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神さまと雪ちゃん

#遊び詩
#遊び詩の物語
#雪ちゃんのお話
#気象操作 
#永遠の想い

神さまの庭から。渦を巻くとても面白い雲が見えました。普段なら触れば消えてしまう雲が、消えずに渦高く盛り上がっています。その変わりように惹かれた神さまは、暑い海から熱風を送ってやろう、と思い立ちました。たちまち大きな穴のある、渦を巻く雲が出来ました。

雪ちゃんが血相をかえてやって来ました。雪ちゃんは最近神さまのところへ来た人の子です。今は六角形の綺麗な結晶の姿をしていて、その結晶は常に変化しています。キラキラと光る雪ちゃんは、神さまのお気に入りでした。

雪ちゃんは神さまのところへ来て、泣きながら言いました。大雨が降って川が溢れたわ。わたしのお家ももう水に浸かってる。みんな流されてしまう。お正月にはお父さんとお母さんのところへ帰るのに。約束してくれたのよ、私のお料理も用意してくれるって。

雪ちゃんはまた泣き出しました。あんまりぶるぶるするので結晶真っ赤になり溶け始め、ぬるぬると神さまの足元を濡らしました。これ以上振動すると、水分子は共鳴し合い、雪ちゃんは蒸発してしまう。それは困る。いずれ消えてしまうのだけど。今は嫌だ。神さまは仕方なく、雲を作ることを諦めました。

そして「わかったよ。ごめんね。」と雪ちゃんに伝えました。雪ちゃんはぱぁっと明るくなりました。そしてまた雲の下をのぞきに行きました。小さな結晶がきらきらと光り、神さまは満足です。

いちごさかえたなべのした。おしまい。

一期栄え田邊の下。fin.


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