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AFCボーンマス冬の通信簿

こんにちは、七シノです。

今回はクリスマス時点でのボーンマス全選手の通信簿をつけていきたいと思っていたのですがサボった結果普通にフラム戦終了時点になります。ちょうどシーズン折り返し地点なのでこっちの方がいいな!()一応ここまで全試合をフル視聴し、データも多少加味した上で評価をつけますが、いかんせん素人の独断と偏見によるものなので異論ありましたらお気軽にコメントして下さい。

評価はD - A+まで、基本的にBが及第点になると思います。最初に言っておきますが私はかなり採点甘いです。しかもチームが好調なのもあってさらに拍車がかかっていると思います。
では番号順に行きます。


2. Dean Huijsen 

評価:A

開幕戦先発起用されたもののその後は途中出場が続いたが、Senesiが負傷するとスタメンに。両利きを活かしてピッチ全体にバンバンフィードを送れるし、自ら持ち運んだりライン間に刺せたりと保持面で凄まじいプラスを出しつつ、セットプレーでもすでに2ゴールは素晴らしい。守備でもしっかりと迎撃に行けるしスピードも十分にある感じ。新加入の19歳とは思えない落ち着きあるプレーで逸材っぷりを見せつけている。最初はAにしようか考えたが、フィジカル面がまだ改善の余地ありなのと300分ほどプレー時間の長いSenesiを立てるためA-に。やっぱAでお願いします。コイツは本物だ。

3. Milos Kerkez

評価:A+

昨シーズンから大きく伸びている選手。スピードと運動量はそのままに、今季はプレー精度が大幅に上昇した印象。昨季と比べてハーフスペースへのアンダーラップが増え、ポケット侵入からのクロスはチームの大きな武器になりつつある。クロスも精度はもちろんマイナスに折り返したりファーにふんわり出したり弾丸のような高速クロスを入れたりとバリュエーションも増えた。守備でもハッスルプレーを連発し奮闘。ここまでシーズンを通して非常に安定して好パフォーマンスを披露している。

4. Lewis Cook

評価:A+

昨季と変わらずチームの舵取り役として必要不可欠な存在。中盤でパスを掻っ攫い、そのままカウンターへと繋げること数えきれず。また今季はより攻撃でも存在感を見せ、すでに4ゴールに直接関与。セットプレーのキッカーとしてもチャンスを作っている。Adamsの復帰以降は8番のロールやRBを担当することも増え、水準程度にはこなしていると思うがやはりCookの能力を最大限活かすにはドブレの一角として守備的な役割をさせるのが一番か。腕章を巻く事も増え、ここまでリーダーとしてチームの躍進を支えている。

5. Marcos Senesi

評価:A

相変わらず狂気のマーキングと鋭い出足と迎撃でボールを刈り取る特攻隊長。チームのプレス隊形を完成形に持っていくにはやはりこの男が必要だなと感じる。保持面でも自慢のロングボールは健在で、それに加え今季はKerkez、Christieやウィングとの連携が深まり左サイドでのユニット攻撃を洗練させている印象。欠点としてスピードやフィジカルに劣るのは相変わらずで、また相手が撤退守備を敷くところでは強みを出せず、遅攻が求められる場面でHuijsenに代わることもしばしば。現在負傷離脱中だが、好調のライバルからスタメンの座を守り切れるか。

7. David Brooks

評価:B

序盤は出番を得られなかったが、負傷者が出る中で徐々に出場機会を得るようになり、少ない試合時間の中で上々の内容を見せている。やはりテクニックやオフザボールの動きの巧みさはチーム随一で、脳筋集団の二列目で全く違うテイストを提供してくれるのは本当に大きい。シンプルに上手くて頭のいい奴が彼しかいないので希少価値の高い選手。辛抱強くボールを回す試合が増えている今季、遅攻でバリューを出せるのはこのファンタジスタに違いない。

8. Alex Scott 

評価:B-

怪我が残念、それに尽きる。今季はやや後ろ目でプレーし司令塔として存在感を見せ始めていた中で、アーセナル戦後のトレーニングで負傷し長期離脱中。Brooksの時に書いたが遅攻せざるをえない展開が増えた今季、攻めあぐねている中で展開力とキャリーに長けたやつが欲しい〜でもいない〜と頭を抱えたことも。とりあえず怪我を治しそう。持っているものが凄まじいのはこの一年半で証明済みなのだから。

9. Evanilson

評価:A+

序盤は適応に苦しんだが、徐々に自身の強みを見せ始め、今では欠かせない攻撃の要となった。フィジカルとテクニックが光るポストプレーにスピードのある裏抜けでチームの攻撃を活性化。プレスでもサボることなく走り続けながら、ブラジル人らしい抜け目の無さ故なのか相手のミスを誘いすでに5つものPKをゲット。あまりにもミス誘発が多いので多分パルプンテ使い。欲を言えばもう少しフィニッシュ局面で消えずゴール数を増やしたいが、総合的に見てここまでは順調なシーズンを送っている。EvanilsonのおかげでSolankeの穴をこうもすんなりと埋められたのが躍進の一因だろう。

