「イラストレーター」と壁サークルの関係(追記あり)
「イラストレーターだけで生活できるとは思えない」
というのを前の記事で書いたのですが
その理由の一個にイラストレーターとコミケ大手の関係があります
1999年〜2010年あたりまでのコミケは
エロゲの盛り上がりがあり
原画家はみんなイラストレーターのお仕事もするので
「人気イラストレーター」という存在が出始めたあたりだと思います
(この頃には「イラスト」はもう「デジ絵」のことを指すようになっていました
アナログの作家がみんなデジタルに切り替わった頃です)
「神絵師」という言われ方も一部では始まっていたようには思います
でも初期は「絵師」という名称は「蔑称」でした
なぜ「蔑称」だったのか理由は知りません
それと同時にコミケの壁サークルはみんな
イラストレーターが席巻していたのです
一般参加者はみんな長蛇の列を作って新刊やグッズなどを買いに走っていました
サークルがブランド化したのもこの辺りです
懐かしいですねw
そうなのです
2010年あたりにpixivやTwitterができるまで
絵師は100%コミケで活動をしていたのです
なので当時の「イラストレーター」には「コミケ」が重要に関わっています
(半年分の生活費がコミケで賄われていて
商業仕事は知名度を上げるためにやっていた
という逆転現象が起こっていたのです)
つまりやはり
イラストレーターはイラストだけのお仕事ではやっていくのは難しかったのではないかと思うのです
一方今の絵師はほぼネットでの活動がメインです
フォロワーといいねの数だけでどれくらいの収入になるのか私はわかりません
以上のことで「イラストレーター」がそれだけではやっていけない仕事だと私が思っている理由です
ただ、今コミケがイラストレーターにとって収益になる場かどうかは分かりません
以前と比べて若い人はあまりお金を使わないように思うのです
そこにもしかしたら
「Twitterでフォローして待っていれば神絵はタダで流れてくる」
文化も影響があるかもしれません
いずれにせよ綺麗なイラストだけで同人誌がバブル的に売れた時代は去ったような気がします
(pixivの有名絵師はそれでもコミケで売れているのでは?と思いますが)
なので
AIが出てきたのが問題ではなく
AIが出てくる前からかなり
少ないパイの取り合い的な状況になっていたのでは?
と思います
それでもイラストレーターはそれだけでやっていける職業だと
今でも絵師は認識していますか?
SNSができる前のイラストレーターとコミケの関係は人気絵師と壁サークルの割合がちょうどいい感じで収まっていたんです
(つまりデジ絵師自体がそこまで多くなかった)
でも今はpixivあたりのトップイラストレーターだけで多分コミケの全参加者くらいの数はいるんじゃないかと思うのです
とてもじゃないけど壁に配置し切れる気がしません