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すばらしき食品サンプルの世界


私は食品サンプルが大好きです。
いつから、なぜ、何をきっかけに好きになったのかは覚えていませんが。
どうにもこうにも、心くすぐられる・心ときめく存在なのです。

本物じゃないのに、まるで本物みたい。
リアルなのに、食べられない。
なぜこんなに心惹かれるのでしょう……

飲食店の店先やスーパーの食品コーナーなどで日常的に見かける、食品サンプル。
お料理や食材の情報を視覚的に伝える役割もありますが、実はとってもかわいくて、楽しくて、アートな一面もあるのをご存知でしょうか。

食品サンプルをモチーフにしたキーホルダーやグッズなどは、日本人だけでなく海外の観光客にも人気なのだとか。

そんな、日本が世界に誇る技術の結晶”食品サンプル”たちを間近でまじまじと観られる夢の国、『おいしさのアート展』へ行ってきました!

(2022.12.29〜2023.1.10  大阪での展示は本日までで終了となっています)


大阪にある食品サンプルの会社、株式会社いわさきさん(以下、いわさきさん)
いわさきさんが例年ゴールデンウィークに大阪南港ATCで開催していた『食品サンプル展』が大好きで毎年楽しみに行っていたのですが、ここ数年は新型ウイルスのこともあって開催できない状況がつづいていました。

今回は場所をあべのハルカスに移して、3年ぶり?の開催です!
(創業90周年記念ということで、いわさきグループ3社合同のちょっと特別なバージョンらしい)

ちなみに今回から入場料として300円が必要になりましたが、むしろ今まで無料で観覧できていたのがすごいんですよね。

久しぶりに大好きなものを間近で見て、夢中になって…… 気付けば100枚以上もの写真を撮っていました。
写真はSNS等での掲載OKということなので(太っ腹!)、感動の一部をこのnoteでお伝えできたらと思います。
とにかく写真が多いので、ページが重くなっていないか心配だけれど。

興味のある方も、ない方も、よければぜひ奥深き食品サンプルの世界に触れてみてください。

※一部、分かる人にしか分からないネタ?も含みますがご容赦くださいませ。



まずは、無料で(!)観られるコーナーから。

生食パンのふわりとほどける感じ!

大皿から溢れんばかりの回鍋肉はクック◯ゥのCMみたく食欲そそる一品。溶き玉子の具合も絶妙です。


伝わってくるパリパリ感。焦げ目がリアル!
思わず手が伸びちゃう。


ソースやタレのてりてり感。じゅわぁ〜って音や、香ばしい匂いまで漂ってきそう……



こちらはご当地名物料理コーナー。

宮崎、秋田、青森、北海道


せんべい汁のおせんべいが本物すぎる…… 寒い日にあつあつをハフハフしながら食べたい。


香川、広島、兵庫


骨付鶏をドアップで!
パリッとした鶏皮、食べかけのお肉の表現、ほろりと解けたおにぎりの米つぶ……
お皿の水滴?油?まで、こだわりが凄いです。


愛知、石川、岐阜


宮崎、山口


長野、東京


千葉、栃木


群馬、新潟


大阪、滋賀


もう本物としか思えない天ぷらの衣、ソースの蓋やビールのグラスについた泡など細かなところまで生々しいほどリアルです。


そしてここから、300円の有料コーナーへ。
(こちらも写真撮影、SNSへの掲載OK)

まず出迎えてくれたのは、ユーモアあふれる賑やかな作品たち。
お菓子の家ならぬ「パンの家」、夢が詰まっています。
お肉やお米の一粒一粒まで丁寧に作られたローストチキン。
「ピザの斜塔」は食品サンプルだからこそできる楽しい表現!


タイトルの通り、本当に「生々しい」ほどリアルな生たまご。これが食品サンプルだなんて…… すごすぎる。


こちらもリアルすぎる蟹。
足からひょいんと飛び出した筋?や殻の中のミソ、着色など丁寧に作り込まれていて惚れ惚れします。


わぁー!たのしい!
カップ麺にお湯を注いだら、蛇口から完成したラーメンが出てくるなんて。アイデアが素晴らしすぎます。大人が本気で遊んだ感が大好き。


毛蟹が毛蟹チャーハンを作って、それを毛蟹が食べているという、なんともシュールな…… でもかわいいかも。
毛蟹のリアルさもさることながら、発想がユニークでたのしい作品。
わいわいガヤガヤ、賑やかな声まで聞こえてきそうです。


アイスクリームがメロンソーダのお風呂に浸かってる……!
溶けちゃう……?熱いのかな、冷たいのかな?想像がふくらむ楽しい作品。


見た瞬間、んふふ…… ってなってしまった作品。
とうもろこしのサマーバケーション。浜辺でこんがり。
めちゃくちゃくつろいでますね。


ぐっつぐつ
これが静止画(作品)だなんて信じられますか……


海苔の質感がすばらしくリアルで、まじまじと眺めてしまいました。鮭ののったお弁当もかわいい。美味しそう。
海から食卓への直送便です。


扇風機の羽が…… ピザに!?
とけたチーズが風でなびいてる感じが好きすぎる。
輪切りソーセージのボタンもかわいい。


えぇっ…… おいしそうすぎる……
食べられるよね?
食べられないの……?


