苦手なものが好きになるまでの時間
私の苦手な三大アクティビティランキング。
ボーリング。ダーツ。キャンプ。
ボーリングはストライクをとれた記憶がないのだ。ガーター。人生で3回くらいしかボーリングをやったことがない。「どんな学生時代を送ってきたの?」って言われたことがあるくらいボーリング経験がないというわけ。
ボーリング大会というものに誘われたら、ほぼ100パー断っている。だいたい私服はスカートが多いし、いきなりボーリングって言われても、どんな格好をすればいいんだろう?ガチめな感じでショートパンツ?…わからない。
ダーツはしたことがない。ダーツやろうって言われても、だったら私はダーツをしている人を見てお酒を飲んでいるだけでいい。やったら楽しいのかもしれない。ここで気づいたことがある。真ん中に当てたり、真ん中を狙わなきゃいけないゲームが苦手なのかもしれない。
ダーツバーに通う女子が苦手だった。マイダーツの矢?を持っているらしい。東京出身なことが自慢で都会でしか働けないと言っていた。当時はマウンティングされてることに気づかず、「へぇー」って言うだけだった。東京女子のふつうはダーツなのか…と、やっぱり今でも「ふーん」って思うだけだ。
じゃあ、キャンプは別に的があるわけでもないじゃん。嫌いじゃないでしょう? って思うかもしれない。キャンプ以前に、蚊に刺されるのタイプとしては地獄なのだ。キャンプ=蚊に刺される。かゆい。かゆい。本当やだ。
虫除けスプレーも、虫刺されの薬も持って行っても刺されるんだよ。
刺されなきゃキャンプよくない? って思うかもしれない。そういうわけじゃない。準備をするのも面倒だし、肉を焼くのもこわいし、火も熱くてこわいし、わざわざ不便なところで料理する理由。わからない。
しかし、いくら苦手なものでも好きになる瞬間がやってくる。
山登りを私は否定していた。なんで山に登るんだろう? って思っていた。「そこに山があるから」かもしれないけど、わざわざ疲れることをすることはないというタイプだった。山登りしようという誘いも断っていた。
この前、鎌倉に行ったときに山登りまでは行かないけどハイキングみたいに、山の中を歩いていた。坂道も、山道もゆっくり歩いていたら、なんとなく楽しくなってきたのである。空気はおいしいし、静かだし、自然っていいのかもと感じた。
あれ? 私、山嫌いじゃなかったっけ?
自分に聞いた。
山に登って、ここから富士山が見えますよっていうポイントで、富士山が見えなかった。なんとなく残念だなって思って、また来ればいいやと考えた。また来ようと思えるくらいに、山が嫌いではなくなったのである。不思議。
いつか苦手だなぁと思っていたものが好きになってくる感じ。
わるくない。
時には、苦手なものに挑戦してみるのもありかも。
【月刊ナナメドリ】では、1000文字程度の日々是作文をお送りします。