プロ写真家だから言わせて!Zoom会議で今すぐ「映える」3つの工夫
外出自粛が増え、テレワークへ移行する人が増えるにつれて、Zoom等のアプリによるオンラインミーティング(以降<Zoom会議>)が身近になりましたね。画面に向かって話しかける慣れない行為に四苦八苦している人も多いのではないでしょうか。
わたしもそんな一人でしたが、経営者かつフォトグラファーであるという立場上、世間よりも比較的早いタイミングでZoom会議をしていました。そこでクリエイティブに携わる人々と日々画面越しに対話する中で、相手の心を開きスムーズなコミュニケーションをとれる、いわゆる「デキる人」には、共通しているポイントがあることに気づきました。
それは、Zoom会議で「映え」ている、ということでした。
YouTuberのように凝ったことはしていないはずなのに、なぜかオーラがあるように見える。すると、表示画面の面積は同じでも、この人の言葉には耳を傾けよう、という気持ちになるのです。
この差はどこから来るのでしょうか?
わたしがそこに気づいたのは、一つのオンライン講座がきっかけでした。
第一線で活躍するプロの広告フォトグラファーから、ファッション雑誌のような写真作品の作り方を学ぶもので、講師が海外在住のため全てZoomで講義がなされます。
今回の講座は参加者全員がファッションフォトグラファーとして仕事をしたいというモチベーションで参加し、高い目的意識を持っています。わたしも一受講者として参加していましたが、自分が発注側になることもあるため、誰になら仕事を依頼したいか?という目線で出席者のZoom画面を見渡してみました。講師2名は、もちろん文句なしです。
ところが参加者側は、12人中1人いるかいないか、でした。
あくまでその時点の話ではありますが、とにかく、いなかったのです。
それはなぜか? ファッションフォトグラファーにあるべき美意識を感じなかったからです。代わりに私は、参加者の画面からこんな情報を受け取りました。
散らかった部屋からは、顔が見えればいいんでしょ、という短絡的思考を。
派手なカーテンを背景に、照明で真っ白くなった顔からは、バランス感覚の欠如を。
カメラが斜めに傾いたままの画面からは、詰めの甘さを。
自分の顔一つしっかりと見せることができないフォトグラファーが、モデルやブランドと仕事をできるでしょうか。それが気にならない人とならできますが、限界は近くなるかもしれません。クリエイティブ業界においてプロはすでに映えの奥に気づき、ソツなく映えている一方で、Zoom映えしてない人がまだまだ多いのです。
ビジュアルを扱う人たちですらこの状態ですから、もし今あなたが映えていたら、それは強い武器になるんです!
画面上の自分の見え方を見直すことは、ある種の身だしなみを整えることでもあります。
対面の場合をイメージしてみてください。大事なミーティングの時、いつもより髪型や洋服、靴や小物に気を付けますね。
Zoom会議も同じように、自分の見せ方に丁寧に取り組むことで、オンライン上であっても相手との時間を大切にしていると伝えることができます。
そこで、今すぐできるZoom映えのポイントを3つ、お伝えします!
1.カメラの場所を選びましょう
<必要なもの 大きめの空き箱>
ビジネス用途の場合、カメラは目線に対して平行にするのが基本です。オンライン飲みなどくだけた場所では、セルフィ―のように少し上から見下ろす形にするとより「映え」ます。
ノートPCやタブレットなどはそのまま使うと下からあおるアングルになってしまうので、空き箱を重ねるなどして高さを調節するとよいでしょう。
基本的に顔にドラマチックな影は必要ないので、照明の真下を避けましょう。
また、逆光は避けましょう。自動で画面の明るさが補整されると、顔が暗く映ってしまいます。
2.部屋の整理をしましょう
<必要なもの ドアまたは無地のカーテン>
Zoom会議で自分の部屋を見せるのは、会議室に招き入れることだと考えましょう。
会議室に大切なお客様を入れるとき、書類や本、衣類を出しっぱなしにしますか?
家族と暮らしていたり、一人暮らしで生活空間が狭かったりすると、そもそも使える場所が少ないという悩みはあると思います。それでも、どんな家にもドアやカーテンはありますよね。少なくとも、ベッドやキッチンよりはマシです。できるだけシンプルで生活感が少ない背景になるように、スマホのインカメラを起動させながら歩き回りましょう。
部屋の模様替えをする必要はありません、打合せの時だけでも使える場所があればいいんです。
急に大事な人が遊びにくることになって、あわててクローゼットにモノを押し込むのを思い浮かべると、それよりはずっと気楽じゃないでしょうか?
自分の個性を表現するモノを映りこませるのは、一度背景を整理してからにしましょう。
前述した講師フォトグラファーの方のZoom画面背景は二人ともがシンプルな白い壁で、そこに額装した写真がありました。余談ですが、ポスターをぺろっと貼っていないのが、またポイントが高かったです。写真展をする作家の場合、写真は額装してこそという考えが主流なのです。
3.光に気を配りましょう
<必要なもの 窓際 または スマホの懐中電灯機能など>
世の中に100%はほとんどありませんが、あえて言います。「絶対に」顔は明るく映るようにしてください。きれいな人はきれいに、それなりの人もそれ以上にしてくれるのが光の力です。
光は無料で使えるコスメです。しかも男女問わずに使えます。
Zoom映えメイクも、光が悪かったら何にもならないものです。フォトグラファーは写真を撮ることに関してはプロですが、いくらモデルがよくても光がイマイチだと大変厳しいものなので、光のことは常に意識を巡らせています。
できれば日の光が入る窓際がベストです。たとえ晴れた日でなくても、部屋の電気を消せばきれいに見えることも。
日の光を使えない場合は、スマホの懐中電灯機能が使えます。
スマホでZoom会議をする場合は、この際潔く小さいライトを買いましょう。
1000円台で売っているものでも、画面越しに顔だけきれいに見せるなら十分です。
顔に当てる照明の設置場所は、顔の正面かつ斜め上がベストです。
光は距離を離すほど目に優しく、影が薄くなるので、デスクまわりを工夫しながらちょうどいい設置場所を探ってみましょう。
そうそう、ポイントメイクを頑張るのもすてきですが、汗を拭いてパウダーなどで肌のテカりを整えると、美肌効果が一気に上がりますよ。
Zoom映えを意識すると、顔がいきいきとして見え、話しやすくなり、そして信頼感を持たれやすくなります。それは自分にとってのメリットにとどまらず、相手にとっても仕事をしやすい状況を作り、よりよい成果に繋がっていきます。
一見面倒そうですが、オンライン会議元年の今こそ、ちょっとの工夫で周りに差をつけられるチャンスでもあるんです。
まずはインカメラを起動して、お部屋の探検、してみませんか?
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