こちらもまた、食欲を刺激される作品。
食後のデザートの杏仁豆腐がうれしい(食べられないけど)


ナポリタンのシャンデリア!
麺を持ち上げている瞬間の食品サンプルは見かけますが、これは逆さま。まさに、逆転の発想。


たっぷりのチーズがみょーん!と伸びた、最高においしい瞬間。ピザカッターを持ち手にしてお皿が回転する仕組みまであるのだとか(ぜひ回してみたかった)


そーっと、失礼いたします。
この瞬間をサンプルにしようとしたのが素敵です。
生の魚と干した魚(奥)の質感の違いも見応えがあります。


伝わるでしょうか……
お腹に入った卵の小さな小さなつぶつぶ。すごすぎる……
お蕎麦も本物にしか見えない。


木を育てたら、ぱっかーん!
咲いたのは…… 牡蠣??
アイデアが面白すぎます。土に刺さっているのは、ポン酢?殻にちょこっと溜まっているポン酢もおいしさのポイント。


なんというリアルさ。
生のお肉と焼けたハンバーグの焦げ目、フライパンのぐつぐつしてる感じなど、もはや実演です。


こんなところに遊びゴコロも。
ボウルについたお肉の油脂がまたリアル。


瓶の中に所狭しと詰め込まれた、パンパンのパン!(ドーナツ)
潰れちゃいそうなほどのやわらかさが、存分に伝わってきます(実際にはどんな触り心地なんだろう……?)


ショートケーキを絞って、瓶入りショートケーキに。
アイデアがおもしろい上、とても美味しそう!


いちごシロップの染み込み具合いや、小倉のみずみずしさに惚れ惚れ。
扇子の上に散りばめられた氷の破片も含めて、ひんやり涼しげな作品。


どどーん!と大きなマグロに、なんとも美味しそうなお寿司。脂ののった大トロの照りが美しいです。


巻き寿司の海苔の、なんと繊細で美しいこと……
食べる切り絵アート(食べられないけど)


生肉の座布団で遊ぶ、おもちみたいな子がかわいい!
というか生肉のリアルさ……
そして焼けたお肉のふっくらとした弾力。いいお肉!って感じがします。噛んだら肉汁が溢れそうです。


まじまじと見入ってしまった作品。
まるで生きているかのような、網の中のエビ。そしてその場で調理されたエビ。


個人的におたまじゃくしゾーンが好き……
小川を切り取ってきたかのよう。せせらぎまで聴こえてきそう。


こちらはとっても面白い作品、その名も透明豚(スケルトン)!
焼く前も、焼いた後も透明なお肉。こんなの食品サンプルじゃなきゃ作れません。たのしい!
「透明なので、カロリーゼロ」なんだそうですよ。


こちらはとってもめで鯛作品。
活き活きとした着色、お魚の(どこか可愛らしい)表情、新鮮そのもの。お皿の氷もほんのりさくら色?
タイトル「咲かせ鯛」から、作者さんが込めた想いが伝わってきます。


この桜の花もサンプル(作っている)とのこと。すごすぎる!


華やかなテーブル。
ゼリーつやつや。透明なものってどうしてこんなに心惹かれるんだろう……。母の日がコンセプトのとても美しい作品です。


こちらの作品のコンセプトは、「インスタ映え」
映える写真を撮ろうとして時間が経っちゃって、グラスに水滴がたくさんついちゃってる感を表現したのだとか。着眼点がおもしろいなぁ。


ポテトやひき肉、トルティージャの素朴でリアルな色味と、トマトやアボカドの鮮やかな色味のバランスがとっても美味しそうなタコスたち。


こちらはブランデーの瓶が倒れちゃって、ブランデーにたっぷり浸かったケーキ。ドミノのように並べられた見た目もたのしい。表面のひたひたな感じがとても魅力的…… ひとつ食べたら酔いそうです。


バウムクーヘンの切り株を、カンナで削っちゃった。絵本のような作品。
なんと、土から葉っぱから木の枝、どんぐりまで全てが手作りのサンプル!びっくりしながら見入ってしまいました。


うわぁ…… かっこいい!美しい!
チョコレートの艶、色味…… もう芸術作品です。
光の当たり方や影までとにかく美しくて。


こちら、ただの肉じゃがではありません。3Dプリンターで調理した肉じゃが。ドラえもんの世界のよう。
奥に見えるのは焼き鳥テトリスです。たのしい♪


ふっかふかの極厚パンケーキ!
こちらはディズニーの世界みたい。魔法のよう。


ここぉ!
(by 目が明く藍色/サカナクション)


