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【超抜粋シリーズ】(目次31-40)書籍『Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』のポイントを抽出してみました

いろいろ興味の幅が広すぎて読書の時間がなかなか捻出できない方、
書籍を購入する前に立ち読みならぬ、座り読み?で少しだけ読んでみたい方、
などなどにお勧めしたい【超抜粋シリーズ】です。
今回は、
書籍『Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』

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さあ、始まり、始まり。
=== 超抜粋(始まり) ===

31|性急に意見を述べるのはやめよう

意見がないほうが人生がよくなる理由

答えを発信する際、私たちが犯しがちな間違いが3つある。

ひとつ目は、自分が興味のないテーマにも意見を述べてしまうこと。
ふたつ目の間違いは、答えられない質問にまで発言してしまうこと。
3つ目は、複雑な質問に、性急に答えを返してしまいがちなこと。3つの間違いの中でも、もっとも深刻なのがこれ。

早く発言してしまったために間違った判断をしてしまうのも大きな問題だが、何に対しても意見を述べるのをやめたほうがいい理由は、もうひとりある。
常に意見を持たなければならないという呪縛がなければ、精神的にリラックスでき、平静な心になれるのだ。
「精神的な落ち着き」は、よい人生の大事な条件のひとつだ。

ありとあらゆることに意見を述べなくていいのは、とても解放感がある。それに、恥ずかしがらなくても、意見がないのは「知性の低さ」の表れではない。「知性の表れ」だ。

意見がないことはまた、財産でもある。
現代が抱える問題点は、情報の過多ではなく、意見の過多だからだ。

軽率に意見を述べる頻度が少なければ少ないほど、あなたの人生は向上する。


32|「精神的な砦」を持とう

運命の女神の輪

ボエティウスの『哲学の慰め』に登場する「哲学」という女性が教えてくれたこと ─ ─ つらい状況を乗り切るためのアドバイス(もちろん実際にはボエティウスからのアドバイスなのだが)をまとめると、おおよそ次のようになる。

ひとつ目は、運命の存在を受け入れること。
ふたつ目は、あなたが所有しているものも、大事にしているものも、愛しているものも、すべては永遠でないと理解しておくこと。
3つ目は、もしあなたがすべてを、あるいは多くのものを失ったとしても、あなたの人生にはよいことのほうが多く(そうでなければ失ったものを惜しまないだろう)、よいことにも負の要素はつきものだったことを忘れないこと。
4つ目は、あなたの思考や、思考の道具や、不運や損失や状況の悪化に対する精神的な対処法だけは、誰もあたなから取り上げられないということだ。あなたの「精神的な砦」と言ってもいいだろう。どこからも襲撃されない、あなただけの領域だ。

世界は厄介ごとや偶然に満ちていて、ときに私たちの人生を混乱させる。

幸せはあなたの「精神的な砦」の内側にある。ポルシェのコレクションに精を出して物質的な充実を図るより、砦の内側を充実させよう。


33|嫉妬を上手にコントロールしよう

自分を他人と比較しない

あなたが誰かの持ち物をうらやましく思ったとしても、実際にはそれらは、あなたが思うほど重要なものではない。

それでもなお、あなたの中に嫉妬の炎が燃えさかってきたときには、消防用のホースで消化しよう。どうするか。嫉妬を感じる相手の「人生における最大の問題点」を意識的に探し出し、そのせいでその人物がどれくらい困っているかを考える。そうすれば、すぐにあなたの気持ちは晴れるだろう。妄想のすすめだ。あまり品のいい解決法でないのは確かだが、緊急事態の火消しには役に立つ。

もし、あなた自身がひどい嫉妬の対象にされたときには、謙虚になろう。そうすれば、相手の嫉妬も少しはおさまり、その人の苦悩を最小限にとどめることができる。

謙虚さは、世の中のためになる。よくいわれるように、成功した後の最大の課題は、その成功について口をつぐんでおけるかどうかだ。すでにあなたはそうしているなら、誇りに思っていい。

あなたの近所にも交友範囲にも行動範囲にも、必ずあなたよりよい人生を送っている人がいるという事実を受け入れよう。一日も早く、あなたの感情のレパートリーから「嫉妬」を外したほうがいい。


34|解決よりも予防をしよう

賢明さとは「予防措置」をほどこすこと

真のヒーローや賢人は、実は腕のいいホームドクターや、優れた教師や、合理的な立法者や、百戦錬磨の外交官といった、「問題を事前に防いでいる人たち」なのだ。

「予防措置」をとるのに必要なのは、知識だけではない。想像力も必要なのだ。

「想像」というのは、ものごとのあらゆる可能性とそこから予測できる結果を、持てる力の最後の一滴まで振り絞って、結末まで含めて綿密に推測することだ。
そう、「想像」するのは、なかなか骨の折れるのだ。

一週間のうち、15分でいい。あなたの人生で起こりうる「大きなリスク」について、集中して考える時間を持とう。
そうしたら残りの時間は、それらのリスクのことは忘れて、何も心配せずにリラックスして過ごせばいい。その15分のあいだに、起こりうる失敗とその可能性をこと細かに予測しておくのだ。

予防のための措置は外からは目につかないため、残念ながらあなたは賢明さをひけらかすことはできない。だが、自慢がよい人生のためにならないことを、あなたもすでにご存じのはずである。


35|世界で起きている出来事に責任を感じるのはやめよう

世の中の惨事を自分なりに処理する方法

世界の難題と向き合うための思考の道具、ひとつ目。「個人でできることには限界がある」と忘れないようにしよう。

ふたつ目。あなたが、この星の苦境を少しでも救いたいと思うなら、「寄付」をしよう。それも「時間」ではなく「お金」を寄付するのがいい。
私たちは、自分の仕事に精を出し、稼いだお金をその道のプロに手渡すことにしよう。

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