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【コラム】ジュビロ磐田のスタメン課題
ここ最近の試合の課題
12節のC大阪戦に敗れて5敗目。ここまでいい面も悪い面も出ているが、ここ数試合はスタメンでプレーしている時間帯で相手に上回られる試合が多い。
11節の鹿島戦、12節のC大阪戦でも前半は相手のハイプレスの前にほぼチャンスを作れずに終わっている。
磐田は比較的平均年齢が高いチームというのもあり、ハイプレスを長い時間続けるようなスタイルは取りにくいが、守備時には相手に精神的な面も含めて圧力をかけるにはもう少しボールに強くアプローチできないと相手の攻勢を抑えられない。
ただ、ボールに強くいくのも周囲との連動性がないとプレスが空転して体力を消耗してしまうので、必然的に全体で連動したハイプレス的なスタイルが必要になってくる。
ハイプレスへの対抗策は?
J1チームはこのハイプレスをベースにしたチームが多く、優れた選手でもこの戦術が浸透していないとスタメンから外れてしまう。相手のハイプレスにハイプレスで対抗するのが難しい磐田としては前半の相手チームのハイプレスをいかに回避するボール回しができるかがポイント。
昨年のJ2ではこれができていたのだが、J1ではさすがに思い通りにボールを回すことが出来ていない。鹿島戦でも顕著だったが、相手がコンパクトな陣形を取ると杉本のプレーできるエリアが消されてしまう。杉本は圧倒的なフィジカルなどがあるタイプではなく、狭いスペースでキープすることは現実的には厳しい。
ルキアン問題がまた再熱してしまうが、昨年は彼が押し込まれた状況でも前線で一人でボールを収めて全体の押し上げの時間を作ってくれていたが、杉本はそのタイプではないので、押し込まれるとなかなか脱出できなくなる。
杉本健勇を活かすには
杉本を活かすには彼のプレイスペースを確保したいので、サイドのプレイヤーをもっと高い位置に配置して相手の守備陣形を広げたい。
今は主に大森や松本などの2シャドーがなるべく開いてプレーしてこれをトライしているがなかなか、陣形を広げられていない。時に3トップ並みにサイドの選手が高い位置を取って、相手のDFラインの裏を狙うシーンを増やしたい。
磐田が流れを引き寄せる時は相手DFラインの裏にチャレンジするシーンをうまく織り交ぜられるようになってからが多い。
この場合、裏を狙う選手がいる分、守備が手薄になる可能性があるのでこのリスクヘッジが重要。
新フォーメーション案
例えば攻撃時に鈴木雄斗と大森をWGにする。上原と遠藤が中盤高めの位置を取り、アンカーに山本康裕、基本は4バックにして、松本と小川を偽サイドバックにする。
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重要なのは松本と小川のポジション取り。前線でボールを奪われた時にボールに近い選手が早くプレスをかけて相手に余裕を持ってボールを蹴らせないのが大前提。そうしないと伊藤やグラッサの横のスペースにロングボールを蹴られてしまう。もし、プレスが遅れて伊藤・グラッサの横のスペースに蹴られた場合は伊藤かグラッサが引きずり出されるので、小川・松本のうちつり出されたDFの逆サイド側が最終ラインのカバーに入る。
守備時はいつも通りに近い4-1-4-1で守る。ボールを奪ったら、杉本が裏抜けやサイドに流れてボールを受けるようにランニング。そこに合わせてロングボールを蹴る。
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しかしリスクは大きい
ただ、攻撃時の並びにするとどうしても中盤から後ろで選手間のスペースが今より増えることになるので、リスクヘッジがどこまでできるかは未知数。
遠藤や大井などスピード勝負が不利な選手もいるし、取り立ててスピードがあるDFもいないので、カバーリングし合えるよう選手間の距離を狭くした方がいいのは間違いない。
言うは易しなんで好き勝手言ってますので、そう簡単にうまくは行かないんでしょうが。伊藤監督がこれからどういう修正を入れてくるか楽しみです。
このまま3-6-1で行くなら…
そのバランスを取ろうとしているのが現在の伊藤監督の3-4-2-1なのだろう。2シャドーが昨年の大津・山田ではなく、大森・松本にたどり着いているのは彼らが中央やサイドの守備タスクをこなしつつ、攻撃時にサイドアタッカーの役割もこなしてもらうため。
だが、ここまであまりサイドアタッカーとしての役割がうまく機能させられていないことが課題。
2シャドーがサイドアタッカーとしてのポジション取りをして相手を広げようとするより、WBと連携してシャドーが相手SBの裏でボールを受ける形を増やした方が良いかもしれない。そのタスクで言うとやはり、大津・山田の方がうまく機能しそう。
山田はまだ復帰できていないのだろうか。あとはドゥドゥの状態は?戦術に加えてこの2人が試合に絡んでこれるかに注目してます。