「お茶好きなのでシンプルに作ってみました」という作者さんのコメントも含めて好きな、見てるとなんだかホッとする作品。
それぞれのお茶の色、美しいなぁ……


「実家からちゃぶ台ごと届いたごはん」
タイトルからして好き。メニューも好き。
お仕事で疲れて帰ってきたとき、少し落ち込むことがあった日など、どーん!とこんなふうにごはんが届けられたら心がほぐれるね。


「親戚のおっちゃんに魚もろた。」
このタイトルも好き!
お魚が本物すぎて、こんなの玄関に置いてあったら危うく調理してしまう。氷も氷だし、ちょっと血がにじんでるところなんかもとてもリアル。


こんがり焼けたサンマ!
燃え盛る炎はよく見ると猫の形をしていて、サンマにかぶりついているのです!サンマに対するアツい思いが伝わってくるユーモラスな作品。網も熱そうで本当に燃えているかのよう。
そして見えづらいかもしれないけど、小骨の表現が……!


猫のお次はねこまんま。
たーっぷりふわふわのかつお節…… 猫じゃなくても食べたくなる……。


「鰹節は木工用ボンドから作りました」!?
コメントを読んでも理解が追いつかない…… 木工用ボンドがどうやったらこんなふわふわな鰹節になるんだろう……


そしてこちらも匠の技。
おぼろ昆布。渋い。この渋さがたまらなく好き。


見てください、これが食品サンプルだなんて信じられますか? 一体なにで作っているんだろう……


たとえばこの写真をSNSにアップして「おいしかったー!」って呟いたら、誰もサンプルだなんて疑わないよね。……ってくらいリアル。
お店でラーメンが「提供された瞬間」を表現するために、わざと少しななめに傾けて作ってあるのだとか。横のお水もリアル。


餃子ができるまで。
生の皮の粉っぽい質感、焼いたあとの少し透明でもちっとした質感。こんがり焼き目…… 素晴らしすぎます。
フライパンの真ん中の餃子はマグネットになってて、取り外せるらしい。


見た瞬間、かわいい!と(心の中で)声を上げた作品。
もしかして本当に光るのかな?(光るらしい)


見てるだけで元気が出てくるグラノーラ!
彩りも栄養も満点すぎます。


いわさきさんの氷の歴史。
すごいなぁ、こうやって何度も試行錯誤を繰り返してきたんだなぁ。
長年お勤めのベテラン職人さんだからこそできる表現です。



「体験コーナー」のおもしろサンプルたち。
持ったり被ったり、楽しい写真が撮れます♪

ハット……
(私と同じ人物を思い浮かべてしまった人は、amazarashiファンかもしれません)



こちらは「居酒屋ごっこ」ができるコーナー

居酒屋の人気メニューが勢ぞろい!


じゅわぁ〜〜 なホタテバターにハマグリ。
おいしそ〜〜 食べたい〜〜


やっぱりお刺身ですよね。


枝豆の「ぴょいん」となってるとこ。



こちらは巨大すぎるハンバーガー!

どんな写真を撮ろうかなって考えるのも楽しいね。



以上、展示の一部(これでも一部)をご紹介しました。奥深き食品サンプルの世界、ご堪能いただけたでしょうか。……お腹空いちゃった?


今回、体験コーナーなど一部を除いてほとんどの作品はガラス(樹脂?)ケースの中に展示されていました。
実は今までの食品サンプル展では作品がテーブルの上に剥き出しの状態だったんです。
間近でまじまじと見られるのは嬉しかったのですが、大切で繊細な作品たちにホコリとか破損とか…… 少し心配な部分もあったので、今回はガラスケースがあって安心して見ることができました。
もっと近くでよ〜く見ようと思って、何度かケースバリアにかるくぶつかってしまったけど(夢中になりすぎです)

あと、ガラスはどうしても映り込み問題が。
なるべく自分や周りの人が映り込まないように撮ったつもりでしたが、あとで確認してみるとちょっと危うい写真もあったりして。
あと、ピントが合ってなかったりとか。
そんな都合から、ご紹介できなかった作品もあります。

でも!
作品たちは株式会社いわさきさんの公式Twitterでも一つひとつ丁寧に紹介されているので、気になった方はぜひぜひ覗いてみてくださいね。


また、展示以外にも実際に食品サンプル作りを体験できる製作体験コーナー(有料)や、プロによる実演コーナーお土産コーナーなども充実していて、1人でも、誰かと一緒でも楽しめるイベントでした。


私も久しぶりに大好きな食品サンプルをたくさん見ることができて、とっても幸せでした。
また来年も開催されることを願って。


いわさきグループの皆さま、会場スタッフの皆さま、そして食品サンプル職人の皆さま、ありがとうございました。
これからの食品サンプルも、楽しみにしています!


【贅沢なおまけ】

過去に行った食品サンプル展の作品たち(一部)です。


ごちそうさまでした。
(と思わず言いたくなる)

最後までご覧いただきありがとうございました。
食品サンプルの世界の魅力、少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。

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