片想い2

ずっと片想いをしていた人に

結婚します（だからもう会えません）

と伝えた日。

彼に言われたひとことは、

消化しようにもできないまま

私の心の底にずっとのこっている。

「いろんな女性を見てきたけれど

ナナコが一番優しかった。

ナナコともう一度付き合って

結婚したいと思っていたけれど、

そうか、結婚することになったんだね。

おめでとう。」

ありがとう、としか

答えられなかった。

私と彼はタイミングが悪い。

いつもそうだった。

だから、運命の人ではないんだと、

私は直感で思っていた。

こうして、あなたがくれた言葉も

なんとなく寂しくて甘えたいという、

今だけの気分なのかもしれない。

あれから半年がたち。

私は、ダンナのDVにより

離婚をすることになった。

そんなとき

もう二度と連絡はこないと思っていた彼から

「元気？」と連絡がきた。

彼はこうして、元気のないときに

ふいに連絡をくれるから不思議だ。

私が助けを求めているのが

きこえているみたいに。

あなたからの連絡に

胸にずっとしまっていた想いが

ぜんぶ溶け出してしまいそうになった。

いつか全てを話して

またあなたと

再会できる日がくるのだろうか。