現行NISAと新NISAの違いについて
最近、よく「2024年から新NISAがはじまります！」とか「NISAを始めるなら今から！！」とかっていうのをよく聞きます。
で、私も最初は「株投資してるからいいや」とか「新しくなるならその時からで良くない？」って思ってました。
実際、そう思っている方も多いんじゃないのでしょうか。
が、それは違います！！
もう一度言います、それは違います！！！！
大事なことなので2回いいました。
NISAは、確かに2024年から新しくなります。
が、始めるのは少しでも早い方がいいです。
でも、それ関連の情報や書籍、雑誌がよく出回っていて、見たことはあっても、仕組みや早く始めた方がいい理由をよく知らない人も多いでしょう。
投資によって得られた配当金などが元本に組み込まれ(再投資)、長期間投資すればするほどリターンが多くなる・・・これを複利効果といい、NISAはこれを採用しています。
＊下記のページで、複利効果について詳しくかかれています。
今回は、NISAをまだ始めていない人・迷っている人向けに、現行(～2023年までの)NISAと2024年開始の新NISAについて、わかりやすくまとめたいと思います。
お読みいただいた方の疑問が、1つでも解消につながれば幸いです。
【現行NISAについて】
2023年までのNISA（以降「現行NISA」と呼称）は、2種類に分かれています。
それが「つみたてNISA」と「一般NISA」です。
前者は、①決まった時期に②決まった金額を③決まった投資信託に投資する形になっています。
例えば①毎月1日に②1万円を③銘柄Aに投資する、といった形です。
配当金などの利益に対する非課税期間(税金がかからない期間)は20年で、投資金額は1年間で最大40万、生涯最大投資可能(最大つみたて)金額は800万までになっています。
つまり、最大年間積み立て金額40万×非課税期間20年=800万、ということですね。
一方後者は①自分の任意な時に②自分の好きな金額で③好きな銘柄に投資する、という形になります。
例えば①今日②57万で③マクドナルドへ投資する、といったふうですね。
こちらは非課税期間は5年、1年間120万、最大利用投資額は600万になります。
また、現行NISAはつみたてNISAか一般NISA、どちらかの口座しか開設できません。
つみたてNISA口座を開設したら一般NISAの口座開設はできませんし、逆もしかりです。
【新NISAについて】
一方、2024年開始の「新NISA」は、23年までの「つみたてNISA」と「一般NISA」が一緒にになったため、自分の好きな方に投資することができます。
そしてこの「新NISA」、現行の「NISA」から大幅にアップデート＆神改良されています！
■現行「NISA」から神改良！！「新NISA」はどう違う？
「新NISA」が、現行の「つみたてNISA」と「一般NISA」が一緒になったものだということは、前述の通りです。
じゃあ、他に何か違うところがあるのか？
もちろんあります！！！
では違うところを見ていきましょう！！
①ふたつの「NISA」が併用可能！
前述の通り、いまのNISAは、「つみたてNISA」か「一般NISA」、どちらかを投資家自身が選択するようになっており、選択しなかった方の利用はできなくなっています。
それが、新NISAでは２つのNISAがまとまることになったため、どちらかだけでも可能ですし、お金に余裕があるのであれば、両方のNISAを利用することができるようになります。
②投資できる金額が違う！
現行NISAでは、つみたてNISAは年間40万・最大800万、一般NISAは年間120万・最大600万が、投資できる上限金額でした。
ですが、この新NISAでは投資できる金額が大幅にアップします。
新NISAでの投資できる最大上限は、なんと1800万！
ただし、それぞれのNISAでの年間投資金額は上限が決められています。
が、その上限も大幅アップ！
現行では「つみたてNISA」と呼ばれる「つみたて投資枠」は年間40万→120万と3倍に、現行NISAでは「一般NISA」と呼ばれる「成長投資枠」では年間120万→240万と2倍になります！！
ただし、この「成長投資枠」の最大投資額は1200万までとなっていますので、その点は注意が必要です💦
③非課税期間が段違い！
NISAの最大の魅力は、配当金や売買の時の税金がかからないこと。
通常だと利益の2割が税金として取られますが、NISAではその税金が一切かかりません。
さらに、この非課税期間。
現行NISAでは、つみたてNISAは最大20年、一般NISAでは最大5年と定められていました。
しかし新NISAでは、その非課税期間が無期限になるのです！これは嬉しい！！！
④非課税枠の再利用ができる！
現行NISAでは非課税枠の投資は一度だけの使い切りでした。
つまり、最初に買った株や投資信託の配当金・売買利益は非課税なのですが、その株の購入時に消費した投資枠は元に戻りません。
