見出し画像

【パリ五輪】女子バスケ界の夜明け #AkatsukiJapan

1)恩塚JAPANの3年間は「挑戦」ではなく「実験」でした

①日本76-102アメリカ(26点差)
②日本64-75ドイツ(11点差)
③日本58-85ベルギー(27点差)
総得失点差 -64点

東京オリンピック銀メダルを獲得した女子バスケットボール日本代表は3年を経てパリ五輪
3戦3敗 12/12位(おそらく)
という結果となりました。

残念な結果ではありますが選手の皆さんには胸を張って日本に帰ってきてもらいたいです!!!

今回のnoteではこの3年間を簡単に振り返りつつ未来に向けてポジティブな日本代表を考えて、女子バスケに少しでも興味のある皆さんの”モヤモヤ”を多少なりとも晴らしていければと思います。

今回ネガティブ要素多めなのでそういうのが苦手な方は5-1の楽しみな若手多数からお読みください!
それではよろしくお願いします!


1-1)パリ五輪振り返り

恩塚JAPANのパリ五輪を総括すると「格上には結局遂行できなったシステムの敗北」だと思ってます。

何をどうすれば勝てたとかそういうレベルではなく、そもそも格上に対してあのシステムで、かつあの完成度ではどうやっても勝てませんでした。

そのため細かい話をしてもしょうがないというか、スタート時点が間違いだったと自分は思います。


2)”僕の考えた最強の戦術”

2-1)恩塚メソッドとは何だったのか?

『恩塚メソッド』という恩塚亨の書籍の”はじめに”で最初に出てくる問いが

なぜ、この選手は戸惑ってしまうのだろうか?

です。恩塚メソッドは選手が戸惑わないための指標のようなもののはずでした。
今回のパリ五輪、ベルギーやアメリカなどの格上を相手にした日本の選手はどこからどう見ても戸惑っていました

恩塚メソッドとは何だったのでしょうか?

このメソッドは極めればもしかしたら最強なのかもしれません。しかし日本のトップ選手たちが集まった日本代表が3年かけても全く完成しなかったシステムです。
恐らくアメリカ代表でも無理だと思うので、女子の世界でこのシステムを完全に遂行できるチームは現在どこにもないことになります

“僕の考えた最強の戦術”なんてものはいくらでも存在します。
でも実現不可能な戦術なんてのは何の価値もないのです。

恩塚さんはインタビューなどで「日本のバスケを前に進めたい」とよく口にしています。日本の女子バスケの課題に向き合っているのはとてもよくわかるし、全国の女子選手に対してバスケをうまくなってほしいというメッセージを沸々と感じるのですが、自分が言いたいこととしては

日本代表は”育成の場”ではなく、”結果を出す場”ということです。

世界で勝つこと」から逆算したのがホーバスJAPANなのに対し、
バスケがうまくなること」から逆算したのが恩塚JAPANです。

日本代表がやらなければいけないことから微妙にずっとズレているのです。

ここまで批判的に書いてきましたが個人的に一番残念なポイントが…
日本代表がこの3年間で大失敗してしまったことで恩塚メソッドの全てが間違いであるかのように広まってしまうことです。

自分はスモールボールが好きなので、小さい選手たちが動き回ってローテーションするOQTの時のディフェンスは結構好きでした。
しかし「結局身長」というのがパリ五輪の結果を経た日本バスケ界の総意のようになってしまうのが非常に残念です。

ただ、負けるとはそういうことです。
これで今まで恩塚さんを信じていた育成年代の指導者たちや協会の人たちまでもそのまま信じればいいのか、方向転換をすればいいのかよくわからない”カオス”な状況になってしまいました。

恩塚JAPANは本当の意味で、勝ちを目指すべきでした

(もしくは初めから育成年代の指導にまわるべきだった)


2-2)恩塚亨の成長ストーリー

このnoteではこれまで何度も何度も「今の日本代表は恩塚亨の成長ストーリー」と表現してきました。
恩塚亨の成長こそが日本代表の結果に繋がると思っていたからです。

2022年ワールドカップ
→ 2023年(春)アジアカップ
→ 2023年(秋)アジア大会
→ 2024年(冬)OQT
→ 2024年(夏)パリオリンピック

ワールドカップ以降、少しずつ変わっていきました。
ワクワクをやめ、
笑顔をやめ、
怒らない指導をやめ(怒る)、
タイムアウトをとるようになり、
たまにコーチチャレンジをして、、、

