おとなの夏期講習写真編/ウェビナーで学ぶファッション写真
お盆です!
当初のスタジオリニューアル計画では、原田さん主導でセミナーやウェビナーも開催していく予定でした(残念ながら設備資金が調達できず頓挫してしまったわけですが…!)。
企画運営を見越したうえでの個人研修として写真講座やライティング(文章を書く方ね)講座に申し込んでありましたが、これらはキャンセルせずそのまま受講することにしました。というのも、アカデミックな教育を受けることなく手癖でモノを作ってきてしまった後ろめたさがどうしても拭えなかったのですよね。
その場その場でプロに教えを乞う機会にも恵まれていたんですが、独立して10年以上経つ身としては、ここらで体系的に学ぶ経験を意図的に取りにいかないと伸びしろが乏しくなるように感じていたのです。
ということで、集中的に夏季講習を受けてのスキルアップ月間として個人目標を再設定!
まずはこちら
「NYで活躍する写真家から学ぶファッションポートフォリオの作り方」
COMMERCIAL PHOTOのFacebookページで取り上げられているのを見つけて申込みました。
主催のTOKYO INSTITUTE OF PHOTOGRAPHY(T.I.P)は、株式会社シー・エム・エスの創立20周年と写真雑誌『PHaT PHOTO』の創刊10周年を記念して、NPOを目指す一般社団法人として誕生したとのこと。
理事長はテラウチマサトさん。わたしの周りだとポートレート専科の常任フォトグラファーって言った方が伝わるかな、長年お世話になってました!
この講座では、NY在住のファッションフォトシーンで活躍している2名の女性写真家(ファッションストーリーを軸にドキュメンタリーを取り入れるFumi Nagasakaさんと絵作りから始めるSARAI MARIさん)から、自身の作家活動や営業活動のためのポートフォリオの作成の仕方を学びます。
講座の中で作品撮りの段取りや考え方について教えてもらい、自身の活動を充実させていくのに役立てていくものです。
運営側で想定している対象者としては、下記の通り。
1.ファッションフォトの実践的なアドバイスが欲しいひと
2.海外で活動したいひと
3.ヘアメイク、スタイリストのチームの作り方のコツを知りたいひと
4.ロケーションのリサーチ方法を知りたいひと
5.営業用や作家活動のためのポートフォリオを充実させたいひと
わたしの場合は目新しいことを取り入れるというよりは、他ジャンルのプロの仕事の仕方に触れること、他の人の作品作りのプロセスや考え方を見せてもらうこと、講座受講という体験そのものを楽しむことを個人的な目的としています。
フォトグラファーって基本的に一現場に一人なので、なかなか他の人のやり方を見る機会ってないんですよね。作品作りを足並み揃えて行うというのは講座ならではの経験で、大変興味深いものです。
全5回の講座はざっくりこんな感じ。
1st session (8月2日)
・ファッションフォトの種類の説明。自分のスタイルの確立について。
・撮影までのプロセスの説明。チーム作りのアドバイス。フォトグラファーとしての心構えと位置。
宿題:チーム作り案 (モデル・スタイリスト・ヘアメイク・ロケーション準備、インスピレーション集め)
2nd session (8月9日)
・宿題とチーム作りのディスカッション。
・ムードボード、予定作り、チーム作りについて。
・更井から絵作りから入る撮影のアドバイス。
・長坂からドキュメンタリーを入れた撮影のアドバイス。
宿題:ムードボード作成。予定作り。
3rd session (8月23日)
・前回の宿題のムードボードと予定作りについてのディスカッション。
・ポストプロダクションについて。
・撮影後の仕事の内容。写真のセレクト・編集、レイアウト、レタッチ等の流れ
宿題:撮影1 (4カット撮影)
4th session (9月13日)
・撮影1の発表とディスカッション、次の撮影に向けてのアドバイス
宿題:撮影2 (4カット撮影)
・前回の撮影から見えてきたことのディスカッション
5th session (10月4日)
・撮影2の発表とディスカッション
講座を通して宿題として段階的に資料を作り、アドバイスを受けながら作品作りに取り組みます。期間中2回、各4カットの写真作品提出があり、それに対する講評を受けることができます。
わたしの場合はこんな感じで宿題を提出していました。
これはモデルとヘアメイクの紹介。
こちらはネタ元(インスピレーション)画像の収集例。
わたしの場合、作品作りはざっくりとコンセプトを決めたらその場の化学反応で一気呵成に進めることが多かったので、丁寧に段階を追ってコンセプトを詰めたり、人に伝える前提で資料を作りこむという経験自体、講座にでも参加しないとできないことだったな、と既に講座の意義を感じています。
あとは講義を通して他の人の資料の作り方を見せてもらって、なるほどウェビナーで資料を見せる場合は画像をまとめて一枚にした方が見やすいな!とか、見る人が使いやすいようにフォルダ分けしたり、ファイルのリネームをしておこう!と思えるようになりました。
ところで、人物写真を撮ってもう干支が一周する勢いなんですが、ファッション写真とは何ぞやというところで、感覚が掴めていなかったんですよね。それでも服やメイクが大好きなので毎月VOGUEとGINZAを購読し続けていたのですが、いい感じにモードが切り替わったのか、突然腑に落ちる瞬間がありました。
これはあくまで自分の理解の範囲でしかないのですが、デザイナーの哲学や美意識、そして時代のムードや世相といった想念を写真に落とし込んだのがいわゆるファッション写真。写真に写すのは気分や価値観や思想などの概念こそが本質で、根底で脈々と紡がれている想念、現象、歴史、一連の事柄に光を当てて描く。
目に見えないものを可視化させるための触媒にあたるのが、ファッションなのかな、と自分なりに意味づけました。
歩みを進める中でまた見えてくるものが変わるのは間違いないのですが、自分の中で燻っていた欲求 ー見えないものを形にすることー これを自覚できたことで、今後の作品作りにしっかりとした背骨が通るように思いました。
そんなこんなで、ぶわーっときた勢いで作撮りネタブラッシュアップして、モデルとヘアメイクは朝四時集合という自分でも初めての思い切ったスケジュールを組み、ロケハンしてラフ切って、とはりきっております。
第一回目の作品撮影は9月頭に予定しています。
制作レポなどまたのっけていきますねー!
そして明日からはライティング講座が始まります。
そっちはなんと毎日課題提出がある!
仕事でもないのにあえてお金を払って〆切がある方に行くなんて、わたし頑張ってる!!笑
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