過剰な人件費削減と労働環境の悪化に対して抗議
2022年10月
店長Cが着任。
2022年11月頃
従業員同士のLINEグループにて。
従業員A:Bさん、人件費の都合で今日は休みでお願いします。
従業員B:分かりました。
同日、店長と会話。
自分:ちょっと確認したいことがあるんですが、このLINEでのAさんの発言は店長が指示したものですか?
店長C:そうですね。今日は売り上げが伸びなさそうなので誰かに連絡してシフトを削っておいて欲しいと、私がAさんにお願いしました。
自分:このやり取りには2つの大きな問題があると思うんですが、なにかわかりますか?
店長C:いや、ちょっとわからないです。
自分:まず第一に、売り上げとか人件費どうこうは会社の都合なので、すでに確定したシフトの削減に応じるかどうかは従業員の任意ですよね。
店長C:そうですね。あくまで任意なので強要はできないです。
自分:だとしたらまるで決定事項のように伝えるのはおかしいですよね。例えば逆に人手が足りなくてシフトに入って欲しい時にこんな言い方しますか?
店長C:確かにそういう場面で、今日は人手が足りないから出勤な、わかってるよな、みたいな言い方は絶対にしませんね。
自分:だったらそれは会社の都合で休んでほしい時も同じですよね。今回のAさんの伝え方は強要しているとまでは言えませんが、もしBさんが休みにされて困ると感じていても、Aさんみたいな大ベテランにこんな言い方をされたら断れないですよね。もちろん休みになってラッキーと思う場合もあると思うので、協力を呼びかけるのはいいと思いますけどね。
店長C:仰る通りです。伝え方を考える必要がありますね。
自分:これはAさんが悪いと言っているわけではないですよ。Aさんは店長の意図を汲み取って伝えただけなので。
店長C:それも仰る通りです。私の指示の責任です。
自分:まあ伝え方以前のそもそもの話ですが、シフトを削らなければ店長自身が上司や会社から叱責されたり処罰されたりする仕組みがおかしいと思いませんか?
店長C:確かに売り上げが伸びない時はシフトを削って、人件費過剰にならないように徹底して管理しろと、会社からは強く指導されていますね。
自分:店長としては強要しているつもりはなくても、従業員からすれば自分が断れば店長が処罰される状況は、善意を利用して実質的に強要されていることに他ならないんですよ。本当に任意だと言うならまずはこの仕組みを撤廃するべきですよね。まあこれはあなたに言ってもどうしようもないことかもしれないし、上司や会社に逆らえというのは酷かもしれませんけどね。
店長C:それはちょっと私の立場ではなんとも言い難いですね。
自分:実際に私も過去に統括を任されていた頃は会社の指示に従ってシフト削減を実行してきた立場でしたけど、その中でも従業員の意向を尊重して慎重に言葉は選んできたつもりなので、私の話に理解を示して頂けるならあなたも言動を慎重に選択して頂けることを願います。
店長C:わかりました。
自分:それともう一点ですが、今回のように会社都合で従業員のシフトを著しく削減した場合には、会社には休業手当の支払い義務が発生しますよね。
店長C:そうなんですか?
自分:そもそもそういった制度があること自体知らないんじゃないですか?
店長C:確かに知らないですね。
自分:1,2時間程度の削減ならともかく、丸々休みにしたり大幅に勤務時間を短くした場合には、会社は従業員に対して休業手当を支払う必要があると法律で定められているので、売り上げ予想を外したからといって都合よく従業員のシフトを削減して帳尻を合わせるなんてやり方は、場合によっては違法になるんですよ。今回に限らず会社の都合でシフトを削減した従業員に対しては、会社が責任を持って補償してあげてくださいね。
店長C:それはちょっと私では判断できないですね。SVならその辺の法律も把握しているかもしれないんで相談してみます。
自分:休業手当を支払う必要があると理解されてるなら、安易にシフトを削れなどという指示を出すはずがないので、SVやAMGたちの誰も法律を把握されていないと思いますけど、まあ一度確認してみてください。異動されてきて早々にこんなややこしいクレームを付けて申し訳ないですが。
店長C:いえ、法律のことは正直よくわかりませんが、話の理屈としてはなにも間違ったことは言われてないと思うので。
自分:個人的にこの会社には色々と思うところがありまして、会社の都合で従業員の権利を侵害するような行為は一切見逃すつもりはないので、そのつもりでいてください。
店長C:わかりました。貴重なアドバイスありがとうございます。
2022年12月頃
従業員C(アルバイト統括):今日のシフト、いくらなんでも頭おかしくないですか?
