高卒プログラマーでも30年現場で戦えます。(3)ネットワーク

社内プログラマーとして、C言語で開発するなかで、クライアントサーバシステムの話が出てきた。

当時はWindows3.1時代で、まだWindowsNTがメジャーではない時であり、ファイルを共有がまだ当たり前では無い時代です。

まだまだ紙文化が全盛期で、パソコンで作成された文章や表などの結果として出力された紙資料にこそ価値がある時代でした。
それでもファイルのやり取りが必要な時は、フロッピーディスクを使用していました。

このフロッピーディスク全盛期に、ノベル社のネットウェア(NetWate)と出会います。
もちろんハードディスクは存在しますよ。プートディスクは、ハードディスクですから。

社内の在庫管理ソフト開発中に、私は表示部を作成していましたが、処理部を担当していた先輩が、データの高速処理の為に探してきたのが、Btrieve(ビートリーブ)です。
Btrieve(ビートリーブ)は、要するにデータベースエンジンですね。

それがバンドルされていたのが、NetWareと言うサーバーOSです。
社内での在庫管理と言えば、入庫もあれば出庫もあります。規模が大きくなれば、端末1台だけでは仕事が終わりません。

入庫処理と出庫処理を同時に行いたいとの要望があるなか、高速なデータ処理が要求され、トランザクション処理なども求められる条件にピッタリだったのが、当時のBtrieve(ビートリーブ)でした。

NetWareにはNEC版(PC-9800版)があり、すぐに導入となります。
しかし概念すら理解できていないサーバOSには、インストールから苦労しました。
何度もインストールをやり直しながら、サーバを設定した苦い思い出であります。

さらに当時のLANケーブルは、HUBとHUBの接続に10BASE-2ケーブル(同軸ケーブル)を使用して、HUBからPCの接続には10BASE-Tケーブル(モジュラー)を使用していました。

今は、LANケーブルと言えば、TとかTXが一般的ですが、当時はTと2以外に10BASE-5ケーブルなどもありました。
でも全部通信速度は、10BASEですから最大10Mbpsしか出ない環境です。

NetWareのサーバをセッティングして、LANケーブルで繋いで、クライアントPC側の設定をするのでが、クライアント側のPCもDOSでのネットワークドライバーの設定が必要です。

今なら、無線LANでサクッとWindows10が自動認識してくれますが、当時は全てが手動でした。
Windows3.1ではなく、その基礎部分であるDOSのconfis.sysやautoexec.batに、LANドライバの設定を手動で仕込んであげないと、ネットワークに接続できません。

また、当時はハードディスクの容量が500MBが主流で、1GBのハードディスクなんて、一生使い切らないよなんて言われた時代に、ネットワークはSF映画のような夢の仕組みだったんです。
ハードディスクの接続に、比較的安いSACI接続と高速なSCSI接続があった時代で、まだATAもないUSBもない時でした。

何しろローカルのハードディスクへの書き込みよりも、NetWareサーバ上のハードディスクへの書き込みの方が早いと言う、まさに夢のネットワークでした。

NetWareサーバは、いわゆる書き込みキャッシュを利用できる仕組みで、今のような複雑なユーザー管理(AD)はないので、とにかく早いのが特徴です。
と言う事で、ローカルよりもネットワークが早い時代を体験して、これから社内LANの時代が来ると思ったのが、NetWareとの出会いでした。

次回は、もう少しNetWareと、データベースのBtrieve(ビートリーブ)について書きたいと思います。

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