そこに道があるから
ご覧いただき、ありがとうございます。
先日、小学4年生を対象に盲導犬のお話をさせていただきました。
元気いっぱいな子どもたちで、質問もたくさんしてくれました。
その中の1つに
「電車に乗る時、ホームとのすき間はどうやって確認するんですか?」
というものがありました。
「盲導犬が先に乗って、その動きから、どれくらいすき間が開いているかを確認して、そこに床があることを確かめてから乗るようにしています」
と答えました。
幸い私は経験していませんが
視覚障害者のホーム転落事故はまだまだなくなりません。
電車がいると勘違いして、乗ろうと思ったら
実は電車がいなくて、転落してしまった、という話を聞きます。
電車の連結部分に転落するという事例もあるようです。
ホームドアの設置もまだ十分とは言えませんし
そういった話を聞くと
盲導犬にどれほど助けられているか、つくづくありがたさを感じます。
当たり前かもしれませんが
床や地面がなければ、盲導犬は前には進みません。
必ず止まって危険を教えてくれます。
盲導犬と歩くための共同訓練の時
訓練士さんから言われました。
「盲導犬は道のないところには行きません。
そこに道があるから進みます。
少し前を行く盲導犬を信頼してください」と。
それは人生にも言えることかもしれませんね。
盲導犬が進むべき道を教えてくれる。
未来を照らしてくれる。
盲導犬は私にとってそんな存在です。