自分:あの店長の作るシフトはいつも大概酷いけど、今日は流石に異常やな。
従業員C:こんなクソみたいなシフト組んどいて、店長は当たり前のように休み取ってるの意味わからんすよ。
自分:普通の店長なら自分が休みでフォローできひん日ほどまともなシフトを組むように心掛けるもんやと思うけどなあ。
従業員C:あの店長は店に居てもフォローなんてしないですよ。
自分:とりあえずあとで休憩行った時に、店長に電話で抗議しとくわ。
従業員C:ほんまお願いしますわ。僕らみたいな学生がいくら文句言っても聞いてもらえる気配ないんで。
21時ごろ、店長に電話。
自分:今日のシフトは一体どういった意図で作成されたんですか?本当にこのシフトでまともな運営ができると判断されたんですかね。
店長C:売り上げが下がりそうなのでシフトを削っておくようにと本部から指示を受けたので、昨日のうちに従業員に連絡してシフトを削りました。
自分:元々120万円予想だったのを110万円に下方修正されたようですが、実際には21時現在で既に110万円を超えていて、最終的には130万円近くまでいきそうなペースなので、結果的に本部の指示もそれに従ったあなたも判断ミスですよね。まあ予想を外したこと自体はしょうがないことですが、それを差し引いても明らかに無理のあるシフトだったと思いますけどね。売り上げが伸びなくてもピーク時の忙しさは大差ないわけで、その人数を削るなんて愚の骨頂じゃないですかね。あなたの正直な感想として、このシフトで従業員に過度な負担をかけることなく安定運営ができると思いましたか?
店長C:正直厳しいと思っていましたが、本部から強い指示があったので。
自分:それはつまり従業員に過度な負担がかかることを承知の上で、本部の言われるがままに無理やりシフトを削減したということですよね。流石に従業員のことを舐めすぎじゃないですか?立場的に難しい部分もあるかもしれませんが、もうちょっと従業員のことを考えて物事を判断してくださいよ。今日しんどい思いをしながら頑張って働いた従業員たち、特に一息つく暇もなく全体をフォローしていた統括のC君に対しては真摯に労ってあげてくださいね。
店長C:わかりました。
自分:今後も今日みたいな劣悪な運営状況が続くようであれば本格的に会社に対して抗議させてもらいます。先日の私の忠告についても理解されていないようなので、併せてよく考えてください。
店長C:わかりました。
21時半ごろ
自分:店長にはしっかり抗議しといたし、だいぶ遅なったけど今からでも休憩行ってきいや。
従業員C:ありがとうございます。
22時半ごろ
従業員C:休憩中に店長から電話が掛かってきて今日はごめんなって言われたんですけど、明日のシフトも削らんとやばいから適当に従業員に連絡してシフト削っといてって頼まれて、結局ほとんど休憩できませんでした。
自分:なんやそれ。俺の忠告1ミリも理解しとらへんやんけ。
従業員C:なんか本部から強い指示を受けてるから仕方ないとか言ってましたよ。
自分:とりあえず今日の休憩行けてない分は、ちゃんと申告してお金貰いや。
従業員C:もちろんそうします。
自分:それといくら店長の指示でもあんまり無理にシフト削ったりせん方がええで。もし強要するような言い方してたら、最悪お前が訴えられる可能性あるしな。
従業員C:もちろんちゃんと言い方は考えてますよ。人件費がやばいらしいから休みたかったら休んでも良いよくらいにしか言ってないんで。普段でも店長にシフト削っといてって言われてもほんまの最低限しか削らんようにしてます。僕めっちゃビビリなんで、自分が統括の時に無理やりシフト削って運営乱れる方が怖いですよ。
自分:それは当然の判断やからビビリとは言わへんし、店長の指示を無視する方が勇気いるやろ。
従業員C:前の店長のBさんにも、お前が統括の日は全然シフト削ってくれへんからめっちゃ過剰出るわって苦笑いされてました。
自分:まあBはなんやかんやで従業員思いやったしなあ。今の店長ももうちょっとまともな感性と意思を持ってくれたら良いんやけど。
従業員C:まあ僕はごちゃごちゃ文句言われたらいつでも辞めたるわって思ってるんで自由にできますけどね。
自分:10年以上働いてる俺が言うのもなんやけど、こんなカスみたいな会社はとっとと辞めてまともなバイト探した方がいいと思うで。
従業員C:もう既に新しいバイト探してるんで、近いうちに辞めますよ。
2023年1月頃
従業員D(アルバイト統括):今日のシフトで休憩回すのどう頑張ってもきついと思うんですけど、どうしたらいいですかね。
自分:店長が事務所で事務作業しとるやろ。人足りてなくて休憩回せませんって言って手伝わせたらええやん。
従業員D:いやあ、私が言ってもなんとかしといてとしか言わないですよ。
自分:ほな俺が言ってくるわ。
自分:店長、休憩回せないんで作業入ってください。
店長C:え、そんなやばいですか?