大会を重ねるごとにチーム戦術も少しずつ変わっていき、日本代表ファンとしてはなんだかんだ楽しめた3年間でした。


3)恩塚亨最大の過ちはワールドカップ時の失言

3-1)「選手たちが遂行できなかった」

どのスポーツでも同じだと思いますが、オリンピックやワールドカップで結果を残せないと普段から見ているわけではない一般層から批判をくらいます

しかしパリ五輪のホーバスJAPANのように”わかる人にはわかる成長”を見せてくれると、一般層からの批判はあれどファン層からは称賛の声も上がってきます。

しかし女子日本代表の恩塚JAPANはコアなファン層ですらHCを批判している人の方が多いように思います。

その理由の一つがワールドカップの時に選手たちを見放したともとれる発言をしたことだと思います。

選手のことを思っているファンだからこそ許せないような事件でした。

あとは単純にインタビューで何を言ってるのかわからなかったり、意図がわからない(と見られてしまう)采配や人選をしたりしたことで恩塚JAPANファンを獲得できなかった要因かなとも思います。


3-2)「目標は金メダルです」

→ 2022年ワールドカップ
  1勝4敗でグループフェーズ敗退
→ 2024年パリオリンピック
  3戦全敗でグループフェーズ敗退

目標は金メダルです」と言わなきゃダメですか?
どうみても金メダルどころか、メダルをとれるようなチームではありませんでした。

自分はパリ五輪の直前、日本のことを「ベスト4を目指すチーム」と表現していました。
最下位という結果にはなってしまいましたが、他のグループだったら決勝トーナメントにいけてた可能性も十分あると思っています。
ただ、それでも金メダルをとれるとは口が裂けても言えませんでした。

恩塚亨さんには「金メダルをとれると本気で思ってたましたか?」と質問してみたいです。


4)この先の日本代表は苦戦する

4-1)若手が育っていない

2024年の夏、日本女子バスケは一回崩壊しました

それだけならまだ良かったのですがこの3年間の集大成であるパリ五輪には既に経験値がある選手たちしか参加しておらず、次のワールドカップや五輪に向けて若い選手の経験をつむことがほとんどできませんでした。

そのためひとまずこの先の2年間、ワールドカップまでは誰がHCであろうと相当苦戦すると思います。
それは恩塚亨が東京オリンピック銀メダルメンバーを引き継いだ時とはまるで違う状況です。

HC変わっても勝てないじゃん」みたいな安易な批判はせずに、せめてこれを読んでいるようなコアなファンの方々には中身を見て判断してほしいです。


4-2)次のHC”も”ハードルが高い

銀メダルチームを率いて表向きには金メダルを目指さなければいけなかった恩塚さんは相当荷が重かったと思います。

しかしぶっ壊れた今の女子日本代表を率いるのも相当ハードルが高いように感じます。
そんなハードルの高い次期HCには誰がつくのでしょうか?

HC事情にあまり詳しくはないですがファンの間でよくあがる名前をあげていきたいと思います。
(何も調べずに書いてるので所属など違ったら教えてください)

  • BTテーブス

【大事な要素】
Wリーグ富士通レッドウェーブのHC
男子日本代表テーブス海の父
日本語が達者
長年日本のトップチームを率いている
2023-24シーズン優勝している

【ひとこと】
富士通は町田瑠唯中心のチームだと思っていて、町田瑠唯との相性はすこぶる良いと思います!
ただこの先町田瑠唯が日本代表にいるかもわからないのでそこらへんはなんとも。。
ただ大事な要素で書いた事柄からもわかるように、代表HCに適任な1人かなと思います。

  • ルーカス・モンデーロ

【大事な要素】
Wリーグで2連覇したチームを率いていた
現在はトヨタ紡織のHC
海外でも結果を残している
基準が物凄く高い
日本語が話せない

【ひとこと】
ルーカスも日本代表HCに適任の1人だと思います。
今の紡織でのHCっぷりを見ていると全然妥協しないので強いチームほど合っているように感じます。
好きなコーチの1人ではありますが一つ懸念点があるとすれば日本語が話せないところです。バスケは短い時間に色々なことが過ぎ去ってしまうので端的に指示を出さなければいけない場面が必ず訪れるので…!

  • 薮内夏美

【大事な要素】
アンダーの女子日本代表のHC
日本と世界の差はよくわかってる
女性
次のシーズンからENEOSサンフラワーズのコーチ
元トッププレイヤー

【ひとこと】
U19の日本代表チームは好きでした

  • 佐々宜央

【大事な要素】
男子日本代表AC
ほぼ知らない

【ひとこと】
熱い人


5)楽しみな若手多数

日本には楽しみな若手が数多くいます。
そんな若手選手を見ていくことで少しずつポジティブさを取り戻していきましょう!

5-1)高校生注目の4人

一応追ってはいますが超有名高校の超有名選手しか知りません。ただ逆に言うと既に才能が隠しきれてないともとれます。そのため何人かの選手をあげていきたいと思います!

名前だけでも頭の片隅に入れておいてください!

