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林業と塩引き鮭

新潟県村上市には”塩引き鮭”という名産品があり、鮭と深い関わりがある地域でもあります。
村上市の中心を流れる三面川には毎年シロサケが海から遡ってきます。この資源を江戸時代でも活用をしていましたが、一時期は乱獲をしすぎて資源量が減少していきます。そんな中、青砥武平治という人物が鮭の回帰性に気が付き、鮭の繁殖を促せば必ず将来の資源量を確保できるという考えから種川制度というものを作り出します。三面川で土木工事を行い支流を作り出し、その支流に入ってきた鮭は卵を産卵するまで採ることを禁止します。そうすることで、鮭の稚魚の個体数を保ち4~5年後に帰ってくる鮭の量を確保します。この自然保護繁殖の事例は世界初ともいわれており、この回帰性を利用した増殖技術は山形県の最上川をはじめ全国に広まっていきました。

どうしたら地域の人たち村上市で作られたスギ材の認知広げることが出来るだろうと考えている時、とりあえず地域のことを知って地域のどの文脈に林業があるのが知るのがいいだろうと思い、近所にある鮭博物館(イヨボヤ会館)にふらっと立ち寄ってみました。先ほどの話は、そこで学んだ内容になります。

林業と鮭って一見関係が無いように見えますが、この鮭の回帰性を利用した資源量確保の技術と、日本気候に適した固有種でもあるスギの特性を利用して人間が利用しやすい材を生み出す技術は生き物の特徴を理解して、持続的に資源活用を目的とするという部分で共通点があるなと思いました。

村上という地域の海や山川とそこで生きている生き物たちの関わり方の仕組みを理解して持続的に利用してきたという経験がある地域でもあります。自然や生き物たちの力を体感している地域でもあるのかもしれません。




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