自分:休憩が回ってるかどうかくらい把握しといてくださいよ。だいたいシフト作成の段階で無理があると思いませんか?
店長C:まあなんとかなるかなと思ってました。
別日
19時に出勤し、休憩の取得状況を確認。
自分:Eさんって休憩行った?
従業員E(外国人の新人アルバイト):まだ行ってないです。ずっと忙しくてちょっと気分悪くなってきました。
自分:ごめんな。すぐ回すし、ちょっとだけ待ってな。
従業員E:ありがとうございます。
自分:Eさんが12時から働いててまだ一回も休憩行けてないみたいなんで、とりあえず今すぐ行ってもらいますよ。
店長C:いや、今はちょっと待ってください。
自分:じゃあいつ回すんですか?普通やったらアイドルに1回目の30分休憩を回せてるはずなのに、休憩を回す暇もないくらい人手を削りすぎて、常に人手がギリギリの状況の中で既に7時間ぶっ通しで働いてるわけでしょ。ましてや入ったばっかりの新人ですよ。普通に危険だと思いませんか?
店長C:今はちょっと厳しいんで、とりあえずもうちょっと落ち着いてからにしてください。
自分:今から閉店まで人手に余裕のある時間帯なんて存在しないし、他にもまだ回せてない休憩が大量にあるんで、無理やりにでも回していかないと追いつきませんよ。最悪休憩を回せなくてもその分の給料は払えばいいかと思ってるんじゃないですか?
店長C:そういうわけじゃないですが。
自分:そういうわけじゃないと言うなら一体どんなプランニングなんですかね。ここ最近は勤怠訂正表にも休憩行けてませんと大量に書かれてるんで、普段から実際にまともに休憩を回せてない事実があるわけですよね。
店長C:無理やり休憩を回して運営を乱すわけにもいかないので。
自分:運営を乱したくないならあなたが率先して体を張るか、それも嫌ならまともなシフトを作ってくださいよ。とりあえずEさんは今すぐ休憩に行ってもらいます。
店長C:わかりました。
別日
19時に出勤し、休憩の取得状況を確認。
自分:休憩全然回ってないみたいですけど、どうやって回すか考えてますか?
社員F(統括、入社1年目):えっ?そうですね。ちょっと考えます。
数分後
社員F:じゃあ休憩回すので、今からここのポジション1人でお願いします。
自分:ピーク中にこのポジションを1人でやるのは無謀でしょ。あなたが作業に入り込めばこんな無理な配置にする必要ないですよね。
社員F:統括はなるべく作業に入り込まずに管理に専念しろと店長に指導されているので。
自分:そんなもんは管理に専念できるようなまともなシフトが組まれている前提の指導ですよね。作業に入りたくないなら店長を事務所から呼んできて代わりに作業させてくださいよ。
社員F:何故あなたにそんな指図を受けなければならないんですか?だいたいあなたが休憩を回せって言うから無理やり回そうとしてるんじゃないですか。
自分:あなたや店長が入り込めば普通に休憩を回せるはずなのに呑気にやってるから言ってるんですよ。休憩を回すのは当たり前なんで、言われるまでもなく計画立てといてくださいよ。
社員F:そんなにわがままばっかり言うならいいです。ここのポジションは別の人に1人でやって貰うんで、あなたは楽なポジションに入っといてください。
自分:自分がしんどい思いをしたくないから反抗してるんじゃなくて、運営管理の視点として今の時間帯にこのポジションを1人でやるのは無理があると言ってるんですよ。安定運営を維持した上で休憩を回すのが統括の仕事ですよね。じゃあいいですわ。他の人に負担を押し付けるくらいなら僕が1人でやるんで、とっとと休憩回してください。それで運営が乱れてもあなたと店長の責任なんで知ったことじゃありません。
その後、案の定運営は乱れまくり、社員Fは終始テンパっているのみでまともな指示も出せず、店長は事務所に籠ったまま殆ど様子を見に出てくることもせず。
別日
従業員D:こないだ店長から電話かかってきて、人件費がやばいから今日は休みで頼むわって言われたんですけど、酷くないですか?こっちとしても学校とか部活の予定も色々ある中で、友達の誘い断ったりして、ちゃんとバイトのために時間空けてスケジュール管理してるのに、それを当日の朝とかに休んでくれって言われたら腹立つし、見込んでた給料がまるまる無くなるのも普通にきついですよ。
従業員G:朝に連絡来ただけまだ良いやん。俺なんて出勤1時間前に連絡来て、休みで頼むわって言われたで。
自分:そんなん断ったらええやん。急に休めと言われても困るのでシフト通り働きますって、はっきり伝えれば店長もそれ以上言えへんはずやし。
従業員D:でも人件費がやばいとか言われたら気持ち的に断れなくないですか?人件費がオーバーしたら店長が最悪降格させられるんでしょ?流石にそれは可哀想じゃないですか?
