わくわくのパイを奪い合う
最近わくわくしてますか?
とかいう問いかけがどこか辛くなってきているのは私です。
わくわくしていないわけではない。
「あ、それやりたーい」「そこ行きたーい」っていう気持ちは都度湧く。湧いて消えていく。
わくわくの持久力みたいなものが弱くなっている。
そのかわり、毎日の時間に組み込まれるものが増えた。
多分20代前半は、仕事、食事、友達と遊ぶ、恋人と会うことくらいだった。
今はそこに、サーフィンやトレーニング、体(筋肉)のための食事を考える時間、副業とかが足されている。
24時間×7日間のなかに、入れたい要素が増えている。
あとから加わった新しい要素たちを眺めると、たしかにかつて私を強くわくわくさせてくれていた面々である。
都会生まれ都会育ちだった私を湘南に移り住ませたり、ボディメイクの大会に挑戦させてみたり、栄養の資格を取らせてみたり、、、。
結果、当初はイベンタリーだったわくわくたちが、デイリーに溶け込んでいることに気がついた。
なんでしょうね、ドキドキが消えて家族になったみたいなそういうこと?
じゃあ彼らに一切わくわくしていないのかと聞かれると、そんなことはない。
いい波に乗れると満足して眠れたり、体が変わってくると嬉しくなったりする。
かつての爆発的なパワーをもったわくわくではないけど、私の毎日をみんなが少しずつ押し上げてくれてる感じ。サステナブルなエネルギーで。
私のわくわくエネルギーを100%の円グラフで考えると、
かつてはどれか一つが常に半数以上を占めていた気がする。
仕事だった時期もあるし、恋愛だったこともある。なにかしらの“マイブーム”にあたるものだったりもした。
そこにいろんなものが入ってくるようになって、一つのものが5割以上を占めるとバランスが取れなくなっていったいま、全てがちょっとずつ存在感を示しながら、どれも突出しない状態を作っている。
わたしもわたしで、みんなとちょっとずつわくわくできるように、1週間〜2週間の間でそれぞれとバランスよく過ごすようにしている。もちろん無意識だけど。
ここにまた何か突出したエネルギーを持つものが加わると、何かが弾き出されてしまう。なんとなくそのことをわかっていて、今いるメンバーで均衡を保っているような雰囲気を感じている。
年齢を理由にするのも違うのかもしれないけど、「あぁこれがもうすぐ32になる私の過ごし方なんだなぁ」と腑に落ちた。
仕事がはちゃめちゃに毎日を推し進めていた時期もあったけど、今はわりと「淡々と」こなすことも増えた。淡々とだから適切に周りを頼ることもでき、結果的に大きいことを実現できた達成感もあった。
とはいえ、モチベーション駆動型の素質が失われたわけではない。
ただそのエネルギーの出力のされ方が、スタートダッシュ先行逃げ切りタイプではなくなった、ようなことなのだと思う。
わくわくのパイは、みんなで食べるから最後まで美味しい。食べたあとも苦しくならない。そういうことかしら、とコーヒーを淹れる朝です。(ところでパイの語源は、食べるパイで合っていますか?)