36.床暖房or無垢の床 床にまつわる木のハナシ vol.3
床暖房設備を入れるのか、無垢の床にするのか、散々迷って、最終的に無垢のスギ床を選択した我が家の家づくり。(前回のブログはコチラ)
杉の床は一般的に和風の家に使われるようなので、無垢の床の中でも杉を選択する人って、結構珍しい方なのかもしれません。
随分前の家探しの際にも軽ーく書きましたが、(当時のブログはコチラ)
無垢フローリングに使われる木材は様々な種類のものがあります。色、模様、材質、本当に多種多様です。
かくいう私も、家づくりする前は「木材」といっても ナラ、ブナ、スギ、クリ、ヒノキ...
あぁ、色々あるのね。よくわからないけどとりあえず「木」ですよね?くらいに思ってました。よっぽど木そのものや家具にこだわりある人じゃないと、木の種類聞いてわかる!って人いないんじゃないでしょうか。
家具を選ぶときも、どんな木材で出来ているのか、何でこんなに価格差があるのかなーという疑問も大して持たずに、自分の好みかつ予算に合ったもので選んでいました。
私は家づくり…特に床材を選ぶ時に「木材の種類や性質って、こんなに違うのか...!」という発見があり、この木材への学びは引っ越してから家具などインテリアを選ぶ時にとても役立っています◎
そこで、今回は木材について私が勉強になったことを床材に絡めて書いておこうと思います。
木の性質の違いは育ち方にあった
無垢フローリングに使われる木材は様々な種類のものがありますが、大きく「針葉樹」と「広葉樹」に分かれています。
針葉樹と広葉樹は、細胞と組織の成り立ちから異なるため、見た目も強度も違います。
針葉樹
針葉樹は読んで字のごとく、「針のように真っ直ぐ伸びる木」のことです。葉っぱも針のように尖ったものが多いですよね。
マツやヒノキ、パイン などが代表的です。一年中葉っぱがついている「常緑樹」がほどんどで、まっすぐと天まで伸びた背の高い木が多いです。
成長スピードが早いため、柔らかく軽い木になりやすいのが特徴です。
針葉樹は成長スピードも早いし、まっすぐで使いやすく、さらに加工もしやすい。なので建築用の木材としてもってこいなんですね。
構造材などの建築材料として使われるのはほとんどがこの針葉樹になります。
針葉樹でよく使われる人気の床材
マツ(パイン)、スギ、ヒノキ、 など
無垢フローリングとしては、針葉樹の素材は柔らかくて肌触りが良いことがメリットです。 反面、キズがつきやすいというデメリットもありますが、 それも味わいと感じられるような風合いの良さがあります。
無垢フローリングとして比較的に安価なのはマツ(パイン)、スギらへんだそうです!
針葉樹の多くは明るい色をしています。
パッと明るい印象にしてくれるので、空間を広く見せられるんじゃないでしょうか!大きい窓が採れないお部屋や、子ども部屋などに合いそうですね◎
(ただし、傷がつきやすいので子ども部屋に採用される場合は覚悟が必要)
我が家が採用したのは針葉樹である杉の床です。入居当時は赤みがかった虎斑模様だったんですが、経年とともにいい味出してきています。
傷は多分針葉樹の中でも一番傷がつきやすいんじゃないでしょうか ^^; お洒落な木のおもちゃも落とすだけで傷になります。
すでにどこもかしこも傷だらけですが、それも味として受け入れています。
広葉樹
広葉樹は漢字からもわかるように「葉っぱが広く、丸みを帯びている木」です。身近な木では桜の木とか、ケヤキがそうらしい…
複雑な構造をしていることから、堅くてキズがつきにくく、反りにくいという特徴を持っています。 木目が複雑で美しいものが多いため、家具や内装などの造作材としてよく使われています。
無垢フローリングとしては、キズがつきにくいことを活かして、人の出入りの多いお部屋や、ペットと暮らしてるお家などに使用すると良いみたいです。
針葉樹とは対照的に、カラーバリエーションが豊富なのも広葉樹。
例えば中間色に分類されるヨーロピアンオークや、赤みのあるチーク、暗めのウォールナットなどが有名です。
好みのインテリアテイストがあるなら、その家具に合わせて好きな色を選べますね!