自分:そんな理由で降格させられたら店長が会社を訴えれば良い話やし、まあ店長にそんな勇気も知識もないやろけど、そんなもんは店長と会社の問題やから君らが気にする必要ないで。
従業員D:気にするなって言われても流石に店長とか会社を敵にまわす勇気ないんで、ちょっとNさんから文句言っといてくださいよ。
自分:店長には既に何回も抗議してるけど、あの店長にはなにを言っても無駄みたいやし、今度会社に正式に抗議文送るわ。
従業員D:ありがとうございます。Nさんが私らみたいな学生のために店長とか会社に色々文句言ってくれてるんはわかってるんで、みんな感謝してますよ。
自分:そう言ってくれるだけで報われるわ。
2023年2月
その後も酷い運営状況が続いていたので、労働基準監督署と労働局に相談。
助言をもとに以下の文書を作成し、会社に送付。
(会社に送りつける前にまずは店長とSVの意見が聞きたいと考え、店長に文書を手渡すが、店長やSVからはなんの返事を得ることもなく、文書は労務給与部に丸投げされた模様)
2023年2月22日
労務給与部G氏、MGのH氏と面談。(別件の話し合いと併せて)
自分:SVから店長に対して、人件費は過剰を出さないように日頃から徹底して管理しろ、月末時点の累計で過剰が出ていれば処分もあり得ると、メールなどでこのような指示を出されているのは会社として適切だとお考えですか?この会社ではシフト通りに勤務した従業員に賃金を支払うことを損害だと考えているんですかね。
H氏:それは上司としてSVから店長に出されている指示であって、それを論じる資格はあなたにはありません。
自分:その指示の結果として実際に負担を押し付けられてしんどい思いをしたり、シフトを無理やり削られて収入を減らされたりといった不利益を被っているのは、私を含めた現場の従業員に他ならないので、論じる資格がないというのは理解できませんね。
H氏:そんなしんどい思いをしてストレスを溜めながら何故働いているんですか?そういう方にはまず休むことを薦めているんですが。
自分:そのストレスの原因を解決することが一番大事だと思うので、原因を解決せずに逃げても全く意味がないでしょう。
H氏:わざわざそんな辛い思いをして仕事を続ける意味もないと思いますけど。
自分:じゃあその辛い思いをさせている原因を取り除く努力をしてくださいよ。第三者の意見としてなら分かりますけど、辛い思いをさせている当人が言う台詞じゃないですよね。
H氏:だから気持ちよく働いてもらうためにこうして話をしに来てるんじゃないですか。
自分:その気持ちよく働いてもらうためというのも詭弁にしか聞こえませんね。いくら私が問題点を指摘しても見ようともしてないじゃないですか。
H氏:詭弁だと言うんですか?その見てないというのはどういう根拠で言ってるんですか?
自分:根拠もなにも、今まさに私の指摘を頭ごなしに否定してるでしょ。それとも現場を見た上で何も問題は発生していないと言うつもりですか?
H氏:当然見てますよ。見てるに決まってるじゃないですか。
自分:では従業員が休憩を取れていないという事態も把握されているんですか?
H氏:当然いろんなところから報告を受けて把握していますよ。
自分:では何故解決しないんですか?
H氏:解決しようとしてますよ。ちゃんと適切に休憩を取らせるように指導しています。
自分:結果が出てないですよね。だいたいシフトからして明らかに休憩を回すことを念頭に置いて作成されていない、それで実際に休憩が回っていないことに対して店長はなんの危機感も抱いていない、それでちゃんと見てるとか指導してるとか主張されても意味が無いし信用できないです。
H氏:会社を信用できない、それで仕事を続ける理由はなんですか?
自分:じゃあ信用できるように行動してくださいよ。
H氏:してますよ。店長にしても私たちにしても、みんな必死に自分の仕事をやってるんです。
自分:店長について言えば、以前私がシフトについて苦言を呈した際に、このシフトで回すのは厳しいと感じていたけど本部からシフトを削るようにと強い指示があったのでしょうがないと仰られていましたよ。現場を管理している店長自身が従業員に過度な負担がかかっていると感じているのに、会社や上司の指示に逆らえないという仕組みのせいで、実際に現場の従業員がしんどい思いをしていると言ってるんです。
H氏:だからそんな評論家みたいなこと言われても返す言葉が無いんです。
自分:返す言葉がないなら素直に受け止めてくださいよ。
H氏:文句を言うだけなら誰でもできるので、そうやって言うなら改善策を出してください。
自分:何故私が改善策を出さなければならないんですか?