10. Ryan Christie

評価:A+

説明いる?今季もエグい、ただそれしか言えない。トラップ、ターン、パス、ドリブル全てがワールドクラス。コイツがいるといないじゃ全く違う。2年間気配すらなかったリーグ戦でのゴールをアーセナル相手の値千金の先制弾で決めてしまうという役者っぷりも見せつけた。というか二列目しかやってこなかったのにすんなりボランチに入って守備の穴にならないのも凄いし、怪我を全くしないのも素晴らしい。我らの誇るべき10番は今日も誰よりも走り誰よりも魅せる。

11. Dango Ouattara

評価:A

むっず!評価むっず!数字で見れば3ゴール3アシストと出場時間を考えれば非常に高ペースで得点に関与しているのだが、内容自体は相変わらず芳しくなく、どう評価すればいいのか本当に分からない。基本的に身体能力全振りなのでボールを持たせても特に怖さが出ないのだが、なぜか凄い大事な場面でゴール前で彼にボールが転がってくる。最近は当たりが10%ぐらいのガチャと考えるようになってきた。ソシャゲなら破格も破格の確率だ。全体的に見ればコイツのおかげで拾った勝ち点でコイツのせいで落とした勝ち点より余裕で多いんだろうなと考えたので甘めのA。

12. Tyler Adams

評価:B+

加入してからはや一年半、ようやく自身の価値を証明し始めているキャプテン・アメリカ。11月に復帰すると今までの分を取り返すかのようにフル稼働。そこには我らが夢見ていた守備職人の姿があった。スタミナ、フィジカル、ポジショニング、機動力、ネガトラ意識全てがトップクラス。ここまで守備指標は驚異的な数値を残しており未だ500分に満たない出場時間ながら思わず及第点以上をあげてしまった。配球面での課題はあるが守備でのプラスがデカすぎて大した問題ではない。マジであとは健康にシーズンを送ろうってクリスマス時点では書いてたのにフラム戦怪我で欠場しやがった。重傷ではないらしいが、前科が重すぎて信用がない。

13. Kepa Arrizabalaga

評価:A

前キャプテンNetoに代わる守護神としてやって来たキーパー歴代最高額の男。序盤は特に良くも悪くない出来で、その後自身が負傷した間のTraversの好パフォーマンスと、復帰後数試合の低調からバッシングがあったものの、ここ最近はセービングが冴え渡り始めファンからの評価も改善中。自慢のキック精度も前任者とは雲泥の差で、飄々と相手のプレスをいなし保持を安定させ、彼のキックから速攻をかける場面も少なからず見受けられた。現時点ではプラスを作れていると言っていいと思うので、現時点のようなパフォーマンスを安定して見せたい。

15. Adam Smith

評価:A

昨季はAarons、今季はAraujoというポテンシャル溢れる若手がライバルに加わる中で結局スタメンで出場し続ける最古参。往年のスピードあふれる攻撃参加も減り、派手な活躍はないものの間違ったプレーをせず、攻守においていつも70点くらいのプレーを続ける継続性と安定性で若造達からポジションを維持し、キャプテンとしてチームを引っ張っている。かつて囁かれていた限界説はどこへやらと言っていたら、今週怪我をして数週間の離脱らしい。はよ戻ってきて〜

16. Marcus Tavernier

評価:A

昨季見られた弾離れの悪さと独善的なプレーが改善され、より周りを見れるようになった印象。元から左足の精度とキック力があるので展開力があり、多くのチャンスを作りチームトップの4アシスト。ただ決定機逸が多くここまで1ゴールに留まっていることや、昔よりも馬力のあるドリブル突破が見られないことからかファンからは過小評価気味。ウィングとトップ下を高水準でこなしつつ、非保持でもサボらないのでもうちょっと報われてもいいだろう。ただここ1ヶ月怪我しているのがマイナスポイント。スペなのは加入時から変わらず。

17. Luis Sinisterra

評価:B-

スーパーサブとして毎試合インパクトを残し続けていたが、アーセナル戦を最後に負傷で2ヶ月以上出場なし。キレキレのドリブルで敵陣を切り裂き、縦にも抉れるしカットインからシュートもある破壊力抜群の選手だけに長期離脱はチームとして本当に痛い。代わりに出場するのがDangoなので尚更である。リーズ時代からスペだとは言われていたが、ボーンマスでも二季連続で長期離脱。

19. Justin Kluivert

評価:A+

保持では中盤まで下がって縦パスを引き出したり、サイドに流れてウィングのサポートをしたりすれば、非保持ではプレスをサボらず、トランジション意識も高く、撤退守備でも下がって危険なスペースを埋めブロック強度を高め、奪えばすぐに前へと上がる凄まじい献身性と運動量を毎試合見せ、チーム1多忙といっても過言ではないトップ下の不動のスタメン。またPKがめちゃくちゃ上手く、それもあってチーム内得点王。あと全然怪我しないのも偉い。