広葉樹でよく使われる人気の床材
オーク(ナラ)、バーチ(カバ)、メープル、チーク、ウォールナットなど
家具を選ぶときに一番多いのがナラ材やオーク材です。
北米・ロシア産、国産など産地によって厳密にナラ材とオーク材は違うっぽいのですが、木材の見た目としてはほぼ一緒みたいです。
ナチュラルな明るい色が特徴で、木目がはっきりしている点も特徴です。
切り出した当初は人の肌に近い色をしていますが、経年変化によって黄金色へと変化することで、より重厚感のある家具へ成熟していくみたいです。
チークとウォールナットは好みが分かれます。
チークは赤みがかった色が特徴で、腐食に強く寸法安定性も良いことから、古来より最高級木材として高級家具や豪華客船の甲板や内装材などに使われてきたそうです。
家具選びでもオーク材よりちょっとお値段上がりますねーな木材はウォールナット(ウォルナット)です。
ウォールナットは木材の中でも一番濃い色なんじゃないでしょうか。深い茶色、黒、紫、赤の色素が複雑に、幾重にも重なるような濃いブラウンです。ウォールナットは落ち着いた空間になりそうですね。
日本はもともと広葉樹が多かった
春が近づくとスギ花粉のニュース…ということは日本はもともと針葉樹が多いのかなって思いますが、実は日本の天然林のほとんどは広葉樹なんだそうです。
成長スピードも早く、真っ直ぐで加工しやすいという針葉樹が人工的に植えられ、それを伐採して構造材に使われるという時代背景があって、日本は針葉樹がたくさん植えられるようになったみたいです。
人工的に植えた針葉樹林で、人間は花粉に苦しんでいるんですね。
家具に使われている木の種類と木材の作りの違い
硬さ、色味は木材の種類によってさまざま。
前回のブログにも板の構造について書きましたが、木の家具に使われる素材も、床材と同じで素材が違うんです。
1. 無垢材
天然木をそのまま削り出した木材のことです。強度に優れるため業務用の家具にはよく使われています。天然木ならではの木目や風合いを楽しめますが、経年劣化により反りや狂いが出やすいのが難点ともいえます。
2.集成材小さく切り分けた天然木を接着剤で組み合わせた木材です。無垢材ほど木の風合いはないですが、強度や品質が安定しているため使いやすく、家具ではテーブル天板の素材として使用されることが多いようです。
3.挽き板(ひきいた)
薄くスライスした木のシート(約2〜4mm)を張った板を貼り付けた合板のこと。表面だけが本物の木の素材です。天然木をのこぎりで挽いた板を合板に貼り付けているので「挽き板」と言うそうです。
4.突板(つきいた)
薄くスライスした木のシート(約0.3〜1mm)を張った板を貼り付けた合板のことです。突き板とは、木材を0.3~1㎜程度の厚さにナイフで突いた(=スライスした)ものを言います。
5.印刷(木目プリント)
プリント紙化粧繊維板と呼ばれることが多いのかなーと思うのですが、「繊維板」と呼ばれる板に、木目や柄を印刷した紙を貼り付けたものです。
この5種類の方法で家具を作られることを知りました。
もちろんですが、木そのままを使う無垢素材が一番高く、高級なものになります。(その中でも、節がないもの・あるものでお値段も変わってきます)木目の美しい100%本物の木=無垢材を使って職人さんが1点ずつ作るとなったらそれは材料費・技術料ともにお値段する家具になりますよね!
それだけ無垢の家具は素材にも、行程にも手間暇かかってるわけです。
量販店のお手頃な家具の素材を見たら結構ナルホドって思うんですが、
木の家具って、100パーセント木の素材を使って作られた家具って実はお手頃価格で売ってないんですね〜。お手頃価格で手に入る家具は大抵木目印刷されたプリント化粧繊維板だったりします。
お手頃価格の家具がダメというわけでは全然ないんですが、
せっかく職人さん達がこだわって作ってくださった家だったら、家具もそれなりにいいものを揃えたいですよね。
なかなか小さい子どもがいると家具探しも一苦労。
こういう家具巡り、子どもがいないうちに極めておきたかなった〜!と家づくりを振り返って思いますが、家具は家づくりしてからじゃないと大きさやサイズ感選べないですよね。笑
家づくりが終わったら、家具探しの旅も是非楽しんでください ♪))
次回もお楽しみに!
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