<こぼれ>ゴリラが怖かった

こんちゃす
こちらななっしゅと申します。

つい先ほど
昔のおもちゃを紹介する動画を見ていたらふと思い出しました。

そういえばゴリラが怖かったなあ……

どういうことかと言いますと、
私、幼少期の頃家に
電池で動くゴリラのぬいぐるみが置いてありまして
ソイツが死ぬほど怖かったんですね。とにかく怖かった。

注射の時、縫い傷を負った時、骨折した時でも
泣くことはありませんでしたが、
動いているこいつを目の当たりにした途端、
殺人鬼に迫られるかの如くギャン泣きしていました。

親は私が怯える様子を面白がってしょっちゅう遊ばれていました。
くそがよ……

しかしなぜ動くゴリラのぬいぐるみごときにここまで恐怖を覚えていたのか
正直自分でもめちゃくちゃ謎なんですね。
ネットの拾い物だが、まずは件の実物をご覧いただこう

まさにコイツ。このままコイツ。

商品名「magogo gorilla」だそうだ。
海外のおもちゃである。
見てみると思ったより黒い。くろぐろしい。
しかしかわいい顔をしている。
チャーミンとまで言わないにしても十分キャラクター的な顔付きだ。
リアル寄りですらない。
かわいいじゃん。なんで怖いの?

ではここで当時の私(4,5才)をできる限りトレースして代弁してもらう。
記憶に刻まれている感情を読み解くと、私はこう語っていた。

「カワイイ?しったこっちゃない。顔なんて見てない。黒い。動く。なんかコワイ音楽流れてる。いやだ。近寄っちゃだめだ。殺されるんだ。しぬんだよ。逃げなきゃ。」

脚色抜きでこの勢いである。真に迫ってる。
もうホラー映画で死ぬ直前の人ですやん。

そう、書き忘れていたのだが、
音楽が流れていたんだった。
記憶の中では
「パエヤ・パエヤ・ファエヤ・バエヤ……(繰り返し)」
というようなどこかの森林の奥地で未開の現住民族が
焚火を囲んで生贄を祀り上げる時の儀式のような
音楽だったと記憶している。
そこそこハイテンポなんだよ。
そして、動き方。
両腕と両足が上下に動く。たしか。円を描いてたかな?
ハッスル?みたいな感じで
けっこうワシワシ動いてた気はする。
あと大きさ。
大人が胸に抱えるくらいの大きさだったはず。
ぬいぐるみで言えば「中」サイズくらいだろうか。
ガキからすれば十分デカい。
あとツヤツヤしている手先と足先。
そこは合成の皮素材だったと思います。

そんでもって服。
ウォーリーのおさがりみたいな赤白ボーダーの服。あと帽子。
今の私から見ればアラカワイイ、ってなもんだが、
当時の私からすれば怖いヤツを無理矢理怖くなさそうな見た目に抑え込もうとしている、余計に怖さを助長している要素でしかなかった。

これらの要素が全て混ざり合って加速加速加速した結果
あそこまでの根源的な恐怖を形成していたのだと思います。

いや、怖ない?
そう聞くと怖いよな?
なんか純真無垢な顔して素手で殺人を犯すムキムキの囚人に見えてきた……

黒い物体、しかも自分の顔よりでかいものが奇怪な音楽を奏でながら
ワシワシ動いてる。
あまりに日常とかけ離れている景色。
クソガキの私にとってはどんなお灸よりも効いたことだろう。
そうだ、また思い出した。
なんか悪いことしたときに逐一親が持ち出してきたんだった。
サプライズであれが出てきたときの絶望ったらなかった。
この先の人生であれを越える恐怖を味わうことは無いだろう。
くそがよ……

稼働中に流れている曲を調べてみた

Los Del Rio - Macarena
『恋のマカレナ』(原題:Macarena)は、1993年8月15日にスペイン人デュオのロス・デル・リオが発表した楽曲、またそのリカット・シングル。
(Wikipediaより引用)

有名なやつですね。
サビの部分は特に聞いた覚えがあります。
でもこんな感じに聞こえていなかったので
おもちゃ自体の音質が悪かったのでしょう。
たぶんテンポも上げてるんじゃないかなと思います。

全部書き終わって最初の画像を見返してみると
なんか怖くて見れなくなってきた。。。
おわろ。
ほな✋


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