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みなさんへのお願い~好意的無視とは~
ご覧いただき、ありがとうございます。
今日はみなさんへのお願いです。
街で盲導犬を見かけた時
ご協力いただきたいことがいくつかありますので
書いてみようと思います。
触らないでください。
盲導犬に声をかけないでください。
盲導犬の気を引くことをしないでください。
食べ物を与えないでください。
写真や動画を撮らないでください。
1つずつ詳しくみていきましょう。
1.触らないでください。
盲導犬は、ハーネスを付けている時は「お仕事中」です。
視覚障害のあるパートナーと力を合わせて
一生懸命お仕事をしていますので
どうか触らないでください。
盲導犬のお仕事についてはこちら↓↓↓
可愛いのは重々承知しています。
でも、見ず知らずの赤ちゃんやペットのわんちゃんも
可愛いからといって、勝手に触りませんよね?
それと同じです。
2.盲導犬に声をかけないでください。
盲導犬は人が大好きです!
盲導犬は声をかけられると、嬉しくてたまりません(^^♪
大事なお仕事中なのに、気が散ってしまいます。
体の向きや進行方向が少し変わってしまうだけでも
思わぬ事故につながる可能性もあります。
駅のホームや信号横断中などは、特に危険ですので
盲導犬には声をかけないでください。
こんな風に言うと
ユーザー(人)にも声をかけてはいけないと誤解されがちですが
視覚障害のあるユーザーには
「何かお手伝いしましょうか?」と
お声かけいただけると大変助かります。
3.盲導犬の気を引くことをしないでください。
盲導犬は目が見えています。
よく、親御さんがお子さんに説明する時に
お仕事中のわんちゃんだから、触っちゃダメよ。
見るだけにしようね。
と言われることがあります。
ですが、盲導犬は目が見えています。
アイコンタクトも取れますし
じっと見つめられれば
しっぽブンブンで嬉しくなってしまいます。
大事なお仕事の妨げになりますので
じっと見つめたり、手を振ったり、指を鳴らしたり
盲導犬の気を引くことはしないでください。
4.食べ物を与えないでください。
盲導犬は、基本的に決まったドッグフードしか食べません。
例えば、人の食べ物を与えてしまったら
ユーザーと飲食店に行った時
自分ももらえると思ってしまいます。
生まれた時からずっとドッグフードしか食べていなければ
人の食べ物=自分の食べ物とは思いません。
知らない方が幸せなこともあるんです。
それに(特に)ラブラドールは食いしん坊です。
頭もいいです。
決まったフード以外の食べ物に味をしめてしまったら
取り返しがつきません!
また、犬が食べてはいけない物もあります。
ネギ、玉ねぎをはじめ、チョコレートやレーズンなどもNGです。
個体差もあるでしょう。
我が家のももこは、牛やラムにアレルギーがあります。
与えたことはないですが
犬用のおやつであっても
ビーフジャーキーなどはNGだと思われます。
そういった個々の事情を把握せず食べ物を与えるということは
命に関わるかもしれません。
少なくとも、与える前に、ユーザーにひと声かけてください。
お断りすると思いますが。。。
5.写真や動画を撮らないでください。
盲導犬にもプライバシーはあります。
勝手に写真を撮られることがあります。
カシャッという音でだいたい分かりますが
こちらは視覚障害者なので
正確に把握することはできません。
厳密に言えば、犬に肖像権はありません。
でも、マナーとして、勝手に撮ったらダメですよね?
見ず知らずの赤ちゃんやペットのわんちゃんの写真を
勝手に撮りますか? SNSにあげますか?
一歩間違えば犯罪です。
思わぬトラブルになることもありますので
写真や動画の撮影、SNSへの投稿はお控えください。
何度も書きましたが
見ず知らずの赤ちゃんやペットのわんちゃんと
扱いは同じだと思ってください。
親御さんや飼い主さんに断りなく
触ったり、食べ物をあげたり、写真を撮ったりしませんよね?
視覚障害者だから、目が見えないから、見えにくいから
何をしても分からないだろう、許されるだろう
そんな心理が働くのかもしれませんが
それはとても悲しいことです。
盲導犬は、ユーザーの大事なパートナーです。
危害を加えることはもちろんですが
良かれと思われるようなことも
どうかしないでください。
街で盲導犬を見かけたら、そっと見守ってください。
私たちはそれを「好意的無視」と呼んでいます。
視覚障害者と盲導犬が
安全に、安心して歩くために、暮らすために
どうかご理解とご協力をお願いします。