H氏:改善策も出せないなら一歩引いて大人しく言うこと聞いといてください。
自分:みんなが大人しく言うことを聞いているから、みんなしんどい思いをしてるんですよ。従業員の声を聞いて改善策を考えるのがあなた方の仕事じゃないんですか?
H氏:そのしんどい思いっていうのがよくわからないんです。
自分:じゃあ今の状況で従業員に混じって働いてみてくださいよ。
H氏:いいですよ。働きますよ。でもそれで何が解決するんですか?そういう議論じゃないんですよ。気持ち良く働いてもらうために話しているんです。
自分:はっきり言って私個人が今後この会社で気持ちよく働ける未来はありません。あなた方に言われるまでもなく近いうちに辞めるつもりです。私が文句を言っているのは、周りの従業員が安心して働けるように労働環境を少しでもまともにしてから気持ちよく辞めようという自己満足のためです。もちろん会社にもいろいろ都合があると思うので、別に100%従業員の希望通りにやれとは言いませんが、従業員の声を汲み上げて出来る範囲で配慮してくださいとお願いしてるんです。それでどうしても従業員に無理してもらわなければならない部分があるなら、まずは丁寧に説明して協力を仰ぐべきでしょう。それすらせずに一方的に負担を押し付けて、文句を言わずに黙って従え、嫌なら辞めろと、それでは話にならないです。
H氏:根本的に考え方が違うみたいですね。あなたは自分の周りしか見てないかもしれませんが、私たちはマクロの視点で会社全体のみんなの生活を守っているんです。
自分:生活を守ると言いながら、一方的に負担を押し付けて、賃金も擦り減らす。それがしょうがないと。
H氏:だから一個一個のミクロの問題なんて解決できないんですよ。100点満点を求められても無理があります。
自分:解決できないんじゃなくて放棄してるだけでしょ。別に100点満点なんて求めてないんで、やれることから少しずつでも改善しようとする意思を見せてくださいよ。
H氏:だから何点なら正解とかないんですよ。正社員なら正社員、アルバイトにはアルバイトとしての働き方があるので。あなたも昼間は別の会社で正社員として働かれているのならわかるでしょ。
自分:だから少なくとも休憩ぐらいは確実に取れるように管理しろと言ってるんですよ。業務の負担に正解はなくても、休憩が取れていないのは明らかに違法ですよね。そのことに正社員とかアルバイトとか関係あるんですか?
H氏:(沈黙)
G氏:例えば数年前と比べてそんなに運営がやられてるんですか?
自分:私の体感としては酷くなってると思いますよ。特にここ最近は異常ですね。昔から1人あたりの業務の負担が大きい、従業員に対する思いやりがない会社だと認識してましたが、人手を削りすぎて休憩を回せないのが当たり前などというふざけた状況は今までならあり得ませんでしたね。
G氏:他の店舗はどこもよくなってるんですけどね。慢性的に人手不足な時期もありましたけど、今は従業員も増えてきてますし。
自分:他の店のことは知りませんけど、うちの店舗で言えば、絶対的な人手が不足していた頃には客席を減らす等で営業を縮小して売り上げを犠牲にしてでも従業員に負担を強いることのないよう配慮されていたのに、人手が足りてきた現在の方が何故か負担が増大していると感じますね。人件費を削って利益を上げることに固執する結果として、雇用人数が増えてもその分だけ既存の従業員のシフトが減らされるだけで、従業員の負担や収入に対する配慮は二の次になっているんじゃないですか。
G氏:勤務している間中、毎日毎時間ずっとやられ続けてるんですか?
自分:それこそ極論でしょ。もちろん日や時間帯にもよりますが、特に最近は運営が乱れている、従業員に過度な負担がかかっていると感じる場面が多いですね。例えば、昔は月に一回のキャンペーン週間にだけ手間がかかる商品を増やしてその分だけしっかりと人手も増やして運営していたのに、近年はキャンペーン週間という制度を廃止して人手を減らしたまま手間のかかる商品を常備するようになった、その一方で自動案内やセルフレジなどの設備を導入した時にはその分だけ迅速に人手を減らす、そういった配慮の欠如が積み重なって結果的に負担が増大していると感じますね。
H氏:業務の負担に正解とかないので。
自分:だからそれを言い訳にするなと何度も言ってるんですよ。正解がないからこそ、数字だけを見て会社が設定した人件費の枠に当てはめることに固執するのではなく、従業員の声を聞いたり現場を見たりして柔軟に判断してほしいと言ってるんです。
H氏:何を根拠に数字しか見てないとか言うんですか?
