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勝手に1日1推し 176日目 「鹿児島睦 まいちに展」

「鹿児島睦 まいにち展」PLAY!MUSEUM     芸術

小一時間かけて立川まで行ったかいが大有りだったあー。ありがとう、初の大規模個展!!感謝感謝!!
ミュージアム内に一歩足を踏み入れた瞬間から、満面の笑みを浮かべていたであろう私。薄気味が悪かったとしても許してほしい。可愛い。可愛すぎる。可愛すぎた!!!エントランスから、超絶可愛かった!チケット購入時にプチプレゼントまでもらえるなんて、感激過ぎた。ねちこちゃあん(ねこちゃん)♡

ずーっと作品のファンだったけれど、実物を目にする機会がなくて、今回初めて作品を目にし(しかも、200点も!!)、地団駄踏んじゃった。もちろん怒りや悔しさからではなく、愛らしさと愛おしさから出た地団駄を踏んじゃった初めての経験でしたYO!いてもたってもいられませんでした(?)。
素晴らしかった。素晴らしかった。素晴らしかった。語彙力・・・。

ちなみに、トップ画像の通り、鹿児島睦さんは陶芸家です。

本や写真やポスターなどの平面で見ている時は、絵柄にばかり惹かれていたんだけれど、実物を見ると、器そのものが優しくて愛くるしいんだなあって、その土台に絵が載ってこその、愛らしさと愛おしさなんだなあって思いました。作品を前にすると心が温まる気がするんです。深部体温が絶対上昇してたと思う。顔がぽっとなってた自信ある!薄気味悪かったとしても許してほしい、アゲイン。
ぽてっとした厚みのある温かみのある肌ざわりさえ感じさせる、器。色とりどりだったり、黄色かったり、青かったり、緑だったり、黒かったりする、器。描かれた動植物たちからは生命の息吹が感じられます。はぁ、うっとり。本当に癒されます!!

器に描かれたねこちゃんやくまさん、デイジーやたんぽぽの絵って、可愛っぽいっしょ?!はい、超!絶!可愛いです!
でもでも、ムカデとか、蛇とか、コウモリとか、可愛いイメージなんてこれっぽっちもない、好かれてもいなさそうな昆虫や動物さえも鹿児島さんの手にかかると、とことん愛らしいのですよ。反則だよお、謎の作画チョイスが最高だよお。見てほし過ぎて、1点貼っときます!

ムカデ

器の中にファンタジーが広がってるんだよなあ。ロアルド・ダール味ある。なので、後述しますが、絵本との親和性がありまくりなんざんすよなあ。

で、一目見たらお分かりかと思いますが、デザインとして確立してるからテキスタイルとしてもパケージとしても何にでも染まれるポテンシャルと包容力があり、創造力が駆り立てられて当然で、そりゃあ、世界中から熱望され誕生したコラボ作品が多々存在する訳ですよ!かぁ~いぃ~。オファー殺到、分かるぅ。
年齢、性別、国籍問わず、好まれる作品&仕事ぶりは、こちらもまた後述しますが、鹿児島さんの職人魂に惚れ込んでのことなんでしょうなあって思いました。

後述後述って、勿体ぶってすみません。ここからが、その後述パートになりますので、悪しからず。
この度、初めてギャラリートークなるものに参加したんです!ビバ、平日!そこで、プロデューサーの方の本展覧会開催についてや展示構成について、鹿児島さんとのやり取りなどの親交情報など、スペシャルな解説をお聞きすることが出来たんです!

まず、鹿児島さんの作品作りについてですが、器を作ってから、その器を使ってくれる人を思い、用途に思いを馳せ、絵付けをするんですって。使う人ありきの姿勢で作陶した器を前に作品と向き合っているとのことでした。どちらかと言うと、アーティストというより職人気質の方なんだそうです。
実際、作品に主張や物語などの表現を込めていないそうなんです。使う人が自由に愛で、感じ、使ってほしいんだそうです。
ほうほう、そうなんだぁ。知ってか知らずか、私たち使う人、見る人が器や作品に勝手にファンタジーを感じたり、思いを馳せたりしていて正解だったんですね!何も感じずにはおれないっていうのが本音だけどさ。