白石弥桜
桜花学園3年生
身長184cm C
起用で動けるビッグマン

阿部心愛
桜花学園3年生
身長175cm SF
スラッシャー。好きな選手

庵原有紗
日本航空北海道2年生
身長180cm PF
身体能力高め。起用で動けるビッグマン(再)
トヨタ自動車の田中ウフォマみたい

竹内みや 桜花学園
桜花学園1年生
身長160cm PG
山本麻衣や江村優有の系譜。
現代的な1on1スキルをもったスーパーハンドラー
個人の能力は既に高校生を超えている

5-2)大学生注目の5人

本当は各学年で5人ずつくらいあげるべきなんでしょうけど、今回はすぐにでもA代表に招集されるであろう5人をあげていきたいと思います。

朝比奈あずさ
筑波大学3年生
身長185cm PF/C
3ptも練習してる努力家
見たらみんな好きになっちゃうと思う頑張り屋さんのビッグマン

江村優有
早稲田大学4年生
身長160-162cm PG
個で世界と戦える数少ない人材
日本のカイリーアーヴィング

絈野夏海(かせのなつみ)
東京医療保健大学1年生
身長172cm PG〜SF
ウインターカップ2023で劇的な活躍をした日本代表候補
シュート力とセルフクリエイトがすこぶるうまい

大脇晴
東京医療保健大学3年生
身長177cm PF
ポストムーブめちゃ速くてうまい
将来的にSFも?

舘山萌菜
白鷗大学4年生
身長177cm SF
そこそこ身長のあるオールラウンダー
年々うまくなってる

5-3)Wリーグの若手

Wリーグにも来年のアジアカップあたりから日本代表合宿に呼ばれそうな良い若手選手が数多くいます。
数が多すぎるので名前と一言ずつだけあげていきたいと思います!
思いついた選手を書いてるだけなので忘れてる人がいたらすみません🐰

  • イゾジェ・ウチェ

数年後に帰化しそうなのであげました
才能はピカイチ。
既にMVP級なのにこれから上達していく選手

  • トヨタのルーキー古木、岡本、田中ウフォマ、小野寺、三浦

全員少なくともWリーグでは即戦力
特にウフォマは180cmでパスもできる器用なビッグマンなのでA代表に絡んできそう

  • 高校バスケ界を賑わせた都野、森岡、横山そして薮

好きな世代。全員志が高い
森岡と横山が目立っていた世代だが薮と都野が先にA代表の合宿を経験しているため森岡と横山は悔しいはず

  • 絈野夏海のライバル、田中こころ

ウインターカップ2023で活躍したためこの世代のシューターでは絈野さんの方が知名度が高いがアンダー代表の試合でも見せたように既にシュートスキルが半端ない田中こころ。
2人ともA代表入りは全然あり得る

  • 高校バスケ界を牽引した堀内八木

既にある程度完成されてる田中絈野とは違い堀内八木はこれからの成長が期待されているような選手
すぐにA代表入りとかはなさそうだが将来的には可能性ある

  • 星杏璃を忘れてないか?

東藤なな子世代の星杏璃。怪我をしなければ日本代表スタメンSGだった。
この先4年間引っ張ってってもらいたい。

  • アメリカ仕込みの今野紀花

うまい。

  • これからに期待 野口さくら

星、今野と同様野口さくらも東藤なな子と同世代。182cmで動ける選手。

  • まだまだ若い平下愛佳

凄く才能を感じるのにトヨタ自動車や日本代表でいまい活躍できてない。けど何かのきっかけでめちゃくちゃ大活躍する選手になってほしい。

  • 林真帆もシュートが上手い

林という苗字の日本人はみんなシュートがうまい。

  • 山本麻衣世代の木村亜美

まだ3年しか経ってないけど既に今のWリーグで良いPG TOP5に入ると思ってる。


6)女子バスケ界の夜明け

6-1)世界との距離は意外と近い(ようで遠い?)

パリ五輪を見ていて日本代表と大きな差があると感じた国はフランス、ベルギー、アメリカの3ヵ国しかありませんでした。

選手の平均的なレベルは12ヵ国中真ん中あたり(6〜9)だと思います。

しかし日本の問題はむしろドイツやオーストラリア、中国にいるようなWNBAで活躍できるようなレベルの選手がいないことです。

スーパースターが生まれないことは育成年代を中心に日本バスケ界が考えなければいけない課題かもしれません。

6-2)Akatsuki Japan

パリ五輪で3連敗したことで絶望的になってる方もいるかもしれませんが自分的には今が女子バスケ界の夜明けのように感じます。

コーチと選手とファンとが日本一丸になれなかったこの3年間の方がよっぽど暗黒期でした。

良い若手もいる、良いコーチもいる、それだけで次の4年間が楽しみです。

俺たちの戦いはこれからだ!!!!!!!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?