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プロ野球選手はFAをする時「大安」を気にするのか否か調べてみた

大安とはカレンダーにも書かれている日本で一番定番と言える験担ぎであろう。またスポーツ選手は占いや験担ぎが大好きな人たちという偏見が筆者の中で強くある。ただ実際は詳しく知らない。稀に姓名判断で登録名変更する人もいるが、その様な話がない限り不明だ。そんな中でNPBは宣言の上FA権の行使を行うという制度である。ドラフトで勝手に行くチームが決められてしまう野球選手が初めて自分の意志で移籍ができる権利を行使する際高確率で「大安」の日に宣言をするのではと思い調べてみた。


そもそも大安とは

六曜の中で一番良いとされている日。六曜とは中国で考案された陰陽五行説に基づき、日にちの吉凶を占う指標として用いられる考え方。六曜というだけあり6種類あり、「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の6つ。基本的に順番に巡るが旧暦日付の1日のみ固定された曜となる。

NPBのFA(フリーエージェント)制度について

フリーエージェント(FA)とは、いずれの球団とも選手契約を締結できる権利をもつ選手のこと。FAの資格を取得した選手は、日本シリーズが終了した日の翌日から土、日、祭日を除く7日間以内に、FAの権利を行使するかどうかを表明する。

今回の調査方法や定義

2014年から2023年の10年間のFA宣言を行った選手を対象とする。31歳の筆者は全く大安を気にしてない無い。その中でここ10年のFA行使を行った選手(現在40代前半から30歳前後)という自分より少し年上から同世代の野球選手の考えを知りたかったため、サンプルは少なくなるがこの期間とした。

また宣言をした日の定義に関してNPB公式ホームページを見るも、新たな契約を締結した日は記載されているが宣言した日に関しては書いていないため過去のニュースや現所属チームの公式、本人のSNSなどを調べ「書類を提出した日」が確認できる場合はこの日、出来ない場合は「会見をした日」とする。(筆者はガバガバポンコツ人間のため間違えた日にちになっている可能性があるため予め謝罪をしておきます。)

日本シリーズが終了した日の翌日から土、日、祭日を除く7日間以内が期間のため実際の日数にはばらつきがある。9日(2017、2019、2020、2021、2023)10日(2016、2018、2022)12日(2014、2015)

10年間の中で大安が2日あった年(2014、2015、 2016、2019、2020、2021、2022、2023)1日のみの年(2017、2018)がある。

10年間の合計日数の99日のうち大安の日18日。この18日間に野球選手は験を担ぐという偏見を持っているので移籍する選手は6割、残留宣言でも半分くらいは大安に宣言しているのではと思いながら調べ始めた。

年ごとの大安日か大安以外に宣言をしたかをまとめる。名前の隣に残留した人は残、移籍した人には移と表記し宣言の隣に書く。


2014

2014 10/31~11/11 うち大安11/1 11/7

大安FA:成瀬善久(移:11/1)、相川亮二(移:11/1)
大安以外FA:金城龍彦(移:11/3)、大引啓次(移:11/6)、能見篤史(残:11/6)、金子千尋(残:11/11)、小谷野栄一(移:11/11)、鳥谷敬(残:11/11)

2015

2015 10/30~11/10 うち大安 11/2 11/8

大安FA:なし
大安以外FA:脇谷亮太(移:11/4)、髙橋聡文(移:11/9)、松田宣浩(残:11/9)、今江敏晃(移:11/10)、田中浩康(残:11/10)、木村昇吾(移:11/10)

2016

2016 10/31~11/9 うち大安 11/1 11/7

大安FA:陽 岱鋼 (移:11/7)、糸井嘉男(移:11/7)
大安以外FA:森福允彦(移:11/4)、山口俊(移:11/8)、岸孝之(移:11/2)
不明:栗山巧(残:解禁初日には宣言残留を決めていたようではっきりとした日が不明。ただ10/31は非大安)

2017

2017 11/6~11/14 うち大安 11/9
大安FA:大野奨太(移:11/9)
大安以外FA:鶴岡慎也(移:11/7)、平野佳寿(移:11/7)、大和(移:11/8)、涌井 秀章(残:11/8)、野上亮磨(移:11/13)、増井浩俊(移:11/14)

2018

2018 11/5~11/14 うち大安 11/9

大安FA:なし
大安以外FA:浅村栄斗(移:11/7)、西勇輝(移:11/7)、丸佳浩(移:11/7)、炭谷銀仁朗(移:11/7)、中村剛也(残:11/8)


2019

2019 10/24~11/1 うち大安 10/25、10/29

大安FA:福田秀平(移:10/25)、秋山翔吾(移:10/29)
大安以外FA:美馬学(移:10/27)、則本昂大(残:10/28)、鈴木大地(移:10/28)、十亀剣(残:10/30)


2020

2020 11/26~12/4 うち大安 11/28 12/4
大安FA:、増田達至(残:12/4)、小川泰弘(残:12/4)
大安以外FA:梶谷隆幸(移:11/27)、井納翔一(移:11/27)、澤村拓一(移:11/30)、熊代聖人(残:12/1)、松永昂大(残:12/3)

2021

2021 11/29~12/7 うち大安 11/30、12/4

大安FA:岡田雅利(残:11/30)
大安以外FA:又吉克樹(移:11/29)、大和(残:12/1)

2022

2022 10/31~11/9 うち大安 11/1 11/7 

大安FA:森友哉(移:11/1)、伏見寅威(移:11/7)、
大安以外FA:岩崎優(残:10/24。宣言期間前に残留宣言を発表済み以外の記事が発見できず)、千賀滉大(移:10/31)、嶺井博希(移:11/3)、外崎修汰(残:11/5)、近藤健介(移:11/8)、西勇輝(残:11/8)

2023

2023 11/6~11/14 うち大安 11/10 11/14

大安FA:西川龍馬(移:11/14)、石田健大(残:11/14)、山川穂高(移:11/14)
大安以外FA:山﨑福也(移:11/7)、平井克典(残:11/9)、田村龍弘(残:11/9)、松井裕樹(移:11/9)

のべ63人。大安FAはのべ15人 
単純に6分の1と考えると少し多いが、半分など偏ることもなくそこまで大安を気にしている人は少ないのではと思った。
また大安にFAしたからとて皆が気にしていたわけではないだろう。その上六曜以外の占いなどで宣言日を決めた可能性もあるので、占いなど信じていない人と決めつけることもできないことは留意したい。

移籍した人のみに絞るとのべ人数41人。大安FA11人。
移籍のみに絞ると全てよりか多くなるが4分の1強程度なので筆者が思っていた予想よりプロ野球選手は大安を気にしてない可能性が高いことが分かった。

感想

調べるにあたりニュースの表記の宣言したが書類を提出したと解釈していいのかなど統一した表記がないためかなり悩んだ。
その中で出ていく人も多ければ宣言残留も多い西武のFA関連の公式リリースはわかりやすくありがたかった。
日時が短い中でギリギリまで考えて宣言しているような人も多く本来はゲン担ぎしたかったかもしれないができなかったひともいるのかなと思った。のちに登録名を変更した金子千尋さんや今江敏晃さんが大安以外にFAをしているが2人とも最終日の宣言なので験を担ぐ余裕がなかったのかもしれない。

筆者がこのnoteを作成している日は2024年の11月7日で2024年のFA宣言期間であるが、今年の宣言期間中の大安の日は明日の11月8日のみである。
明日宣言した選手がゲン担ぎタイプの選手かもしれない。その目線で眺めて見るのも新しい楽しみ方ではないかと思った。

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