見出し画像

美術系スポコン漫画「ブルーピリオド」を読んでみた(途中)

純粋に絵が描きたくなる!
こんな漫画はなかなかないような…

美術系スポコン漫画「ブルーピリオド」を読み中です。
(見出し画像は無関係^^; 私の絵で青っぽいのを選んでみた)

東京藝大をめざす高校生が主人公の漫画「ブルーピリオド」は
単行本の累計売上300万部の超人気作。

たまたま手に取った雑誌にこの作品の紹介が出ていて目が止まったのです〜

というのも

そんなに面白いの?という興味本位と

小4の娘が最近デッサンをし始めた…という出来事によるシンクロ現象かもしれない。

主人公の八虎くんは金髪にピアスの不良スタイルだけれど
成績優秀で世渡り上手。しかし充実した毎日にどこか空虚な
焦燥感を抱えていた。ある日出会った一枚の絵に衝撃を受け
美術の世界へと身を投じていく。

読み進めていくと、八虎くんが自分のお小遣いで
美術予備校の講習会に参加する話が出てくるのですが…

うーん、懐かしい!この予備校の雰囲気。

私も美大を受験した経験があるのでなんとも…

高一の時、お茶の水にある美術予備校の夏期講習で描いたのが人生初のデッサンだったっけ。

木炭で大きな壺を描いた記憶がある。

その後、都内に何件もある大手の予備校を何件か体験しつつ
当時の住まいから一番近かった国分寺にある予備校に長く通いました。

学校帰りに通っていたのは、夜間部という美大受験を目指す高校生のためのコース。
授業が終わってから、18時〜21時くらいの時間だったかなあ…
思えばよくあんなに毎日頑張っていたと思います。

ただ

高1の時から始めたわりには全然上達しなくて
悔しい思いを山ほどしたっけ…。

ブルーピリオドに出てくる”世田介くん”はいわゆる天才肌だけど

そういう「初めから上手な人」という存在を目の当たりにして愕然とするあるある…

主人公八虎も経験する甘くはない現実。
彼は努力家だけれど天才肌ではない、というキャラ設定が共感を呼びます。

この作品では、勝ち負けや、すごい・すごくないというモノサシだけじゃない美術の世界を描きたかったんです。
それで絶対に美術をやらなそうな人を主人公にしたくて。
八虎は絵を描くことは好きだけど、自分が天才ではないことを知っていて、次々と彼の前に出てくる課題を戦略と努力で乗り越えようとする。
その姿を追うことで、初心者でも美術の世界への理解が深まるんじゃないかと思いました。
〜OZ magazine 8月号 作者の言葉より抜粋〜

そこで自分ができることは何か。必要な行動は何か。

私の場合…
描いても描いても上手くならない。(八虎くんと違うところ)
なにが悪いかも分からない。

子どもの頃から物事は
”努力すればある程度報われる”…と
信じていた思いが揺らぐのもちょうどこの頃でした。

大学、就職、と人生の駒を進めるごとに
挫折の数も増えていく。

けれども悪いことばかりではなく、いいことも沢山あった。
それは芸術の方面ばかりでなく…
言うまでもないことですが
人生はもっと多角的な要素でできているものだから。

物事は

頑張っても上手くいくとは限らないし
頑張らなくても失敗するとは限らない。

ごく当たり前のような、不思議な世界だなと改めて思います。

私の絵を見たことのある方はご存知だと思いますが
上手なタイプの絵ではありません。(^^;;

でも人生のある時点で、絵はうまくなくても仕方ないというか
それでもいいのだ、と腑に落ちたことが大きかったです。

作った本人が好きで楽しんで情熱を込めて作ったものってね
それを見た人も楽しくなっちゃうものなんですよ。
これはキレイ事じゃなくて本当に。(中略)
逆にどんなに技術があっても情熱のないものには
人の心に響かないんですよ。

↑↑八虎が初めて描いた風景画に対し
美術部の顧問・佐伯先生が言った言葉。

想像したように巧みには描けない。
ただ
時に情熱を持って描けることがあります。

人生の様々なステージにおいて創造するペースは緩急ありますが
小さな灯火を消さずに何年も描き続けていることは

私の感ずる中で一番面白いことなのかもしれないなあと

今なお思うのです。

文章だって同じかもしれません。上手くはないが
感情が、熱がこもっていてそれが人に伝わる…そういう文章。

そういうものに出会った時、心打たれる。

要は伝えたいことは何か、ということなのかもしれません。

こういうスポコン漫画はもともと苦手で

(とにかく努力すれば報われる、のような発想がもうできない。つまらない大人になっちゃったってことですかね🤣)

私の精神の根底をじわじわと揺るがすこの漫画…
情緒不安定を促しかねないなんとも危険な感じがするのですが、そういうところも楽しすぎてもう止まらない!

読み進めるのがめちゃくちゃ楽しみです。

て、まだ3巻読んでいるところなので
(まだそこ?!)

また気づいたことがあれば

こちらのnoteに書きたいと思います〜!

いいなと思ったら応援しよう!

日端奈奈子
いつもお読みいただきありがとうございます。 いただいたサポートは創作活動の資金として大切に使わせていただきます。