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勝手に1日1推し 165日目 「ガウディとサグラダ・ファミリア展」

「ガウディとサグラダ・ファミリア展」東京国立近代美術館     芸術

危なっ。上野に行く気満々な私でしたが、最寄駅は竹橋な東京国立近代美術館でありました。知らなんだ、嗚呼知らなんだ。皆様お気をつけ下さいませ。駅近だったけれど、休日の竹橋というのはなんともうら寂しいところでございました。お食事処もクローズド。皇居を横目にトホホ。
って本展とは全く関係ありませんでしたね、失敬!

さて、「ガウディとサグラダ・ファミリア展」。めちゃコミックぅ。どこぞの祭りか花火大会か、はたまた夏休み中のプールか?くらいの混雑!そのイモ洗い状態にびっくらこきました!!
ファンが多いですねえ。いよいよ3年後、2026年に完成予定ですもん、そりゃあねって頷くことしか出来ない来場者一同です。

さて、衝撃的事故にて生涯を閉じたガウディ。その独自性は彼の建築スタイルだけにあらず、数奇やなぁって、2000年代をもってしても彼以上の建築家は現れなんだって感じしますよねぇ。

完成予定が150年後ってさぁ、もはや、林業の考え方やんか?!未来に託すよ、そして信じてるよってさ。つーか、林業なんだな、サグラダファミリアは。
天にも届かん勢いで聳え立つ木々のごとく、サグラダファミリアは人々の暮らしを支えておるのじゃあ。ってカタルーニャ地方の長老が言ってるに違いないです。
それに「歴史、自然、幾何学」というガウディの掲げる個人テーマが、その姿かたちのみならず、建築理念までに詰まってるんだって考えたりしたら、ロマン過ぎます!胸熱でゾクゾクしちゃいますよ!!
ほんと凄い。それ以外語彙力失うくらい荘厳で偉大。実物を見たいなあ、ドラえもんかどなたか、どこでもドアを下さい。

展覧会の序盤、ガウディノート。展示の原文を拝むのみならず、訳文をじっくり読んで本展を望むべしと思います!これ、ほんとYabai(←早速語彙力?!)!!ガウディの作品全てを物語っていて、マジ卍です?!一部メモって参りました。

私は装飾について誠実な研究をしようと思う。
私の目的は装飾を興味深くし、しかも理解できるようにすることである。
(中略)
それらのモチーフは人の業績や苦難に関することであれば、経歴、伝統、所業、寓話、神話にかかわるものになろう
自然に関するものであれば、動植物界や地形、あるいは鉱物界を表現するもになろう
また立体、面、線の形やそれらのコンビネーションにおいて、幾何学的もモチーフになり得ようし、それらの幾何学の対比は美の主要素の一つであるプロポーションにも貢献しよう
(中略)
装飾は、過去がそうであった、現在も未来も採色されるであろう
(中略)
自然には何一つとして単調で画一的なものはない

ガウディノートより

この彼の思想に基づいて彼の建築を見る時、本当に感銘を受けると思いません?!心打たれました!!
色鮮やかで画一的でない建築物の数々、幾何学的でありながら柔和な装飾の数々、そやったんか?!そやろなあ。ってなるじゃん。んもーーーーー惚れる。色彩でいうと、破砕タイルをあみ出したのってガウディなんだね。知らなんだあ。
どれだけ妥協を許さず、歴史の流れと自然の神秘を信じて、設計してきたのよ、それも独学で・・・。サグラダファミリアなんて、誰も見やしないっちゅうか、見ることが不可能な塔のてっぺんまで破砕タイルをあしらって、彫刻を施してって、KODAWARI!!!

すべての人を偉人も凡人も、金持ちも貧乏人も絶対に例外を認めず、すべての人を受け入れるため、聖堂の目的は当然ながら壮大で計り知れないものを表現することにある

ガウディノートより

正に!!!!!!計り知れない!!!!!!

で、話は変わってもう1点。本展覧会で感動したのが、科学的(?)な視点。
実は、10年以上前に開かれたガウディ展にも行ったんですが、その時は設計図や模型が主だったような記憶があります。
が、が、本展は、ガウディが独自で研究し、作り上げた手法がCGでシュミレーションされて解説されているんですよ。直線がどのように双曲線になるのか?とか二重ラセン円柱がどのように成り立っているか?とか。もう感心しかないし、開いた口がふさがらないって感じ。
コンピューターのない時代にどれだけの労力と頭脳をもってして設計したのよってなります。何度も試しただろうし、失敗しただろうしって、勝手に共鳴しつつ、逆さ吊り実験とか、どんだけ脳が柔らかいんだよぉって、勝手に心酔しちゃってます。
と同時に、文明の発達(CGによるシュミレーション解説)にも拍手したい!開催者側の見せ方(魅せ方)も一興です!

いやはや、サグラダファミリア完成を間近に控えたこのタイミグでもう一度、ガウディの頭の中を覗き見した気になりつつ、彼の建築の魅力をぜひ体験していただきたく思います!!!9月10日まで開催しております故、ぜひ。

ということで、推します。

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