100万で買った場合、最大投資枠の600万から100万ひかれた500万のままで、うったとしてもその枠が復活することはなかったのです。
しかし、新NISAではその枠の再利用ができるのです！
例えば、新NISAの成長投資枠で100万円分の株を購入したとします。
そうすると、成長投資枠の残金は1,200万から100万ひいて、1,100万円になります。
そして買ったその株が値上がりして130万になったので売ったとすると、成長投資枠の残金は1,200万円に復活！！
しかもNISAは非課税枠なので、利益の30万はまるまる自身の証券口座に振り込まれるわけです。
ただし、ここで注意が一つ。
確かに売買すれば、非課税枠は復活します。
が、その枠が復活するのは翌年以降で、すぐさま復活するわけではありません。
つまり、デイトレーダーのような毎日のやり取りで利益を上げるやり方はできませんのでご注意ください。
【なぜいま始めるのが良いのか】
現行NISAと新NISAの違いについては、前述した通り、２つのNISAの併用利用、投資金額の大幅アップ、非課税期間の恒久化、投資金額枠の再利用とあげました。
では、なぜいま始めるのがいいのでしょうか？
それは、現行NISAと新NISAの枠が別だからです。
別とはどういうことか。
現行NISAでは、つみたてNISAでは1年で40万、一般NISAでは120万まで投資が可能になります。
もし今年中につみたてNISA枠40万、もしくは一般NISA枠120万を満額利用したとします。
そして24年に、つみたてNISA120万・成長投資枠240万の合計360万を使用したと仮定しましょう。
この場合、現行NISAで投資した分はどうなるのか？
非課税になるのか、それとも課税対象になるのか？
新NISAでの投資金額に込みこまれるのか、どうなるのか？
答えは、それぞれに非課税期間と投資枠が適用される、です。
どういうこと？ってなりますよね。
■それぞれに適用される、非課税期間と投資枠
現行のNISAでは、つみたてNISAは２０年、一般NISAは５年の非課税期間があるのは前述の通りです。
そして、それぞれ１年間で投資できる金額は４０万/１２０万までです。
一方、新NISAではつみたて投資枠は１２０万、成長投資枠は２４０万を１年間で投資でき、非課税期間は無期限、つまり恒久的なものとなります。
２０２３年に現行NISAを始めて、限度額まで投資し、新NISAが始まった場合、それぞれに非課税期間・投資額が適用されます。
つまりつみたてNISAは４２年まで、一般NISAは２８年まで非課税期間が適用されます。
なによりうれしいのは、現行NISAで投資した金額は新NISAとは別枠として考えられること。
つまり、新NISAではつみたて投資枠・成長投資枠あわせて最高限度額は１８００万ですが、現行NISAで投資した分があると、１８００万にプラスして投資を行っている形になります。
＊つみたてNISAの場合＊年間限度額まで投資した場合
・現行NISAから行う人：現行NISA４０万＋新NISAつみたて枠１２０万
・新NISAから行う人：新NISAつみたて枠１２０万
＊現行NISA非課税期間は２０年後、新NISAつみたて枠は無期限
＊一般NISAの場合＊年間限度額まで投資した場合
・現行NISAから行う人：現行NISA１２０万＋新NISA成長投資枠枠２４０万
・新NISAから行う人：新NISA成長投資枠２４０万
＊現行NISA非課税期間は５年後、新NISA成長投資枠は無期限
投資額が多いということは、つまり将来うけられるリターンが多い、ということに他なりません。
そのため、少しでも投資額を増やすために「今年中にNISAを始めた方がいい！」となっているのです。
■注意点
ただし、ここで１つ注意点。
現行NISAと新NISAは、投資枠が別々に勘定されるのは利点ですが、現行の一般NISAから新NISAの成長投資枠へのロールオーバーと呼ばれる行為はできなくなっています。
ロールオーバーとは、非課税期間が過ぎた投資信託証券・株式をそのまま持ち続けることができる制度のことを言います。
現行NISAでは、投資家が選択すれば、そのまま非課税期間が過ぎた投資信託・株式を持ち続けることができました。
ですが、現行の一般NISA枠で購入した株式などの保有証券を、非課税期間が過ぎた５年後、そのまま持ち続けることはできません。
保有するためには、一度その保有証券を売却し、新たに新NISAの成長投資枠で購入する必要があります。
今回は、いま話題のNISAについての記事を書いてみました。
なるべくわかりやすく、短く書いたつもりですが・・・いかがでしょうか？
読んでくださった方の疑問が、１つでも解決につながればうれしいです。
最後までお読みくださりありがとうございました＾＾
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