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猫の母

1月に結婚して今の家に引っ越してきてから猫のお母さんになりました。

もともと彼が飼っていたスコティッシュのにゃんにゃん。ものすごく警戒心が強くて、最初は彼が抑えていた手を離すと秒速で二階に駆け上がり、ケージの中から見つめてくるだけでした。

私は元来犬派でそんなに執着はなかったので、ほったらかしにしてました。でも彼が仕事で出かけると、階段からこちらを見ていたり、ソファの背中のところに座ってこちらを見ていたり(自撮り写真を撮ってわかった)私に興味を持ち始めて、だんだんかわいくなってきました。

そのうち私がごろごろしながらテレビを見ていると、同じ格好でテレビを見たり、私のスリッパを溺愛して頭をつっこんでくるくる回ったりするようになり、彼が仕事で不在がちなこともあり、今ではお留守番の相棒。

私が”にゃんにゃん”(本当の名前は殆ど呼んだことがありません)と呼ぶと”にゃー”と寄ってきます。私も”にゃー”、にゃんこも”にゃー”と延々コール&レスポンスが日課。

そんなにゃんにゃんが夜中に変な声で鳴いたり、暴れたりするようになりました。猫飼い仲間に聞くと、避妊手術をしないとそうなってしまうそうで、かわいそうですが病院に連れていきました。

ビビりな猫なので、獣医さんにかなり迷惑をかけたようですが、無事手術も終わり引翌日き取りに行きました。一日ぶりに会うにゃんにゃんは包帯の水着みたいなのを着せられていて、なんだか元気がありません。

飼い主の夫すらビビって逃げるにゃんにゃん、知らない獣医さんに注射されたりおなか切られたり、頑張ったねって私が泣きそう。

獣医さんが一週間後に様子を見せに連れてきてくださいという話をされて「お母さんが連れていくぞ、と思っていると猫は察知しますから、つかまえるのが大変かもしれませんね」って言われたのを聞いて、あー私は猫のお母さんになったんだなーと、身の引き締まる思いがしました。

抜糸も無事に済んだにゃんにゃんですが、ティッシュを食べたり、卵の殻を漁ったり、私のベッドで粗相をしたり、毎日いろいろやらかしてくれます。

弟妹も子供もいなかった私は、いつも誰かにお世話してもらう立場だったけど、初めて誰かの面倒を見るという素敵なお仕事をもらいました。

爪とぎを与えても、隣のカーペットでしか爪をとがないし、本を読んでいると本と目の間に入ってきて邪魔するし、ほんと憎らしい猫なんだけど、許しちゃう。母だから。

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