とにかく切ない

まず初めに、私は特別優れた文章力もなければ、ヨルシカの歌詞をよく考察している方々のように頭が良い訳でもありません。それでも書きたいと思ったので書きます。

今年大学生になった私は、今回のヨルシカのアルバム、「盗作」の初回限定盤を必ず買おうと心に決めていました。高校生の時は本当にお金がなく、それまでに出ていたアルバムは買うことが出来なかったのですが、合格祝いやら卒業祝いやらで少しだけ金銭面での余裕ができたので、自分へのご褒美だと思って買いました。

最初はネットで買おうと思ったのですが会員登録などが面倒で、結局地元のイオンにあるヴィレッジヴァンガードまで足を運びました。ですが店内を一周しても小説仕様のあのアルバムが見つからず、二周三周して、また今度来ようと諦めかけたその時、後ろの方から微かに今回のアルバムに収録されている「夜行」が聴こえてきました。パッと振り返ると、あったんです、初回限定盤のアルバムが。私はその時、ヨルシカが私を呼んでくれたんだと思いました。大袈裟かもしれないですけど笑       でも、本当に探し回ってそれでも見つけられなくて、今日は諦めようと思ったまさにそのタイミングで後ろから「夜行」が聴こえてきて、振り返ったらヨルシカのアルバムの売り場だけ輝いて見えたんです、本当に。こっちだよって教えてくれたんだって、一人で勝手に運命感じて舞い上がって、その時だけはマスクあって良かったって思いました。ずっと顔がニヤけてたもので。

それから家に帰って、CDをセットして、まずは目を瞑って最後まで耳で聴きました。次にアルバムの表紙を開いて、歌詞を目で追いながらまた聴く。その日はもう夜遅かったので小説は後日じっくり読もうと思い、最後に布団の中でもう一度聴いて寝ました。最高の入眠でした。

次に歌詞についてですが、最初に述べたように私はナブナさんの歌詞を考察できるほど頭は良くないので、考察はYouTubeのコメント欄にいる方々に任せています。ですから本当にただ純粋に感じたことを書くのですが、一番思ったのは、「花人局」の後半の"明日にはきっと戻ってくる  何気ない顔で帰ってくる  今にドアが開いて聞こえる  ごめんね、遅くなったって"の部分です。この、現実から逃れたい感じ、本当はそんなことありえないっていうのはわかってるんだけど信じたくない感じ、それがたまらなく切なくて。もう帰ってくることはないんだって、わかってるけど、それでもそう信じたくなくて自分に言い聞かせてる感じが、とにかく切なくて切なくて、胸が張り裂けそうになりました。

ここは特に切なくなった箇所なんですけど、ナブナさんの描く歌詞は個人的に凄く切なく感じて、私の心にグサグサと刺さってくるんですよ。それがスイさんのあの声でよけいに。また私はナブナさんの作るメロディが個人的にどストライクで、初めて聴いた時はメロディでやられました。メロディで心を撃ち抜かれたんです。そしてこんな深くて切ない歌詞でスイさんの素敵な声で歌われたらもう好きになるしかないじゃないですか。

そしてその切なさは小説の中にもやっぱりあって、文章が全体的に切ない、とにかく。改めて思ったのは、ナブナさんの日本語は本当に綺麗だなって。ナブナさんの文章を読むと私もこんな風に綺麗な日本語の羅列を作れるんじゃないかって思って執筆してみるんですけどやっぱり難しいです。本当に尊敬します。あと、文章だけでここまで情景を浮かべさせることって出来るんだなと思いました。作中の綺麗な景色が頭の中に広がって、それが小説を読んでいると言うより映画を見てるみたいですごく幸せでした。

本当に素晴らしかったです。壮大でした。残念ながら文章力も語彙力もない私では、このままダラダラと書いていると一生終わらな気がするので、ここまでで切り上げます。本当に何も伝わらないひとりよがりな感想文だったと思うんですけど、共感してくださる人が少しでもいれば幸いです。読書感想文の宿題、この小説でなら何枚でも書けたのに…笑

ヨルシカ、本当に大好きです。私の人生に彩りを与えてくれます。存在してくれていてありがとうございますと言いたいです。

長々と失礼致しました。