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第2章 見えるということ(2)転院先で 〜燃え盛る風車〜

第2章 見えるということ(2)転院先で 〜燃え盛る風車〜

転院先での夜

転院した病院は総合病院の内科で、昼間はとても穏やかな場所でした。


窓から差し込む陽の光は優しく、白いシーツもどこか安心感を与えてくれます。


けれど——夜になると、その空気は一変しました。


静まり返った廊下に響く、**ギィギィ……ギィギィ……**という軋む音。


はじめは「何かの機械かな?」くらいに思っていましたが、


音はゆっくりと近づいてきます。


恐る恐る扉の隙間から覗いたその瞬間——


燃え盛る炎をまとった巨大な風車が、ゆっくりと回りながら廊下を移動していたのです。


2〜3メートルほどの大きさで、火の粉を撒き散らしながら軋む音を響かせていました。


「これ、幽霊じゃない……。もっとヤバイやつだ。」


心臓がバクバクして、全身がこわばりました。


でも、誰に話しても信じてもらえない気がして、


私はひとりで布団をかぶり、ひたすら朝が来るのを待ったのです。


映画館みたいな頭の中

その頃の私は、目で見えるものだけじゃなく、


頭の中にまるで“映画館”みたいなスクリーンが広がっていました。


そこには、意識しなくても映像が映し出されます。


それはただ見るだけじゃなく、風や熱、匂いまで感じられるものでした。


「人間って、五感だけじゃない“何か”を持っているのかもしれない。」


そんなふうに思うようになったのは、この頃からです。


でも正直、この感覚は怖かったし、誰にも話せませんでした。


風車の行き先


風車は、廊下をギィギィと進みながら、


黒い円柱のような“穴”に吸い込まれていきました。


その穴は暗闇で、底が見えません。


でも風車は、ためらうことなくその中を通り、


別の階や部屋へと移動していったのです。


私は心の中で必死に祈りました。


「お願いだから、この部屋には来ないで。」


数年後の再会

それから数年後、私は病院で夜勤の仕事をしていました。


深夜の巡回中、急に足元がゾクリと冷える感覚がしました。


胸騒ぎを覚えながら廊下を歩いていると——


階段の方から、あの音が聞こえたのです。


ギィ……ギィ……。


振り返ると、黒く塗られた風車が軋む音を立てながら上がってきました。


「また、あれだ。」


私は全身に鳥肌が立ちました。


咄嗟に別の部屋に入って息をひそめると、


風車はゆっくりと病室へ入っていきました。


亡くなる人のもとへ

嫌な予感がしました。


風車が入っていった病室に向かうと、


患者さんが死前喘鳴(亡くなる前のゼーゼーという呼吸)をしていました。


その方は、明け方、家族が揃ったのを見届けるようにして旅立ちました。


その夜、他の階でも亡くなった人が多かったと聞いて、


私はしばらく震えが止まりませんでした。


風車の意味を考える


あの風車は、亡くなる人のもとへ向かう存在だったのでしょうか。


それとも、別の世界へと送り届ける役割を持っていたのでしょうか。


昔から「亡くなる人は誰かを連れていくことがある」と言われていますが、


黒い穴を通って別の部屋へ移動していた風車を思い出すと、


何か目に見えない仕組みがそこにあるように思えてなりませんでした。


「私たちが見えない世界でも、何かが動いているんだ……。」


怖さの向こう側にあるもの

正直、あの夜は怖くて眠れませんでした。


でも、時間が経つにつれて、少しずつ思いが変わっていきました。


風車は、恐ろしいものではなく、


命の終わりを静かに見届ける“役目”を担っていたのかもしれません。


そう考えると、風車への見方が少しだけ優しくなりました。


今だから伝えたいこと

あの経験は今でも鮮明に覚えています。


怖かったし、逃げたかった。


でも、その一方で、こうも思うのです。


「目に見えない世界は、決して怖いものばかりじゃない。」


今回のお話だけではとてもそんなことが感じていただける様な内容ではないですよね笑


でも

もしかしたら、私たちはずっと
何かに守られているのかもしれません。
守られているというより、命の運びに無言で寄り添ってくれている何かがいる、というか。


怖い中で不思議だけど
それも思ったんです。


目に見えなくても、そばにいてくれる何か——

必ずいるって確信したところがありました。


それを無意識下であっても感じる力が人にはあるからこそ、人は強く生きたり、ここぞって時に踏ん張れたりすることってあるのかもしれません。


あなたもきっと大丈夫!

そんなふうに

烏滸がましいですけど

伝えたいんです。


この話を読んで、怖いと感じた人もいるかもしれません。


でも、今の私は信じています、というか

なんというか、、

確信しています☺️


この世界には怖さを超える優しさや温かさがあることを。☀️


そして、あなたが自分らしく生きることを願ってくれている何かが、


いつもそばにいてくれることを。


だから、大丈夫。


「きっと、あなたは守られています。」


私もそうやって、自分を信じて生きてきました。


これからも、この世界の温かさを信じて歩いていこうと思います。


今回も読んでくださりありがとうございました♪




目次

第一章:臨死体験 ― わかった、をプロットする人生がはじまる
一 予想を超えた臨死体験 あの世とは
二 ウォークインと魂の人生計画
三 わかったことは現世(うつしよ)には持ってこれない

第二章:見えるということ
一 幽霊ばかり見える日々
• (1)大学病院
• (2)転院
• (3)日常
• (4)人生初の憑依体験
二 見える感じるチャンネルと波動域
三 見える能力と人間力は別
四 先祖と今を生きる私たち

第三章:魂の仕組み
一 前世・今世・未来世
二 因縁とは 万事塞翁が馬
三 守護霊軍団と守護神軍団

第四章:福の神
一 福の神とは
二 「居丈高の福の神 転機」
三 見えないものと生きてきた日本人

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