙も一つの魅力です。
3番: 佐久間宣行 さん (フリー)
主な担当番組・・・ゴッドタン、あちこちオードリー、ピラメキーノ など
打線の中軸であるクリーンナップです。3,4,5番は打線の中で得点につながりやすく、攻撃において特に重要なポジションです。
3番も佐久間さんしかいないと思っています。上記の役割と違和感があるとすれば、もはや全部ホームラン級なところですかね。
ただ、日々の通常放送でしっかり安打を打ち、スペシャルや特番、番組イベントなどでホームランを放つと考えればまさに3番です。ゴッドタンやあちこちオードリーに加え、テレビではないですがハライチのYAMIや自身のYouTubeチャンネルまで、すべてでヒットを出し、トークサバイバー、ゴッドタンやあちこちオードリーの番組イベントではブライアントの天井スピーカーに直撃したときばりの(浅い知識)特大ホームランを打って大量に得点しています。最強の3番です。
4番: 加地倫三 さん (テレビ朝日)
主な担当番組・・・アメトーーク、ロンドンハーツ、テレビ千鳥 など
打線を考えるにあたって一番初めに決めたのが、4番の加地さんです。バラエティにそこまで詳しくないという人も加地さんの名前なら知っているという人も多いはずです。おもしろい番組を作るテレビマンは数多いますが、ここまでまっすぐに”お笑い”に向き合っている人はいないと思います。
タイトルを見ても、『アメトーーク』や『テレビ千鳥』、『霜降りバラエティ』とかなり強気で、どれもまっすぐ王道のコンセプトなのですが、並外れた演出力と企画力で他の番組には出せないおもしろさを作り出しています。
印象に残っているのは2019年のアメトーーク大賞です。例年ならアメトーーク内かつバラエティ番組全体をその年一番盛り上げた芸人一組に大賞を授与するのですが、その年の大賞はまさかの「全員」。理由は、宮迫さんの闇営業騒動やコロナ渦など、いろいろなハプニングがありながらもアメトーークが存続できたのは出てくれた芸人の皆さんのおかげだから、でした。どうですか?クラスのボスしかやれないまとめ方ですよね?そもそもご本人から醸し出されている雰囲気が圧倒的強キャラなんです。
以上諸々含めて、4番はこの人しかいませんでした。
5番: 藤井健太郎 さん (TBSテレビ)
主な担当番組・・・水曜日のダウンタウン、クイズ正解は一年後、
オールスター後夜祭 など
決め手はやはり長打力と強靭なメンタルです。
長打力に関しては言うまでもありませんが、毎回の通常放送がホームラン状態です。佐久間さんがブライアントだとしたら、藤井さんは王貞治さんの4打席連続ホームランのようなものです。
個人的に1時間のレギュラー放送にかけられている時間と労力を全番組の中で一番感じるのが『水曜日のダウンタウン』なんですよね。そのせいか、他の演出家の方が2、3番組兼任しているのに対して、藤井さんは『水曜日のダウンタウン』1本勝負です(どでかい特番が常に控えているからというのもあるかもしれません)。
メンタルの強さもとんでもないです。つまみ枝豆さんや板東英二さん、おぼんこぼんさんをブチギレさせても、怖気づくことなく常に攻めた企画を世に放つ一貫した姿勢は尊敬すら覚えます。メンタルの強さが鍵となる5番にこれ以上ないと思います。
6番: 舟橋政宏 さん (テレビ朝日)
主な担当番組・・・激レアさんを連れてきた。、キョコロヒー、
秋山と映画 など
はい、私が一番好きで、一番尊敬するテレビマンです。
他の打順は一応理由まで考えたんですが、6番だけありません笑。強いて言うなら、6番っぽいからです。自分が野球を知らないおかげで無意識のうちに揶揄してる可能性がありますが、決してそういうつもりはありません。
なんとなくチームを背負って立つ!みたいなのはご本人も苦手そうだな~という印象を勝手ながら持っています。そこまでプレッシャーのかからないポジションで自分がおもしろいと思うものを貫いていてほしいんです。監督からスクイズの指示が出ているのにホームランを狙っていてほしいです。
自分が思う舟橋さんの魅力は、圧倒的な独創性と出演者へのリスペクトです。秋山とパンでは秋山さんのぶっ飛んだ発想を生かせる最高のシチュエーションを演出し、シンパイ賞では芸人愛に溢れた超お笑い特化番組を作り上げました。キョコロヒーでは異質な空間を巧みに操り、激レアさんではゲストの魅力を情報収集とユーモアセンスで存分に引き出しています。
これだけの能力を兼ね備えていればどの打順でも活躍すると思うので結果的に特に理由なく配置してしまいました。
7番: 岩下裕一郎 さん (テレビ東京)
主な担当番組・・・有吉ぃぃeeeee、有吉の世界同時中継、
やりすぎ都市伝説 など
岩下さんを7番にした理由は6番と近いところがあって、伸び伸びやってほしいからです。岩下さんはテレビマンの中でも特に趣味を番組テーマに取り込んでいると感じます。ゲームや都市伝説が好きだからこそ、その知識を番組作りに余すところなく投入し、その道の玄人も素人も楽しめる番組に仕上げています。
ゲーム番組などは特には演者のプレイングスキルやそのゲームへの適性が明確に分かっていない中でも事前に予測し、その人を起用することで起こる展開まで予想してキャスティングしなければならないので、そのあたりの計算高さや器用さは7番に向いているはずです。
8番: 新井康孝 さん (TBSテレビ)
主な担当番組・・・ラヴィット!、まるっと!サタデー など
8番はバッターとしての役割がよくわからなかったので、キャッチャーのイメージに合う人で選びました。キャッチャーは配球を決めたり、チームの核です。チームでも一番情報を集めなければいけないポジションだと思います。その意味で、ラヴィットやまるっとサタデーなど、膨大な量の情報を取捨選択して番組作りに活用している新井さんは適任かと思います。朝の帯番組はテレビ局としても核になる番組になると思うのでその側面も兼ね備えています。
さらにキャッチャーは、時には思い切った判断が必要です。初期の情報色が強かった時代から視聴者の反応を見て、一気にバラエティに舵を切った判断力を見るとやはりキャッチャーとしての役割を十分に果たすと思います。
9番: 木月洋介 さん (フジテレビ)
主な担当番組・・・新しいカギ、今夜もナゾトレ、
久保みねヒャダこじらせナイト
9番は打線のラストを締め、次の1番に繋げるという役割です。
木月さんは『笑っていいとも!グランドフィナーレ』の演出を務めました。『笑っていいとも』の終了でバラエティの一つの章が終わったといえるほど、この番組は大きなものだったはずなのでそんな番組の最終回をあれだけ盛大に、そして感動的に演出した木月さんはラストの締めとしてこの上ないです。
次につなげるという意味では『新しいカギ』の演出もしています。霜降り明星、チョコレートプラネット、ハナコという新世代の番組です。『めちゃイケ』や『はねトビ』、『ピカルの定理』の流れを引き継ぎ、新たな世代へとつなげる番組を手掛けており、1番へつなぐ役割も十分に果たしてくれるのではないでしょうか?
最後に
いかがでしたでしょうか!?
なんだこの打順、と思った方はぜひ考えてみてください!
自分が監督になった気分で結構楽しいです。
読んでいただきありがとうございました~