22. Julian Araujo

評価:B-

加入当初はスタメン起用も多く、定評のあった身体能力と対人守備で魅せることもあったが、攻撃性能の低さや相手のオフザボールに翻弄されることもありSmithにポジションを奪われ、その後筋肉系の故障で長期離脱となり、やや期待はずれと言ったところか。ただまだ若くプレミア初年度なので、怪我を治して後半戦の巻き返しに期待したい。個人的にもIraolaのスタイルにとても合う選手だと思っている。

23. James Hill

評価:C

カラバオカップで先発して以降全く出番がなかったが怪我人が続出する中で12月のイプスウィッチ戦とユナイテッド戦で漸く数分の出番を得られた。。まさかの中盤起用という予想だにしなかったポジションでプレーしたが、非常に短い時間の中でやれるだけのことはやっていた。そしてフラム戦で先発出場しEvanilsonのゴールを見事なアシスト。忘れられがちだが昨季のチャンピオンシップでのローンで大きく成長したし、もう少し使われてもいいかなとは思う。非常に明るい人柄でチームのムードメーカーとして振る舞っていることも好きなところ。

24. Antoine Semenyo

評価:A+

強靭!無敵!最強!そんな言葉が似合うビースト。圧倒的な身体能力とテクニックで相手ディフェンスを翻弄し、両足での強烈なシュートをお見舞いする。今季はSolankeが抜けた分決定的な仕事をすることが増え、理不尽とも言える突破で幾度となくビッグチャンスを作った。守備でも忠実で攻守で走り続け、しかも怪我なしと素晴らしいパフォーマンス。11月以降勤続疲労もあるのか調子が下降気味なのが懸念点だが、チームの二列目では群を抜いて脅威となれる必要不可欠な存在。怪我しないしね。

26. Enes Ünal

評価:B

昨季の活躍とSolankeの退団で期待が高まる中、EURO前の怪我でシーズン序盤を欠場し、復帰後も低調なプレーに終始し逆にどんどん調子を上げていくEvanilsonに大きく水を開けられ、ファンからもヘイトが溜まっていたが、イプスウィッチ戦、ウェストハム戦の二連戦で試合終盤での同点弾で全てを忘れさせた。特にウェストハム戦のフリーキックは年間最優秀レベルのゴラッソ。

27. Illia Zabarnyi

評価:A+

ここまで全試合フル出場を続けているチームの大黒柱。スピードを活かした広大なカバー範囲とクリーンな守備対応とで前がかりになりがちなチームのピンチを救う。保持面でも昨季にも増して冷静さが増し、正確なロングフィードと機をみた持ち出しでチャンスの糸口を作っている。クロスの時にマークを外されてしまうことが少なくないのが課題ではあるが、22歳の逸材は未だ成長中ながらすでに絶対的な存在となっている。自国が存亡をかけた戦争をしている中で(本人も逐一戦争関連の投稿をしている)ここまで安定したパフォーマンスを見せている精神的な強靭さもワールドクラス。

29. Philip Billing

評価:B-

昨季に引き続いて出場機会が激減。一時期はベンチにすら入れない試合もあったが、怪我人が続出する中で徐々に途中交代が増え、フラム戦で漸くのシーズン初先発。出ればやはりそれなりの活躍を見せるのでもっと使ってほしいな〜とは思う。オフザボール(特にポケットを取るラン)、パス、フィジカル、高さとKluivertに勝る強みをいくつも持っているので攻撃のオプションとして重宝したい存在。批判されがちなプレスや守備貢献もフラム戦ではとても真面目にやっていた印象。

37. Max Aarons

評価:C

特に怪我しているという情報もなかったが中盤戦までベンチに入ることすらなく、AraujoとSmithが離脱して漸く出番が回ってきた。試合勘がほとんど無いことを鑑みても普通に及第点は挙げられるパフォーマンスではあるが、結局Iraola的にHillの方が優先順位は上なのかもなーとフラム戦で思った。個人的に評価している選手なので、正直なぜここまで干されるのかは分からない。一応Iraola就任後に加入した選手なのに。

40. Will Dennis

評価:D

ベンチ事情に応じて時々ベンチ入りというつつがなく第三キーパーとしての役目を果たしている。でも若いし昨季スコットランドで頑張ってたんだからもう一回ローンに出して経験積ませてあげたい。

42. Mark Travers

評価:B

安定したセービングでチェルシー、ヴィラ、シティ相手に3失点で抑え、特にヴィラ相手では敵地で鮮烈なパフォーマンスを披露。しかしKepaがファーストチョイスであるのは揺るがず、しかもそのKepaが調子をあげてきたのもあって3試合の出場に留まっている。数年前からずっとこんな不憫な状況だが、腐らず練習し成長し続け、準備を怠らないプロ意識は本当に凄い。なんとかもっと報われてほしいが……

監督 Andoni Iraola

評価:A+

前半戦で8勝、勝ち点30、ビッグ6相手に4勝、得失点差がプラスと文句のつけようの無い成績。ハイプレスを軸とするアグレッシブなフットボールが2年目で更に完成度が上がり、ここまでの躍進へと導いた。今の目標は当初のトップハーフ入りから上方修正して欧州進出。"Little Old Bournemouth" と嗤う外野を結果で黙らせ、このクラブの歴史に永遠に残るシーズンとしたい。

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