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田房永子さんの「キレる私をやめたい」がすごかった〜明日からキレなくなるために

こんにちは!

今日は私が読んでほんとうに良かった本の話を。

みなさん、普段生活していて「キレる」ほど怒ってしまうことはよくありますか?

私は、元来穏やかな性質(たぶん。ぼーっとしていることが多かったです)
だったのですが、結婚、出産、子育て期と人生のステージが進むごとに
「キレる」回数が比例していきました。爆増したと言っても過言ではありません。

「自分がこんなに怒るヒトだとは知らなかった」

と言うのが率直な感想です。

効果的な解決方法がよくわからずに最近まで過ごしてきたのですが…

キレ方が尋常じゃないな…と思うことが度々あり。
(夫と喧嘩中に冷凍うどんを投げつけたり笑、些細な言葉にぶちギレてしまう)

そんなある時、この本に出会います↓↓


【明日からキレなくなる即戦力のある本】

田房さんは、ご自身の体験からこの本をか描かれていますが
「キレる女」に関して困っている人たちがいるのに、本人が本当に治したいと思った時に直すための情報がすぐに見つからない、ということに気づきます。
この本では、キレてしまう女である自分について真剣に取り組み、具体的な、明日からキレなくなる即戦力ある本、を目指したそうです。

そしてこの本を読んで…確かにとても効果がありました。
なぜなら、人が「キレる」根本的なメカニズムが腑に落ち、
もし「キレてしまった」としても、なぜこういう気持ちになったのか
その最中にも冷静な自分を捉えられるようになったため
早めに気持ちを切り替える行動を取ることができています。

怒りを鎮めるためにとにかく6秒待ちましょう、とか深呼吸をしましょうとか、別の部屋に避難しましょう、とかそういうことが書いてあるのではなく…

「キレてしまう」根源的なものは何か、に焦点を当てる話です。
その具体的なメカニズムと対処法が、漫画でやさしくわかりやすく描かれています。

子どもに対するイライラや怒りは「言うことを聞かない」「うるさい」等
またちょっと種類の違うものなのですが、たとえば夫の

「部屋が片付いていない」
「そんなの簡単なことでしょ」
「何にもできないんだね」

等の言葉を受けると異常なくらいイライラしてキレる自分。
(主にダメ出し系の言葉)

相手が発する言葉に

「無性に腹が立ったり傷ついてしまうこと」
というのは、まぎれもなく、自分でそのことを強く意識しているからです。
まさに「自分でもそう思っているのに相手に言われた」
まさに、勉強しようと思っていたのに「勉強しなさい」と言われてしまう状況にそっくりです。

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例えば「バカだなあ」と言われても
自分が自分のことを「バカだ」と思っていなければ、傷つきもイライラもしないということ。
対人関係において極度にイライラしやすかったり、傷つきやすかったりするのは基本的には相手が悪いわけではなく、自分を自分で癒す必要がありそうだ、ということですね。

田房さん曰く
「お前が悪い」と相手に対して怒っているのに、同時進行で頭の中では
「自分の方がもっと悪い」と責めている感じ。

と言うのがとてもよく分かる。

【なぜそんなにもキレてしまうのか】

私は彼女のようにいわゆる毒親育ちでは全くなく、夫に暴力を振るった
こともありませんが、とにかく家庭内でのみめっぽう「キレる」行為を
繰り返してきました。

キレやすい人は、幼少時代に自己を否定されるような環境に置かれていたために「自分はダメだ」と四六時中「自分に厳しい人」と一緒にいるような感覚…だそうで、セラピーを受けたのちの筆者も「夫へのキレはお母さんへの怒りだったのかも」と気づきます。

私は運よく、幼少時代は褒められて育った方なので、状況は違いますが
「自己否定」の感覚はとてもよくわかります。
若い頃はなぜか自分のことをとても嫌っていて厳しい言葉ばかりを自分に対してかけていました。今となってはほとんどそのようなことはなくなってきましたが…。
思い当たる原因がないのに、そういうふうになってしまうのは
元々の性格もあるでしょうし、前世からのカルマ、といえば抽象的になりすぎですが、いわゆる遺伝子に刻み込まれているネガティブ性というのも確かにあるんじゃないかと、最近では確信的に思うようになりました。

ただ、人のせいにしていても仕方がないので、自分で解決するしかありません…!

【キレないようになるためのエクササイズ】

キレないようになるには、自分の「心」の部分をピントを
合わせる必要がある。
「状況」には前提(思い込み等)がびっしり張り付いているから
あまり変化がないけれど、「心」は常にそのつど動きがあって、変化している。
人間は誰かに「心」の部分に注目してもらったり、自分で「心」の部分に注目するだけで癒されるんです。

↑↑これらは、目からウロコだった部分の抜粋。

「心」はたとえば…嬉しい、辛い、こんなはずじゃない、つかれた、もっとこうしたかったなどの気持ち。
「状況」は経歴やスペック、片付いていない部屋、いやな職場…などなど。
普段、人は「状況」同士で話をしていることが多いそう。
言われてみれば…「もっと大変な人はいるんだ」とか「明日までにこれをしなければ」などと、心が置き去りになっていることは多大にありそう…

では、「心」にピントを合わせる方法は?
それはずばり

「休む」
「今ここにいる」ようにする 
「自分を褒める」

ことだそうです。

キレやすい人は、中でも「自分を褒める」ことがとても苦手だそうで。
どうしてもそれができない時の効果的な方法は…↓
「ゲシュタルトセラピー」の中での面白いエクササイズ。
【今ここにいる】という方法。

「今、空が見えています」「赤い花が続くのが見えます」「足に地面の感覚があります」
のように、「いい」「悪い」などの価値や判断はつけず、ただ見えているものを見えている通りに見る、聞こえているものを聞こえている通りに聞く、肌で感じているものを肌で感じる。
↓↓
「今ここにいる」と状況とか世間体が削ぎ落とされて、自分の素材そのものが見えてくるから褒めやすくなる。

【まとめ】

相手に対して「キレる」→自身のどういうところを自己否定しているかの気づき→自分で癒していく、と言う手順。

これは、自分の内面のことですから、他人がアクセスできません。
自分で気づき、癒す行動をとる必要があるのですね。

普段、イライラしがちなシーンで「今」をよく見て見ると、同時に「過去」を見ていることがよくあるとこのこと。
過去にインプットしたものが、いまだに自分の中で騒いでいる何かが「キレる」と言う形になって出てきているのかもしれないですね、というのは日本ゲシュタルト療法学会前副理事長の岡田さん。
本書の巻末にも「キレる」に関する目からウロコの解説をしてくださっています。

余談ですが、漫画のラストシーンで、泣きながら夫に訴える場面が
自分と重なりすぎて泣けました…

「キレる女をやめたい」と思っている方に大変おすすめです。
機会があったらぜひ読んでみてくださいね(^^)

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日端奈奈子
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