自分:実際にSVやAMG等が日頃からそういう言動をされているからですよ。人件費は枠に収めて当然、数字で結果を出せない店長は要らない、従業員に仕事を急がさせれば自然に人件費はマイナスになる、そういう文面で店長に対して叱責してますよ。その結果として労働環境に不満を持ったり、無理やりシフトを削られて困っている従業員が多数存在するというのはまぎれもない事実なので。あなたは会社の都合も考えろと言いますけど、みんなめちゃくちゃ考えてますよ。シフトを減らされるのも、業務の負担が増えるのも、休憩を取れないことすら、みんな愚痴を言いながらも我慢して受け入れているんです。店長も大変だからしょうがない、文句を言うのも可哀想だ、我慢できなくなったら辞めればいいと諦めてるんですよ。高校生とか大学生にそんな思いをさせて、それを当たり前だと思って甘えないでください。
H氏:まあ言いたいことを言ってスッキリするならいくらでも言って頂いていいですけどね。
自分:別にスッキリするために来たわけじゃないんで。
H氏:言いたいことを言えずに家に帰って悶々とするよりいいでしょう。
自分:休業手当についてはどうお考えですか?会社都合でシフトを削減した場合には休業手当を支払う法的義務がありますよね。
H氏:アルバイトは会社にとって調整弁のようなものなので、会社都合でシフトが変動するのは当然のことです。それに対していちいち休業手当など支払っていたら経営なんて成り立ちません。
自分:多少の変動ならその理屈も理解しますが、人によって納得できる範囲も変わってくると思うので、厚生労働省のガイドラインに従って変動幅を事前に取り決めておくべきじゃないですか?
H氏:現実としてそんなやり方をしている会社なんて存在しませんよ。ガイドラインとか持ち出して評論家みたいなこと言わないでください。
自分:では会社都合でシフトが大幅に変動することを文句を言わず受け入れろということですか?
H氏:そうです。
自分:シフトの作成段階で減らされるならともかく、シフトが確定した後、少なくとも当日とか前日に休みにされた場合については休業手当を支払うべきですよね。
G氏:当日とか前日に会社側の都合で休みにするというのは基本的に禁止してるので、それは払うべきだと思います。ただ、急に休みと言われても、それで困るならまずは断って頂きたいですね。
自分:では無理やり休みにされた場合とか、休んでくれと言われて同意した場合は、会社に申請して休業手当を払ってもらえるということですね。
G氏:同意した場合はちょっと判断しかねますね。休んでくれと言われて、休業手当貰えるしラッキー、みたいな形で同意するのはやめて頂きたい。
自分:それが法律なんで、それが嫌なら休んでくれと言わなければいいんじゃないですか?
G氏:基本的には当日とかに前日に休むように指示したり、従業員の意思を無視して無理に削ったりしないようにと、日頃から店長たちには通達も出してるし会議でも指導しているので。
自分:店長やSVたちは理解されてませんよ。人件費を抑えるためにその日の売り上げに合わせて適時シフトを削るのが店長の責務だというのが共通認識になってますよね。実際に当日とか前日に人件費がやばいから休んでくれと店長から連絡を受けて、内心困るけどそんな風に言われたら断れないと言っている従業員が多数いるんですよ。それはもちろん店長個人の勝手な行動ではなく、会社から圧力を受けているからそういうことが起きるわけですよね。会社としては売り上げが予想を下回りそうな場合にシフトを削るのは必須だと考えているんですか?
G氏:売り上げが下がれば会社としては当然シフトを削減したいとは思いますけど、それはあくまで協力を呼びかけるだけで強制はしないです。
自分:そうは言っても実際には店長たちにはノルマのようなものが課されていて、人件費が枠に収まっているかどうかで人事的に評価され、枠に収まらずに過剰が出ている場合は処分もあり得ると叱責されていますよ。そして周りの従業員たちもそれを知っているから、店長に休んでくれと言われたら断れないんですよ。シフトは売り上げ予想に合わせて作成しているわけなので、人件費が枠に収まるかどうかは、売り上げ予想が当たるかどうか、従業員がシフト削減に応じてくれるかどうか、これらの不確定要素で決まるわけですよね。売り上げが予想より伸びなかった、従業員がシフト削減に応じなかった、従業員の意思を尊重してシフトが削れなかった、それらの結果として人件費が過剰になった、それのどこに人事評価を下げる要素や処分に相当するような落ち度が店長にあるんですかね。例えばひとつ前の店長のBさんはなるべく従業員に配慮しようという気持ちを感じたし、運営の大きな乱れも強引なシフト削減もなかったと思いますが、その結果として人件費が過剰になっているということで、SVから店長宛に改善書の提出を命じる文面のメールが送られていましたよ。店長としてまともな判断をした結果が、この会社では処分になるんですか?
