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【エッセイ】日常の中の小さな冒険
お気に入りの美容室を見つけるというのは、中々に難しいことではないかと思う。
現に私は13年ほどずっと同じ美容師さんにお世話になっている。
途中で休みが合わなくなったり、子供が赤子の為近場で済ませていたりした時期はあったけどやっぱりお兄さん夫妻のスキルと気心の知れた居心地の良さが恋しくて元のお店に戻っていた。
ここ2年くらいは安定してお兄さん夫妻のお店に通っていたのだけれど、
なんだか急に【今回はあそこのお店には行きたくない】という気持ちが出てきてしまった。
行きたくない、というといかんせん強めに聞こえるが特に何かトラブルがあったわけではない。お兄さんもお姉さんも変わらず好きだ。
ただなんとなく足が向かないな、と感じてしまったのだ。
車で10分くらいなのだが、運転するのが嫌になってしまったのだろうか。
それとも私の中の何かが変わろうとしているのだろうか・・・!
なんてメルヘンに思いを馳せながら、近所にたくさんある美容室から探すことにしてみたのであった。
そして某ホットペッパーさんにて探しまくって見つけた小さめのお店。
おそらくオープンして数ヶ月といったところだろうか。
時間帯のせいか、お客さんは私だけ。
おしゃれな内装。いかにもテクニシャンそうな男性の店長さんと、若くてフレッシュ感しかないアシスタントの男性。土屋太鳳ちゃんの旦那さんみたいな系統。(名前がわからん)
希望のスタイルを伝えて、いざ鎌倉じゃなくて施術スタート・・なのだがいやな予感がした。
この太鳳ちゃんの旦那さん似のイケメンさん、クロスをムギュと締めてきた。
『苦しくないですか〜』
『苦しいです』
『あっごめんなさい💦』すぐに緩めてくれたものの、暗雲の気配がする。
このお店の口コミに、アシスタントさんがアイロンで何やらしでかしたと書かれていたのだ。
彼か・・・と思った。
その口コミは嫌なものではなく、びっくりしたけど仕上がりは満足だよという好意的なものであった。だからあまり気にしなかったのだが・・・。
問題はシャンプーとトリートメントであった。
彼はそんなに急いでいたのであろうか。
私はまるで人気の街の中華食堂の店主に調理される食材のような気持ちでシャンプーを受けた。
よく言えば、大胆。豪快。と言えるのか。
悪く言えば、雑 である。
彼は聞く。『力加減大丈夫ですか〜』
私は答える『もうちょっと優しく・・・』
『あ、すみません💦💦』
デジャブか。
幾分優しくなったものの、溜めたお湯で頭を流してくれる工程で水だったり、
シャンプー台にしょっちゅうぶつかるので頭が揺れて嫌だったり・・・。
彼はそんなに忙しいお店にいたのだろうか。
私の頭はゆっくり洗って欲しい。。。
ちなみに、店主さんのカットは良かったので仕上がりとしてはまあ満足したと言えるであろう。
だがシャンプーが独特すぎて・・・・・( ´Д`)
人は誰でも【初心者】という時期がある。
私も予約や空港の時手続きを手間取り、お客さまを苛立たせたことも何回もある。先輩はさらに苛立たせてしまっていたことであろう。スミマセン
要するに仕事に慣れておらず仕事が上手ではないのだ。
わかる。きっと彼も何回も何回も人の頭を洗って上手になるのかも知れない。
だがしかし。
私に彼を育てる義務はない。
家事育児という労働の対価として得た時間とお金を使って綺麗になりたくてお店に来た。
しかも美容室のシャンプーやトリートメントは格別のご褒美だと思っている。
その時間を、心配と不満で埋めたくはないのだ。
よって、残念ながらこのお店をリピートすることは、私はしないであろう・・・。
いつものお兄さんお姉さんの技術がとんでもなく良いものだと言うことがわかっただけであった。違うお店に行っただけでお姉さんのシャンプーが恋しくなってしまった。
それでも、変わり映えのしない小さな日常の中、新しいお店に行くという冒険ができたことは良かったと思う。
そういった意味では、今日の冒険は成功と言えるかも知れない。
あなたは最近、冒険してますか?🏝️
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