わたしの本棚-春たけなわの今日この頃-
今回は最近読んだ本の紹介!の前に東京はついに桜が満開を迎えました。
桜ほんときれいですよね。毎年桜の季節が来ると日本人に生まれて自分はよかったなと思います。限りなく白に近い淡い桃色の花弁の美しさ、満開の花も長くはもたず散ってしまう儚さ。そしてなんといってもこんなにも美しいのになんだか不吉な感じもするところが好きです。「桜の樹の下には」ですね。
青空の下の桜も、曇天の中の桜も、春雨に打たれる桜も好きですが、大和は特に夜の桜が好きです。闇の中で白く妖しく光る桜の花びらは格別にきれい。昔からこういう場面のことを「花明かり」って表現するらしいですよ。最近読んでた小説で覚えました。きれいな表現ができる言葉があるものなのですね。
今日散歩がてら見た感じまさに満開という感じだったからこの調子だと日曜日とかまでは持たないかな。まあ散るところもきれいだから週末は桜吹雪を楽しもう。そんなこんなで最近読んだ本紹介でぇーす。
まずはドン・デリーロの2作『沈黙』と『ポイント・オメガ』。どっちも読みやすかった。めちゃ短いしね。ドン・デリーロの作品の舞台は近未来だったりSF色あったりするからそっちに気を取られがちだけど、内容は愛とか人間の感情とかそういう科学ではどうにもならないものを書いてる気がするから好き。
あとは日本文学、全部めちゃ有名どころ笑。文庫本は太めのジーンズのポッケに入るから何処にでも一緒に持ってけていいよね。
司馬遼太郎『燃えよ剣』
大和は特に上巻の「月と泥」「四条大橋」という章が好きです。月明かりの下泥にまみれ血にまみれ人斬りをする様子、春たけなわ、京の桜も咲き乱れる頃歳三の顔だけが明るくない様子、どちらも反対のものが同居していてきれいだなと思うからです。下巻は歳三が死に向っていくのが読み手の自分は最初からわかってるのでなんかキツイね。
谷崎潤一郎『卍』
これは全くの持論だけど谷崎潤一郎の小説って都会感がすごいあるから好きです。洗練されてるというか無駄なところがないというか、シュッとしててスマートなイメージです。田舎者だったらもっとケバケバした小説書くと思う。自分も含めてだけど。
先月読んだ本はこの4冊でした。最近は1週間に1冊のペースで読み進められてるけどもっと読書量増やしたいな。やはり他の人の文章や言葉に触れるのは自分の精神世界が広がる気がするのでいい気分ですね。今月はもっと読むぞ。
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