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諦めで得る幸せの味


この前、こんな記事を書いた




これを読んでくれた方が、MOROHAの「それいけ!フライヤーマン」を思い出したと言ってくれて、ああそういえばそんな曲があったなとMOROHAを聞いた。




私はライブの日の朝、家を出る前にMOROHAを聞いていた時期があった。
なんだかとっても元気が出るから。よし、頑張ろうなんて思えるから


いつからだろうか、彼らを聞くと涙が止まらなくなってしまったのは。



今回、MOROHAを聞いたのは多分数ヶ月ぶり。
寝落ちするまで涙が止まらなくて、次の日とんでもない化け物が誕生するからなんとなく聞くのを避けていた。


MOROHAの歌詞は、アコギは私が歳をとるたびに心に刺さって抜けなくなる
思い当たる節が多すぎてしまうんだ。



でもやっぱり、私は彼らが好きだ

聞くたびにどんだけ辛くなって泣いてしまおうとも、やっぱり好きなんだ




いつまでバンドやってるの?なんて聞かれた日には革命を聞いた


暇さえあれば種を蒔いて
暇がなくたって水をやった
マイペースじゃ間に合う筈がねぇ
だから癒しやゆとりの逆へ逆へ

これの意味がわかった時にほんとにほんとに
なんとも言い表せない気持ちになった

ほんとにそうなんだよ、辛いなって気持ちと
やっとわかってくれる人がいたって気持ち



音楽だけで食べていきたい
そのためにはやっぱり実力だけじゃなくて運も必要なんだ

親がミュージシャンだとか、有名な人と友達だとか、それってコネじゃなくて運なんだよ
そして、それはやっぱり実力なんだ



私は何にもないから、
自分で色々勝ち取らないといけない

だから暇があれば、音楽事務所に音源を送って、フェスやらオーディションやらにエントリーして、SNSに自分が歌った動画を載せて、
どっかから芽が出るように必死に種を撒く。

オーディションに通過したと連絡が来て、
よくよく話を聞いてみたら多額の参加費が必要だと言われた時も、

毎年夏にくるフジロック出演の落選メールを見た時も、

最終審査と称してライブハウスに呼ばれたと思ったら紙を持った大人が私たちを品定めしていたときも、

悔しくて悔しくて唇から血の味がする思いをしながらも

どうにかならないかと
必死に必死に種を撒く。


でもそれだけじゃやっぱりダメだから
曲を作って、いっぱい練習して、バンドメンバーとぶつかって、バンドに必死に水をやる。

マイペースに進む余裕、それがあったら今こんなに頑張れていない




もう一つ。
大森靖子の前説ADVANCEという曲がある。

もう追いつけないな
つまんないくせに成功してる同期だけど
相性悪い世界を恨むのも
燃費悪い衝動

この曲は、テレビのスタッフをやっていた人の曲なんだけども。(MV、ほんとに素敵だ)

私はこれを自分に重ねて聞いてしまう
絶対に音楽の歌じゃないのに
そんなパワーのある楽曲だ



どんどん同い年のバンドマンが
私が欲しかったものを手にしていく。


ワンマンライブ、それのソールド、有名なフェス、ファンたちの感想ツイートを読んで悔しくなる。


つまんない音楽のくせに、なんて性格が悪いことだって私は普通に思ってしまう。
いつか、私以外のバンドマンが全員いなくなればいいとさえ思うこともあった。
それくらい、気持ち悪い負けず嫌いなのだ。



ただ、相性悪い世界を恨むのは燃費が悪い衝動だと歌ってくれたおかげでこのドス黒い気持ちは大抵治る。


この衝動、私はいつか愛せるのだろうか。









MOROHAのやめるなら今だと言う曲がリリースされていたのでで再生する。

「なあなあ、諦めで得る幸せの味ってさ一体どんな感じなんだい?」
それだけで涙が止まらなくなる。
私がずっと言えなかったけど、言いたかった言葉だったから


私から見れば音楽やめていったあいつらがいなくなったって感覚だけど
でも、あいつらから見れば私がただいつまでも青春を延滞している側である




ちなみに私はMOROHAのアフロがフライヤーを配っているところに出会したことがある。
(私はタイミング悪くもらえなかったのだけど)


武道館に立った人が配ってんだ
私がもっと必死にならないでどうする。

だから今日も私は必死だ。
カッコ悪いくらいに必死なのだ



ねえ、神様
俺に才能がないならさっさととどめを刺せよ
なんてね
定年リストラさえもないから
区切りは皆 自分でつけんだ

勝ち負けじゃないと思えるとこまで
俺は勝ちにこだわるよ

1番好きな歌詞で
このブログを締めさせていただきます

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