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勝手に1日1推し 226日目 「テレンス・コンラン モダン・ブリテンをデザインする」

「テレンス・コンラン モダン・ブリテンをデザインする」東京ステーションギャラリー     芸術

Plain Smple Useful!!!
スインギング・ロンドンの華やかな時代に無駄なくシンプルで機能的なプロダクツを提案するのってなんか、かっこよすぎるでしょ。
まあ、アーツ・アンド・クラフツ運動の地なので土壌はあったにせよ、今じゃ当たり前になってるストレージ型の家具とかもさ、当時はかーーなり斬新だったとい思うんです。そっけないってなるんじゃないかなあってなりません?
今見ると、ほんと、今のスタイルなのよ。全面的になう、なの。60年代だって思えないんだよねえ、あまりに今すぎで。かっこよ。こんなお部屋に住みたいってなるよ。
スカンジナビアンプロダクツもだけれど、やっぱりPlain Smple Usefulってのは時代を超えるものなのかしら?時間的にも場所的にも制約をうけないってことなのかしら?いやあ、いいなあ、好きだなあって思いました。テキスタイルも可愛かったです。
とは言え、ほのかに薫る60年代臭もいいのよね。カタログとかがまんま60年代のサイケ感全開だったりして、たまらーん。

ライフスタイルショップ「habitat(ハビタ)」の再現も良かった!これもなんですけど、今じゃ何一つ珍しくもない在庫を陳列するスタイルなんだけど、これを始めたのは「habitat(ハビタ)」だったらしいですよ!!!
私たちにとっては、お馴染みの光景、つまり定番にまでなったこの陳列スタイルな訳ですが、Plain Smple Usefulをコンセプトに形があるものだけに留まらず「スタイルを売る」ってやつをがっつり実践したってことですよね。必要なモノじゃなくて欲しいモノを手に取れるようにっていう精神にも惹かれました。

あと、テストに出るレベルで重要だなって思ったのが、商才だよね。テレンス・コンラン、めちゃ起業家だしビジネスマンやん。そこはただのデザイナーとは違うなって思いました。
ライフスタイルを売り出したお店を作り、食までもデザインし(レストランの経営(建築・インテリア・プロダクツ監修含む)、60歳からですって!すげ。)、荒れ地だった川辺を再開発して地域からトータルコーディネイトってさあ、目の付け所がアッパレじゃない?再開発に関しては、横浜なんか絶対参考にしたよなって思いました!

ミクロな人々の生活から、マクロな人々の社会までをデザインし続けてたんだなって思うと、震える。都市までまるっとパッケージ化して売り出してるっていうか、ほんまにやり手やん。そりゃあ未だにコンランショップが存続し続けますわよ。視野が広いもん。西新宿にもまだあるもんね~。日本初出店から30年なんだって!ぎょえー。

晩年、地方に移り住み、家具工房と提携して地元の若者に雇用の機会を与えたりとか手広く社会貢献してたりして、しかもご長寿でびっくり!

もっと起業家として、ビジネスマンとしてのコンランが知られてても良さそうなくらい数々の実績をお持ちですが、私は全然知らなかったので今回の展覧会はとても興味深かったです。人物像に迫る初の個展、大成功じゃないですか?!ミシュランマンが好きなのもかわええでした。

晩年の事務所 ミシュランマンもいる!

空いてるし、ボリュームも少な目でさらっと見られて良かったです。入場料も1500円!好感しかない。大好き、ステーションギャラリー。

ということで、推します。



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