G氏:確かにそれが処分であるならば適切とは言えませんが、それは単に戒めとして書面を書かせてるだけじゃないですかね。店長に処分として改善書を書かせているとなると、それはもはや降格とかの話になってくるので。
自分:処分であろうが無かろうが不必要な戒めのために書面を書かせているなら明らかなパワハラでしょ。たとえ実際に書かせていなくても仄めかしている時点で同様ですよね。SVたちははっきりと改善書や始末書を提出させる、降格もあり得るという言葉を使って、なにがなんでも人件費を枠内に収めるようにと店長に指導していますよ。そんな扱いを受ければ、従業員に対する配慮も蔑ろになってしまったとしても当然ですよね。もちろん店長に対するパワハラは本人たちが解決すべきことなので私の知ったことではないですが、そのパワハラの被害が店長を経由してそのまま従業員に降り掛かっているのでこうして抗議しているんです。
G氏:叱責している現場を直接見たんですか?
自分:SV等から店長に対してそういう文面のメールが日常的に送られていると、さっきから何度も言ってるでしょ。
H氏:なんでそんなものを見てるんですか?それは本来知る必要のない情報ですよ。
自分:統括をやっていた頃はSVや会社からの通達メールを一通り確認しておくようにと指導されていたし、今は統括を外されてますが、別に統括以外がメールを見てはいけないというルールも聞いたことがないので。実際に店舗のパソコンで誰でも見れる状態になってますよ。
H氏:それは情報管理的によくないです。
自分:それは不正に得た情報に対応する気はないということですか?
H氏:そういうわけではないですが。それは最近ですか?
自分:過去から現在に至るまでずっとですよ。現在のSVのEさんも、何故売り上げが伸びていないのにシフトを削らずに平気で過剰を出しているのかと叱責したり、直近で言えば2月の月間目標は-100時間、最低でも-50時間必達だと指示されていましたよ。
G氏:まあ2月は売り上げが落ち込む時期なのである程度は仕方ないですが。
自分:いくら閑散期だろうが、売り上げに応じて適正人数が設定されているわけなので、それをなるべくプラマイゼロに抑えろというならともかく、-100時間って必要ですか?実際にその指示のせいでめちゃくちゃな運営状況になってますよ。誰がどんな意図でそんなアホみたいな目標を設定してるんですかね。普段からしても、例えば昼間の売り上げが伸びなかった分だけ夜のシフトを削減したり、ある日の過剰分を次の日以降のシフトを削減して帳尻を合わせるなんて、普通に考えて愚策もいいとこじゃないですか?閑散期だろうが過去に過剰が出てようが、常に安定運営を維持する為の必要人数を揃えるのが当たり前で、それで利益が確保できないならまずは別の部分で調整するべきですよね。それでどうしても人件費を削るしかないと言うなら、従業員に協力を呼びかけて同意のもとでシフトを削減した上で、その分の穴埋めに店長やSVたち、もしくは大元の指示を出している方達が現場に入り込んで、従業員に負担を押し付けないように最大限配慮するのが普通だと思いますが、何故かこの会社では店長以上の人間の入り込みは最終手段のように考えておられるようなので、順番が逆だと思いますけどね。この会社の人間は誰もおかしいと思わないんですかね。
G氏:確かに問題かもしれませんね。ちょっと事実確認します。
自分:ここまでずっと従業員目線で文句言わせてもらってますけど、会社側の目線で見ても今みたいな運営状況が好ましいとは到底思えませんけどね。目先の利益のために無理やりシフトを削減して運営が乱れれば、長期的には会社にとっても損失になりますよね。
G氏:確かにそうですね。お客様にも迷惑がかかる。
自分:シフトを削られた従業員は収入が減って、少ない人数で働かせられる従業員はしんどい思いをして、運営が乱れてお客さんの満足度も下がって、結果的に売り上げも下がる、誰も得しませんよね。それならまだ多少人件費を使いすぎてるくらいの方が会社としてもマシだと思いますけどね。
G氏:確かに売り上げを確保する意味でも仰る通りです。
