④家族の捜索願いを出す⁈ 精神病院から突然いなくなった父の話し。
上手に私を騙して父を精神病院に入れ、私と孫である息子から引き離し、父を弱らせた兄夫婦。その事実を知って愕然とし、父と再会したその夜、私は熱を出して寝込むほどショックを受けていた。そして、
このまま父を兄夫婦に任せておけない…と
強く決心した。
このまま父を兄夫婦に任せておいたら、父は確実に死期を早めることになる…と、弱りきった父の姿を見て思った。
これじゃあ「間接殺人じゃないか!」
殺人は、直接、人の身体に触れて実行することだけじゃない。間接的に人を追い込んで弱らせ死に追い込むことも殺人だと私は思う。
まさか、兄が自分の親にこんなひどい仕打ちをするとは夢にも思っていなかった。だから兄を信じていた。甲斐甲斐しく父の世話をする兄夫婦を微笑ましく嬉しく思って見ていた。全てがお芝居だとは思いたくないが、本当に父を想っていたなら間接殺人のような真似は出来ないはずだ。
私は、実家に外泊した父を病院へ送り届け「必ず迎えに来るから」と言い残し、急いで東京に帰った。そしてすぐに弁護士を探して相談した。
なぜ弁護士が必要だったかと言うと、兄夫婦は父を措置入院という扱いにしていたからだ。これは簡単に言うと、精神疾患がある者が自他を傷付けたりする恐れがある場合、本人の同意がなくても保護者からの訴えなどで入院させる制度だ。
そして、兄が父の保護者として病院に届け出されていた。だから保護者の権限がない私には、父を退院させる事が出来なかった。
歯がゆい想い…
法に縛られて私には何も出来ない…
父が自他を傷付ける恐れがある?
父を見て、そんな気力があると思うの?
この時のことを思い出すと、今でも涙がこぼそうになる。
措置入院に加え、兄夫婦は、私から父を引き離そうと必死で、病院側にも「妹がお金目当てで父に会いに来るから近づけないで欲しい」と言って、私が父と会うことを制限する状態にしていた。だから、弁護士の力を借りるしかなかったのだ。
その後、弁護士同行で病院に行くことを父にも病院側にも伝えた。父は心待ちにしていたが、病院側からは拒否された。
だから、弁護士が病院側に何度も面会権についてFAXを送ってくれ、娘である私にも父と会う権利があることを伝え、最終的には会うことを認めさせた。ここまで話がこじれると病院側も関わりたくないと思ったのだろう。
ところが、父を迎えに行こうとしていた前日、
父が病院から忽然と姿を消した。
病院を味方につけて、私に圧力をかけられなくなった兄夫婦は強硬手段に出た。
いきなり父を退院させどこかに隠したのだ。
まさか!まさか!
青天の霹靂だった。
直ぐに弁護士に相談すると、
「警察に捜索願いを出してください」
と言われ、地元の警察署に捜査願いを出した。
その後、警察が調べてくれて報告の電話があり「お父さんは無事です。ちゃんとお兄さんの元で保護されているので安心してください。
ただ、居場所は教えられません。」と言われた。
なぜ?
娘である私に居場所を教えられないの⁈
納得できず理由を聞いたが、ここでも兄が「妹はお金目当てで父を探している」と吹き込んでいる様子がうかがえた。
前提に「お金目当て」という思い込みがある人に何を言っても通じない。その人が警察官であっても同じだった。
警察は基本的に民事介入しない、平等に評価するなんてウソだー!!!と叫びたかった。
また、兄夫婦には
金、金、金、金、うるさいんだよ!
と心の中で叫んだ。
前の記事で書いたけど、私は全ての相続を放棄すると兄夫婦に宣言して、父へ裁判所で手続きして欲しいと言っていた。汚い争いに巻き込まれたくなかったし、何より
"遺産ってそもそも自分の物じゃない。親が築き上げたものだから、最初から無かったと思えばいい"
という持論が私の根底にあった。
だから、相続で揉めたり争うことの方が私には理解出来なかった。だけど、兄夫婦には私が金の亡者にしか見えていなかった。
でも、もうこんなこと慣れっこだ・・・
今まで何度も同じ様なことがあったから。
警察に協力をお願いしても結局、父の居所は分からず、私は父を探す為、弁護士2名に同行してもらい再度、熊本へ向かうことにした。
この後、故郷、熊本で更に悪夢のようなことが続くことに…。
続きはまた次の章で。
いやはや、
ドラマでもここまでひどくないかっ(~_~;)て感じの展開が続きます。
◆2017年の日記。
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