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私の仕事~Only One Kitchen~ 何屋さんか説明難しいけれど、やりたい仕事をしています

私の仕事をひとことで表現することはとても難しいです。
誰か第3者の方から紹介される時は、その方は良く私のことをご存知で善意で紹介してくださるのに、だいたいは言葉に詰まられてしまいます。


輸入キッチン機器の販売をしていると表現しても、
キッチンメーカー側からみれば、「ん、うちの会社の仕事にどう協力して貰えるの?」ということなりますし、
オリジナルキッチンの設計提案制作販売をしていると表現しても、
それもキッチンメーカー側からみれば、「ん、ウチのライバル会社なの?そもそもライバルにはなり得ないと思うけど、何しに来たの?」ということになりそうです。

工務店様側から見れば、
「いつもはないけれど、たまにそういう現場があるから相談するかもしれないね」と、言って貰える場合はあります。
そういう仕事です。
そしてそう言って貰える関係になるために、随分と気長な努力をしてきました。
そしてそう言って貰える関係になるためにも、キッチンメーカーとのお付き合いと知識、経験が必要になってきたんだと、訳もわからずやってきたことが今では無駄ではなかったと思えるようなりました。


今迄の自営の仕事での収益の要は、輸入食器洗い機を中心としたキッチン機器販売で主に卸売です。
受注は当初はオーダーキッチンメーカーや、キッチンも制作する家具メーカーが中心でした。
その先はデザイン性や独自性を重視する工務店様や設計事務所様案件です。
幸い販売先も仕入先も起業以前からお付き合いのあった会社様にご協力頂いてましたが、先々のことも考えてオーダーキッチンメーカー様や家具メーカー様だけでなく、スペックして頂けるように設計事務所様への訪問活動を地道に始めました。

設計事務所様に依頼されるお施主様はお住まい方にこだわりがおありになる方が多いと感じていますが、キッチンにもこだわりがあってなかなか導入が難しい輸入食器洗い機の導入もお考えだったり、設計事務所様側でも暮らし方のご提案として輸入食器洗い機のある生活をご提案されることが多いのです。
そのキッチンの制作は、当初お付き合いをしていたオーダーキッチンメーカー様だけでなく、国内大手の規格キッチンメーカーやビルダー様独自のノウハウで、いわゆる「造作キッチン」であることも多々です。
その現場現場に応じたキッチンに輸入食器洗い機導入のお手伝いをする為には、キッチン全体の知識が必要になるだけでなく、大手規格キッチンメーカーの情報や知識も必要になります。
その為にも大手規格キッチンメーカーの情報を集め、どのようにすればそのキッチンに輸入食器洗い機を組込むことが出来るかを提案説明出来るように工夫するようになりました。
また輸入キッチン機器を仕入販売出来るという個人起業では恵まれた環境にはありましたが、私個人の当初からのモチベーションは、「キッチンそのもの」なのです。
なので必然的に、「キッチン全体の知識を深め、経験値を増やしたい」衝動にも駆られて動いていました。

キッチンの知識と経験値を仕事を通して深めたくて、ある時に協働関係にあったキッチンメーカーの担当者に改めて面談を申込みました。
キッチンの提案営業、設計制作打ち合わせ、引渡等一連の業務を一部でも業務委託方式でさせて頂けないか、と。
結果、頂いた業務は引渡時の取扱説明と打ち合わせ代行、資料作成でした。
キッチン全体の知識や、特に国内製も含めたキッチン機器全体の知識があったのが役立ちました。
機器説明では、かつて空調家電機器の販売支援の仕事を他社でしていた経験が役立ちました。
取扱説明の業務は、多い年では年間100件前後なりました。
それも通常では体験が難しい、富裕層のキッチンやリゾート地のキッチンまで幅広く経験値を積むことが出来ました。
もちろん機器だけでなく、金物からワークトップの種類、シンクの種類などの知識も広がり、女性視点ならではのお手入れ方法も自分なりに実験しながら深めていきました。
その経験が当初から少しずつでもやりたかった、オーダーキッチンやオリジナルキッチンの提案計画に役立つようになりました。


時を経て、現在は大手規格キッチンメーカーもコラボ戦略として、主に日本で一番人気のドイツの家電メーカー「ミーレ」の食器洗い機を組み込んだフラッグシップモデルを発表し、キャンペーン販売をするようなりました。
またSNSの普及により、多くの潜在的なお客様へ情報が流れる時代となりました。
私の仕事も従来の体制では数量をこなしずらくなってきました。
一方巷に溢れ出る情報を見聞きしていると、
「本当に必要な情報は出回っていないのではないか」
「購買意欲は喚起されても諦めざるを得ないお客様がいるのではないか」
という思いが、輸入食器洗い機に関わらず、キッチン全体に言えることじゃないかと、起業当初から思い続けている、
「ひとりひとりに似合うキッチン」
「ひとりひとりにフィットしているキッチン」
「そして誰にとっても、自分のキッチンが、Only One Kichien のはず」
という思いも相変わらず強く思いました。

改めて今の私が出来る仕事を整理してみると、
関わり方は様々だけど、やはり「Only One Kichen 」へのお手伝いだと思えてきました。
機器の販売だったり、入替工事だったり、キッチンの提案設計だったり、機器以外のキッチンパーツの販売だったり。
関わり方は思いのほか広いのです。
そしてその先には健康に気遣いながら、よりストレス少なく美味しいものを作って食べて幸せなひと時を感じているお客様のお顔があったらいいなと思います。


この仕事を自営で始めた頃、
「これからはあなたの名前で仕事を取ってくるようになるのだから、あなた自身の名前の売込が大切になるよ」
と、名刺のアイディアを下さった方に言われました。
それでも何年経っても私の仕事をひとことで表現する肩書き名がなかなか見つからず、
またお仕事をご依頼頂いたり紹介して頂いたり方に協力する陰の存在のように自分の仕事を思い、責任は持つけど表面に出ることを避けてきたように思います。
なのでどれだけ現場を経験しても、「自分がやった仕事」としてホームページやSNSにアップさせることにさえ抵抗感を感じ、そうでない文章や画像で「匂わせ投稿」を続けてしまいました。
なので尚更、「何を仕事にしている人なの?」と不思議がられる期間が長引いてしまいました。

今も自分の肩書きをひとことでは説明出来ないけれど、
綺麗事の表現ではあるけれど、やはり、
「Only One Kitchen 」へのお手伝いだと思います。




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