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ミュージックケアについて考える~NO.4立場の概念がなくなるって気持ちがいい!~

ミュージックケアの研究をされている、西島千尋先生の著書を読んで考えたことをまとめたお話も今回が最終回です。

全てのお話*****************************

■ NO.1 「一人前なこども」との時間 *アップ済み

■ NO.2 「共有する」から楽しい *アップ済み

■ NO.3 ママにこそ必要なミュージックケアの時間 *アップ済み

■ NO.4 立場の概念がなくなるって気持ちがいい! ←今回のお話

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今回のお話
■ 立場の概念がなくなるって気持ちがいい!

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障害児・者や高齢者がいつもとは異なる「演技者」となったり、共に体を動かしたり楽器を鳴らしたりしながら等しい関係となったりする。そうして「ケアする人」「ケアされる人」という固定されがちな関係から浮遊するとき、「立場の概念がなくなる」瞬間が生まれる。(著書から抜粋)
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鈴や鳴子を鳴らして思いっきり体を動かしているとき。子どもたちとビニール袋の風船を追いかけているとき。フラップバルーンの中でお子さんたちと一緒に走り回っているとき。

こういう時、「ミュージックケアの先生」と「こども」という立場がなくなって、一緒にミュージックケアを楽しむ仲間になっている気がします。その時私は、「ケアする人」であると同時に、参加しているパパやママ、お子さんたちの楽しそうな姿に「ケアされる人」にもなっている。「ケアする人」と「ケアされる人」という関係はなくなって、立場の概念がなくなる。この立場の概念がなくなる瞬間って、みんなが同じことを共有し、心の底から楽しんでいる瞬間なんじゃないかと思います。

ママとお子さんも、普段は「お世話をしているママ」だけど、ミュージックケアの時は、「お世話されてるお子さん」のほうがママをリードして楽しんでいる。パパとお子さんが一緒に鳴子を鳴らして、「オー!」って声を出しているうちに、ミュージックケアを一緒に楽しむ仲間になっている。

ミュージックケアに来てくれたママ、パパ、お子さんたちが、こんな風に「立場の概念がなくなる」気持ちよさを味わって、「今日は楽しかったね!」って話せる。また明日からも笑顔で過ごせる。そんな時間のお手伝いができるミュージックケアがしたい。そんなお手伝いができる、ミュージックケアってすごい。やっぱり私はミュージックケアが大好きだなって思います。 

西島先生の著書
「音楽の未明からの思考~ミュージッキングを超えて~」
第一章 なぜ人は音楽療法をするのか~福祉現場のフィールドワークから~


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