勝手に1日1推し 229日目 「宝石の国」
「宝石の国」（1～13完結）市川春子 漫画
宇宙が全てとは限らない
また会いましょう
終わってしまった・・・ついに終わってしまったのですね。
ありがとうございます、ありがとうございます。泣いちゃった。
連載開始、2012年だってさ。市川春子先生、お疲れ 様でございました！
そもそもアートだよね、「宝石の国」。世界観と絵が美し過ぎる！！もうずっと見てたい、見てられるんだよ。だってコスプレしたいナンバー１だもの。紙面にもさあ、やられまくっちゃってて、絶対紙で持ってたい、絶対手放したくないナンバー１だもの。ビジュ良すぎなんだよなあ。
ということを真っ先に言ってしまうよ、私は・・・。
これだけ壮大なストーリーをもってして、いたってシンプルな結論に達するのって、凄いや、ってなりました。
言葉がありません。何も言えねえ、何も・・・。
結局、人間には愛しかなくて、死しかないのよ。
孤独が愛を渇望し、孤独が死を堪能するのよ。
ほんと、マジで全く個人的な見解でしかないですけど、大好きな「宝石の国」について語りたいんですよ。
こんなに解釈が委ねられることってありますう？それぞれの解釈がそれぞれの感性でセンスだってことありますう？
ゲシュタルト崩壊しそう・・・。
そうよ、「存在するのは解釈だけ」なのよ。ニーチェです。みなさん、ニーチェですよ！人の数だけ解釈が存在するのです。事実や真実はそれぞれの解釈から導かれるということですので、以下、全くもって私めの解釈以外にございませんので悪しからずでございますです、ハイ。Highに行こうぜ、カンパイ、肺に息吹だ、シュクハイ、SUSHI CREAM CHIPSのFLAVOURでハイ、灰になってハイ、また会いましょう！
ぷーぷ同様、わたしもリリっときますYo（？）！
市川先生の作品って、生と死で愛を伝えててホント美しいなあって思うんです。基本、無機物や動植物にヒト的生命を与えてるじゃないですか。でも彼らが完全にヒト化することはなくって、ヒト型の何かのままで新しい価値観をもたらしてくれるんですよね。人間を分解して、肉体的、精神的な一部分を取り出した何かを彼らが持っていて、知ってるけど知らなくて、当たり前だけど当たり前じゃない感覚をもたらしてくれて、いつだってハッとさせられるんです。初めての目で世界が見られるんです！
いわゆる擬人化とは一線を画している気がするんだよなあ。ジェンダーレスで無国籍で一般常識ではくくれない何者かの存在が新しいと言うか何と言うか。天才！
で、最終巻、誰が想像しました？こんなことになるって？もう神と天地創造の世界じゃん、ずっと頭爆発してる。12ページまで、ヤバない？
まぁ、本作においては、人間はとうに滅びて存在しない、人間のパーツとなった宝石、月人、アドミラビリスの世界で地球と宇宙が存在してるって設定なんですよね。とにかく経過年数とかで混乱しちゃってたよね、最初。200年経ってるとか、まだ序の口だし。そんなこんなで、お話中でも何万年って経過していく訳だけれども、それでもずっとその世界が人間の影響化にあるっていうのが、人間の業の深さを感じずにはいられないじゃないですか。なんか恐怖！恐怖、なんだけれども、ラストで全部回収するじゃん、認めてくれたじゃん、人間の存在をさ。愛憎、善悪、美醜、多面的で矛盾だらけの哀れで愛すべき存在が人間だってさ、まるっと受け入れて、寄り添ってくれたじゃん？祈ってくれて、思ってくれました。答えはシンプルなんだなあって、人間にとっての幸せって愛と寛容なんだなあってなって、日々の悩みとか色々どうでもよくなりました。
月人は仏様だし、こんちゃんは袈裟着てるし、一目瞭然で仏教色が強いですよね。今思えば、THE愛と寛容ってことだけれど、はじめは漠然と来迎する仏陀たちに疑問を持ちつつバトルシーンを読み進めましたよ。だから急展開よね、急に哲学～ってなるんだから。フォス、第何形態まで変化するのよ。良すぎるのよ、ホント。なんなのよ、ホント。疲れるのよ、ホント。理解をしようと思っちゃダメ、でもそこが好きなんだダ！！！
フォスは自身を物理的にも精神的にも何度も作り変えていって、みんなのためになろうとしたし、承認欲求を満たそうとしたし、自分自身を愛そうとしたし、それによって成長？変化？をし続けたんだよ。最後は報われて、だからきっと神になったし、純粋で脆いフォスフォフィライトの原石として楽園で輝いているんだよねえ（涙）。
なんか、他の宝石たちもだけど役割を自ずと真っ当しようとしてて、それらが全て石の特性に準えられてたんだもん、震えるよね！月で開花する宝石たちもいいなあって。シンシャが幸せで嬉しい！
素敵でした。詩集も含め、素晴らしかったです！！万歳！！！
一気読み、絶対にお正月に一気読みするんだから。アニメ2期もお願いしたいです。
ちなみに短編集の「日下兄妹」も好きです。
以上、ひたすら個人的な見解で綴りました。
まだ読まれてない方が羨ましい。一気読み出来る幸せ、いいなあって思います。年末年始にぜひ。
ということで、推します。
渋谷の広告貼っときます！人通り多すぎだったよ～
