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エア係長 夏の陣(ちなみに冬は無い)

今年もやつが来た。

しかもパワーアップしている!!!

梅田のおばけ屋敷ではない。(梅田ジョイポリスは5月に閉鎖。大阪でおばけ屋敷といえば今年はひらぱーくらいか?)

「サマータイム導入を検討します!(^^)!」
「省エネ効果!経済効果に期待!!」
「世論調査でも賛成派が多数!!!!!」←これがいつもよくわからん。

今年パワーアップした点
「五輪の暑さ対策」
「2時間ずらす」

去年はそうでもなかったし、7月中は気配を感じなかったのでとうとう消滅してくれたか!と内心喜んでいたところなので、不意打ちを食らった気分だ。(本当は毎年、ナベツネが「補強だ!」と叫んだら「あー、冬だな~年末だね」と思い、経団連が「サマータイム導入」と叫んだら「あー、夏だね~夏祭りみたいなもんすね」とか思っていただけなのだが)

NHKの世論調査の結果はサマータイム導入に賛成が51%、反対が12%、どちらともいえないが29%で、賛成が反対を大きく上回っている。

先ほども書いたがこれがどうもよくわからない。リアル人物で賛成派に遭遇した事がない。周囲に夜型か面倒くさがりかIT関係者しかおらんからか?

私は常日頃から「気が付けばマイノリティ」「常に傍流派」になりがちなので少数派でも「ああ、やっぱりな…」と思うことが多いのだが、サマータイム反対は主流派、悪くても拮抗していると思っていただけに12%か…という感じはする。
(ところで話は違うが「自分は少数派だと思う」というアンケートでは6割以上が「思う」と答えているので、「気が付けばマイノリティ」感覚を共有する人として私は多数派である)

おまえらいつからそんなに早起きが好きになったんだ??太陽光とそんなに相性良かったっけ?「俺が朝に弱いんじゃない!朝が強すぎる!!」って言ってなかったっけ?家族は?なかなか起きない娘とか起こしてもいつのまにかまた寝てる息子とかおらんの?

「経済効果…だと?」なぜ他人の金儲けのために自分が早起きせねばならんのだ?と思わん?それともその経済効果やらの恩恵が自分にあると具体的に試算できているのだろうか?ちなみに試算してみても私にはない。勤め先にもない(そういう業種だから。ただしデメリットはしっかりある。システムは言うに及ばず、夜勤のシフト、時効や金利計算、賃金計算の考え方などなど)。

自分に関していうなら省エネ効果もない。我が家のルイ王子(トイ・プードル)のため24時間空調をつけているからだ。ただしその方が消費電力は少ない(当家比による)。省エネというなら自宅勤務にしてくれ。(本当のところ通信インフラさえ整備すれば週1or2週に1回出社でできると思う。あと上層部の意識改革←実はインフラよりこちらのほうが大変か)

試験的にサマータイムを実施した官庁、企業では「業務効率が上がった」とか効果が認められたというが、それは一部官庁と企業が「始業と就業時間を繰り上げ変更した」だけでサマータイムとは言わん。やりたければ勝手にやれと思う。

私の会社はフレックスタイム制なので1時間早く出社している。帰宅時間はバラバラだけど、たまにものすごく早く帰ったりして1ヶ月単位でみると残業はしていない(ただし決算時除く)。いうなれば個人サマータイム状態(ただし通年)である。

別に私だけではない。社内で1割くらい同様に1~2時間早く来ている人がいる。逆に5%くらい保育園の送りや介護のために1~2時間遅くスタートしている人もいる。(通常勤務を9:00~18:00とした場合)

フレックスタイム制は良いと思うし、きちんと機能している当社は良い会社だと思う。(他社の人からは物凄くうらやましがられるが、それはそれでどうよと思う。みなさんそんなに環境悪いのか。。。)

早く来ている人たちの理由は家族等の都合で介護や子供の部活でそもそも早起きが必要とか、保育園のお迎え担当なので早く帰るためとか通勤ラッシュが苦手とかだが、「朝早いが仕事がはかどる」という意見はほぼ全員持っている。(遅く来る人にはない)

じゃあ、「朝早く仕事した方が業務効率は上がるよね。いいじゃん!」という結論を出すのははやい。

なんで朝早く来た方が業務効率がいいかというと

邪魔が入らんからです。以上!!!

電話鳴らない。来客にお茶出し言われない。コピー頼まれない。無茶ぶりする人いない。急に相談とかされない。規定・マニュアル類・案内メールを読めば書いてあるのに読まずに質問してくる人がいない。とかとかとかとか。

全員の始業時間が早くなったら意味ねぇんだわ。(それはともかく、他の人が居る場合の業務中断理由がひどいので、そちらをなんとかしたほうがいいような気がしてきた。)

朝方勤務で業務効率や生産性が上がった→各社がサマータイムをどう「働き方改革」につなげられるかが焦点

というような意見も見かけたが、「働き方改革」=業務効率や生産性をあげ、残業を減らしライフワークバランスを整えることという意味であれば、サマータイム全然関係ない。朝方勤務でもスライド制でもフレックス制でもテレワーク推進でも各社、個人に合った制度を検討し見直していけばいいと思う。

なぜ全国でやらなければならない。

「しかし、毎回不思議なんですよね。私の周りには誰一人サマータイムに賛成する人がいないのになぜ世論調査では賛成派が多数なんでしょうか?」

「システム屋が儲かるから?」

「いや、たぶん儲からない。少なくとも土方やっている友人は超過勤務に泣いていますが、儲かっているようには見えません。それにこんなに短期間だと間に合わなくてテストが不十分になるリスクの方が高い。ヘタに請け負うと多額の損害賠償が発生するかもしれません。」

「みんな環境対策になるとか省エネ効果があるって言われたら信じちゃうんじゃない?」

「だとすると、みなさんおそろしく素直ですね。だからいまだに振り込め詐欺にひっかかるのでしょうか?

それにみなさんがそんなに環境対策や省エネに熱心とは存じ上げませんでした。ゴミの捨て方やペットボトル飲料の売れ行き、ブラスチックストローの扱い、一向に減る気配もないネ申エクセルと会議用のパワポ印刷資料、土用のウナギを見る限りとてもそんな風には見えませんでしたが。

それにね、賛成派のみんながみんなサマータイムにするとどうなるか知らずに賛成しているとも思えないんですよ。だって、冬の風物詩がナベツネの『補強』なら夏の風物詩が経団連の『サマータイム』でしょ?メリット・デメリット双方の意見が出尽くした感があるのに、デメリットの方が勝っていることに決着がついているのになぜ毎年復活してきてしまうのでしょうか?」

「いや、みんなたぶんそこまで考えてないから。」

「そうですかね。私としては二度と出てこなくしたいので、ぜひ賛成派の心理を知りたいのですが…」

「いや、私も反対だし。」

「でしたね。身の回りに賛成派って一人もおらんのですよ。不思議な事に。」

いや、ホント夏の不思議なお話です。


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