自分:私も長年アルバイト統括として運営を管理する立場を任せて頂いていたわけですが、会社としての利益の確保と従業員の適正な労働環境を両立するのが責任者の責務だと、そのためには安定運営を維持することが何より大事だと、余分な人件費を削ったり廃棄を減らしたりして利益を追求するのは安定運営が維持できている前提での話だと、過去の店長たちからはそうやって教え込まれて、その教えに従って統括として安定運営を維持するために努めてきて、その中で店長やSVたちからの厳しい叱責にも耐えてきたわけですが、そういう意味でも今の環境を良しと思える会社の方針は理解できないし、今までの苦労を侮辱されてる気分ですね。安易に人件費削減の指示を出している人間は目先の数字で自分の評価を上げたいようにしか思えないし、会社のためにやっているつもりだとしても結果的に会社の価値を貶めているんじゃないですかね。人件費をギリギリまで切り詰めた上で運営も乱すな、客の満足度も下げるな、従業員に文句を言わせるなと、そんなものははっきり言って会社として甘えているだけじゃないですかね。長々と偉そうに話しましたが、私が具体的に会社に求めるのは、従業員の業務の負担と収入の両面に最大限配慮してシフトを作成する、少なくとも休憩も回せないなどというふざけた状況は即改善する、確定済みのシフトの削減は強要せず必ず同意を得る、著しいシフト削減には休業手当を支給する、これだけです。どれも当たり前のことで、なにも難しい要求はしていないと思いますが。
G氏:持ち帰って対処します。
自分:その言葉、信用させて頂きますよ。それと、ある従業員が店長の作るシフトに対する不満を事務所で口にしていたら、それをたまたまSVのEさんが聞いていて、シフトに文句を言うな、自分の部下の悪口を言うなと叱責されたという話も聞きました。普通の感覚なら不満を汲み取るべきであって、従業員を叱責するような場面じゃないですよね。
G氏:確かにSVとして適切な対応とは言えないですね。それも本人に確認します。
H氏:全国に500店舗もあると店長やSVも十人十色なので、一元的に管理するのは難しい部分もあるのは理解して頂きたい。
自分:十人十色とかそれを言い訳にしないでください。もちろん店長やSVたちもそれぞれ考えや信念があるとは思いますが、EさんはSVになりたてでやる気が先行して語気が荒くなっている、店長のCさんは上司の言われるがまま従っているだけ、というのが正直な印象ですね。
H氏:言い訳とかじゃないんです。確かに責任ある立場である以上は、上司の言われるがままに従うのではなく自身で判断すべきこともあると思いますが、特に若い店長やSVだと未熟だったり言葉足らずな部分もあるかも知れません。それでもみんな揉まれて悩んで成長していくんです。
自分:月収40万とか50万とか貰っている責任ある役職の方々に対して、未熟な部分に目を瞑って成長を見守れというのは無理があると思いますが、その未熟な部分によって従業員に不利益を与えたり、運営に悪影響が出ないように補佐したり指導したりするのが上司や会社の役割じゃないんですか?それにこの会社では上司の指示には逆らえないという風潮が蔓延しているみたいなんで、個人の資質の問題ではなく会社の方針の問題だと思いますけどね。EさんもCさんも別に悪い人ではない、ただ真面目なだけだと思うので、適切な判断ができるように会社の方針や指導内容を見直して頂きたいですね。
H氏:ともかくいちいち評論家みたいな言い方をするのはやめて頂きたいですね。今回の手紙にしてもあなたの文章は小難しすぎて店長とかSVでは理解できません。それと文句を言うなら対案を出してください。それを伝えたくて今日はお話しさせて貰いにきました。
自分:配慮するかしないかの問題に対案もクソもないでしょ。
H氏:それとアルバイトは調整弁という言葉は使うべきかどうか迷いましたが、現実としてそういう側面があるということをしっかりと伝えるのが誠意だと判断して、あえて使わせて頂きました。
自分:調整弁という言葉には正直カチンときましたが、実際にそういう側面があることは理解しますよ。もちろんアルバイトという身分によるメリットもあるし、別に正社員並みの待遇を求めてるわけじゃ無いので、アルバイトも会社の一員である以上は最低限の敬意を持って頂きたい、それだけです。アルバイトは正社員の方々と違って、会社の利益のために頑張ってもなにか還元があるわけでもない、必死にやればやるほど負担が増えるだけなんで、それでもみんな真面目に働いていることを理解してください。適切に配慮して頂けるなら会社のために協力もするし、多少の不満くらいではいちいち法律を持ち出してまで喧嘩を売らないので。
数日後
店舗のパソコンにロックが掛けられ、店長と統括以外閲覧不可に。
2023年4月
別件での会社との紛争が解決し退職。
その後、現在も勤務している従業員たちの証言から、特に労働環境は改善されていない模様。