そして、本展では、鹿児島さんの器と小説家の梨木香歩先生の文章で生まれた絵本『蛇の棲む水たまり』が展示・出版されておりました。
こちらの企画も開催者側からの提案だったらしいんです。それもそのはず、鹿児島さんは、上記の通り、使ってくれる人の為の器を一つ一つ制作しているんですから。この企画の提案時に上記の考えをお聞きすることができたそうです。
なので、鹿児島さんとしては、絵本作成について「まあ、どうぞ」くらいな感じだったらしいです。
一方、梨木先生(代表作「西の魔女が死んだ」)は、ご自身で選んだ鹿児島さんの器から物語を綴ったそうです。その際、ご自宅の壁紙にウィリアム・モリスのデザインを選んだ時を思い出したとおっしゃっていたそうです。
鹿児島さん自身も少なからず影響を受けている(鹿児島さん自身、大学卒業後、コンランショップで働かれてイギリスに渡られてるそうで、イギリスとは切っても切れない間柄だと思われます。)普遍的で洗練されたデザイン且つ、それを日常に持ち込んだウィリアム・モリス。主張が強そうでいて、決してそんなことはなくて、暮らしに馴染むデザイン。その感覚に鹿児島さんの器との共通点を感じ、物語を仕上げたそうです。
で、で、鹿児島さんも絵本の仕上がりの素晴らしさに、自ら最後のプレートを作り直したんですって!!ふぉー!!なんということでしょう。シビレル!!
絵本としても素晴らしいですし、本展で実物と共に味わう文章もまた素晴らしかったです。

そんな感じで、とにかく自身の作品に責任を持っており、コラボやグッズに関しても「おまかせ~♪」なんてことは絶対になくて、最初から最後まで関わって目を配り、納得のいくモノに仕上げるんですってえ。はぁ、その思いを感じながら、展示のプロダクツを、オリジナルグッズを目にする幸せよ・・・。うっとり、アゲイン。

更に、器という作品から連想される、日々の暮らしを大切にするというコンセプトで設けた「あさごはん、ひるごはん、さんぽ、ばんごはん、おやすみなさい」という展示構成も素敵だなあと思いました。1日1日の積み重ねのまいにち展。むむむ、最高かよ。

んでんで、ラストを飾る「鹿児島睦さんのまいにち」部屋は、特にそのコンセプトが最大限に活かされていると感じました!!!
めちゃくちゃ好きでした!楽しかったです!
定点カメラで写す鹿児島睦inアトリエのリアルタイム(実際に展示室にいる時間とアトリエの時間がリンクしている)な1日が超面白かったです。
ろくろを回して30分強くらいで1つの器を作陶してらっしゃいました。まるで、土が生き物のように、伸びたり縮んだり大きくなったり小さくなったりしていて、感動しました~。
そして、釘付けになったのが「鹿児島さんの宝物」コーナー。もう、最高。
日々出会う1つ1つの小さなときめきや発見を大切にしているんだろうなぁって、心からほっこりしたし、私たちととっても近しい感覚をお持ちなようで、親近感が湧いちゃいます!思わず、1枚貼っときます!


ぼくのすきなもの(仮)

宝物に添えられた一言に強烈なセンスを感じます。写真付きで出版できそう。タイトル「ぼくのすきなもの」で。これ、必見です!絶対、必見です!

あと、こぼれ話として、実際に福岡の鹿児島さんのアトリエで使用されている壁紙(?)を展示台(テーブル)に使っているようですよ!ぼこぼこしたやつ(ムカデ画像参照)。開催者側の意気込みを感じますね。

最後になりましたが、物欲が刺激され捲るオリジナルグッズたちが本気でYabai!ので、警告致します!!
マイコー(M・ジャクソン)が如く、「ここからここまで全部!」って言いたかった!ぶっ飛んじゃいそうでした。実際、鼻息でTシャツをゆらめかせさえしました。本展覧会のために作成した有田焼のお皿、買っちった。鹿児島さんが描いてた図案、製作工程の色々を眺めた後だと感慨ひとしおや~。可愛い~、家宝にすっぺ。
散財覚悟の上、心してご覧くださいますようお願い申し上げます。『蛇の棲む水たまり』の販売もありました(一般書店でも購入可)。
カフェメニューもかわいい!

そして、ここまで長らくお付き合いいただき感謝。はぁ、まだまだ早口で語りたいー。

ということで、推します。


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