映画「BLUE GIANT」を観た
昨年旋風を巻き起こした映画「ブルージャイアント」が早稲田松竹でやっていたので観ました。
早稲田松竹は洋画の2本立てメインの名画座だけど、昨年邦画で話題になったものを2本立てでやってくれる。
カウンターでチケットを買って、高田馬場を散歩。
前から行ってみたかった喫茶店「ロマン」に行ったのだけど、満席で入れず。土日はやっぱ混んでるかぁ。
そこで、映画「ブルーを笑えるその日まで」のロケ地であった、ナツゲーミカドに行きました。
ミカドは有名なゲーセンで、前にNHKのドキュメント72時間に取り上げられたりしてたし、押切蓮介がイメージキャラクターを描いているのは知っていた。
「ブルーを笑えるその日まで」の劇中で、ユリナ・ナツミ・ナオがやってたピンボールと、アイナが「BAN☆」ってやってたシューティーングゲームをやった。
ブルージャイアントに関しては、もうずっと何年か前に原作の最初の方を読んでいて、挫折しました。
前作の登山漫画「岳」も自分には合わなかったので、どうも相性が悪いらしい。
映画に関しても、「いうほど面白くないだろ」と斜に構えた態度で冷ややかに思っていました。
でもまぁ、もうスクリーンで観られることはないかもしれないし、そこまで良いというのなら、どら、観てみるかと。
結論としてはめちゃくちゃ面白かったし、世界に引き込まれました。
うーむすごい。原作漫画読んだときは途中で読むの止めたので、アニメの力ってすげーと思いました。
何かに打ち込むということ
熱量がすごい。赤を通り越して青、か。
大学のサークルや色恋に脇目もふらずにジャズに打ち込む主人公たち。
自分は東京の真ん中で何やってんだろう、という気持ちになりました。
夢中になれるものがあるっていいな。
自分は何かひとつのことに熱中できなかった人間なので、音楽に熱中している主人公たちを、そういう人のことを純粋に羨ましいと思う。
同時に、人生に打ち込むことがなく、日々コンテンツを消費して生きるだけの薄っぺらいな人間に対してとてつもない嫌悪感を感じる。
それは、自分こそが、打ち込めるもの・夢中になれるものがなく、フラフラ、薄っぺらい人間であることを認めたくなくて、反応がなのかもしれない。
唯一、バッグの中に今読んでいる仕事関係の本が入っていたことが救いだった。
高田馬場に来るまでに電車の中で読んでいたのだ。
救いだった。
自分もやっている。
漫画とかアニメとか、音楽とか、映画とかに比べたら。しょぼい仕事かもしれない。
けれども、自分も何もしていないわけではない。
それは救いだった。
今、東京の真ん中で、おそらく自分に向いているであろう職種に就き、そこそこ納得できる額の給与をもらっている。
自分って、何もしてこなかったわけではないよな。
何者かになれたわけじゃないけど。
うんっ。
月並みだけど、自分も頑張ろうと思った。
東京の真ん中で
帰り道、もう暗くなった高田馬場を少し歩いた。
春の訪れは感じるが、まだまだ日は短い。
大学生や外国人がたくさんいた。
飲食店が集まっている通りを抜けてしばらく歩くと、アリミノがあった。
シャンプーやヘアケア用品を製造している会社だ。
アリミノの本社ってここにあるんだ。
高校生のとき、ヘアワックスといえばナカノかアリミノだった。
周りでちょっとオシャレな子は、アリミノのヘアワックスを使ってた。
私の住んでいた街は田舎だったから、ナカノやアリミノの製品を取り扱っているのは、美容室・理容室を覗けば、歓楽街の近くにあるドラッグストア一軒のみだった。
そこでナカノやアリミノの製品を買うのが好きだった。
アリミノはトリートメントとかも試したなぁ。
今でもナカノとアリミノのヘアワックスを使っている。
そんな自分が、今はアリミノの本社のある場所を土曜の夜に歩いている。
思えば遠くにきたもんだ。
それから王将に行って天津飯を食べた。
天津飯という中華の中でもまず第一選択肢に上がることのないマイナー料理、初めて食べたのは王将で、えらいおいしかったのを覚えている。
王将に来たのは、ブルージャイアントの作中で、初心者のドラムス玉田が自分のふがいなさに落ち込んだとき、餃子を食べていたシーンが印象的だったからだ(このシーンは途中で読むのやめた原作でも覚えていた)。
早稲田松竹で映画を観て、高田馬場をうろつくというのも良いかもな。遊び方として。
サスペンダーズや永田さんの聖地でもあるし。
まー、頑張りましょうかね。人生。
(この記事は2000字弱で、書くのに1時間弱。これくらいならあまり負担無く書けるかな)