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自顕流とは
はじめに
今回は私がやっている流派の一つ、薩摩の剛剣、薬丸自顕流(野太刀自顕流)について解説していこうと思います。
よく示現流と混同されているので、そのへんについても綴っていこうと思います。
薬丸自顕流(野太刀自顕流)とは
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薬丸自顕流(野太刀自顕流)とは、薩摩藩(現在の鹿児島県)に伝わる、剣術の流派です。
特徴としては、「一撃必殺」である所です。刀を上に突き上げ、猿叫と呼ばれる声を出しながら振り下ろす一撃はものすごい威力です。
刀で受け止めようとしてもその刀ごと頭蓋骨にめり込んだという逸話も残っています。
かの新選組局長、近藤勇も「薩摩の初撃は避けろ」と恐れたそうです。
示現流との違い
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自顕流と聞いて、上のるろうに剣心に登場した「チェストー」と叫ぶ剣士を思い浮かべた人もいるのではないでしょうか?
しかし上の剣士の流派は「示現流」で、読み方は同じなのですが、少し違うのです。
薬丸自顕流をやっているキャラクターとしては、ゴールデンカムイの鯉登少尉等が挙げられますね。
2流派の違いとしては、薬丸自顕流の方が抜刀などがあり、実戦向きであるということです。江戸時代には戦うことが多い下級武士が薬丸自顕流、あまり無い上級武士が「示現流」を習っていたそうです。
実は薬丸自顕流は「示現流」から派生した流派なのですが、そこら辺はあとで綴っていきます。
ちなみに「示現流」でも「チェストー」とは叫びません。あくまでフィクションです。
練習方法
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薬丸自顕流の稽古は基本的に、写真にもある「横木」という物を、「打木」でひたすら打ちます。かつての薩摩剣士は朝に3000、夜に7000回打っていたそうです。
他にも、腰に差した木刀を抜いて逆袈裟で斬る「抜き打ち」や、決まった動きで演武のような物をする、「形」等の稽古を行ったりもします。
薬丸自顕流のルーツ
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先程にも少し書きましたが、薬丸自顕流のルーツについてもう少し詳しく説明します。
元はと言えば、十瀬与三左衛門長宗が戦国時代に開いた、天真正自顕流という流派が元でした。これは薬丸自顕流とはかけ離れていて、いわゆる居合のようなゆるやかな流派でした。
その流派を学んだ、東郷重位が豪快な流派、示現流を立ち上げました。これが先程綴った示現流です。
その後、薬丸兼陳という人物が薬丸家に代々受け継いだ野太刀の技と示現流を組み合わせできたのが『薬丸家伝「野太刀自顕流」』。これの名前が短縮され、現在の薬丸自顕流(野太刀自顕流)となりました。
おまけ:叫び声
示現流は叫び声が猿叫以外駄目で、「チェストー」もないのですが、薬丸自顕流は少しなら個性を出しても良いんです。
練習に行くと猿叫はもちろん、「フス、フス」や、「ていやー」等いろんな声が聞こえてきて面白いです。
ちなみに俺は「たぁぁぁ」っていう感じです。ちょっと空手と混同ぎみ。
終わりに
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今回は大雑把ですが薬丸自顕流について解説してみました。
やはり武道は好きなので書いていて楽しかったですね。
文房具と武道を交互に出していこうと思うので、フォローして次の記事をお待ち下さい。
多分次の武道の記事は無外流居合兵道になります。これは特徴的な流派(薬丸自顕流ほどではないですが)なので綴るのが楽しみです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!また次の記事でお会いしましょう!
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