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不思議なお兄さん

昨日は、一日中働くために一人で名古屋へ出かけていた。
帰り道、思いつきで栄から名駅まで歩くことにした。
所要時間は約40分。

ご褒美にスタバで、新作のフラペチーノに豆乳変更+ホイップ多め+チョコレートソース追加を買って、るんるんで歩いていたその時。
「まーたこうゆうやつ来たって思いましたよね(笑)」
突然、スーツを着たお兄さんが話しかけてきた。

なんだこの人?って思ったけれど、特に急いでいることもなかったから、話を聞いてみた。
手に持っている紙を見るに、住宅説明会のご案内っぽい。
だけど見せられている紙は、四つ折りにされたまま。

年を聞かれた。
20歳だと言うと、お兄さんは少し困惑したようで不思議なステップを2,3歩刻んでから、
「あ、じゃあ営業職でも募集しているんで今後よかったら!」
って四つ折りの紙を差し出してくる。

自分の脳は停止していたので、何も考えることなく
「ああ、ありがとうございます!」
ってにこっとしながら紙を受け取った。
お兄さんは、「あ、ありがとうございま…」と空気に消えるような声で言い、少し驚いたような表情をしていた。気がする。

お兄さんは離れていって、少し歩くと信号待ち。
ドリンクを飲みながらもらった四つ折りの紙を二回広げる。
何を伝えたいのか分からないけど、賃貸住宅のPRらしい。

ところであのお兄さん、みんなに同じように四つ折りの紙を配っているのか?
お兄さんと別れた周辺を見渡してみると、
そこにお兄さんの姿はない。

どこ行ったん?

たくさん人がいるところに行くとよく思う。
そこにいる人はどんな思いで今日電車に乗って、どこに行くんだろう?
あの二人組、表情が固いけれどどんな関係?
目にした人のことが気になって、いろいろ想像する。
いろんな人がいて、それぞれの目的があって今日たまたま目にした。
ただの好奇心で、なんでも知りたくなる。
知ったところで何もないんだけどね。

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