◼️東京散策: 築地〜日比谷〜竹橋編
「築地で朝ごはんを」。豊洲市場移転後初めて訪れる数年振りの築地に、数週間前から思いを馳せ心待ちにしていた。駅に降り立ち、まずは『築地本願寺』へ。安永雄彦さんのリブランディングと快進撃はネットや本で様々見ていたので感嘆。
伊東忠太による仏教の発祥であるインドを起源としたオリエンタルな佇まい。とても昭和9年の建築とは思えない摩訶不思議さと美しさがある。
参拝後築地市場場外に向かう途中、主人と二人で唖然とし言葉を失う。「人、、やばすぎ、、」訪日客の爆増をなめていた。
『きつねや』でホルモン丼を食べて『丸豊』でおにぎり買って、、人混みが無理すぎる私たちは、事前の予定を秒で無きものとした。
そして『松露』で玉子焼、『鳥藤』でかも鍋セット、『内野商店』『豊吉』で山形や岩手等新鮮な野菜やきのこを足早に買い付け、早々に退散しようとした瞬間、驚くほど濃厚な燻し臭を感じた。『秋山商店』の鰹節だ。大正5年創業、店頭にはあらゆる種類の削り立ての鰹節が並ぶ。「これが本当の、、鰹節の香り、、」取り敢えずこの日はだしパックを購入し、この後私は出汁の奥深さを知り何冊も本を読み沼にはまっていくこととなる。
当初の目的である「築地で朝ごはん」は忘れ去った私たちは歩いて銀座に向かう。久しぶりに銀座でモーニング、楽しみ過ぎる、、
『トリコロール本店』『仏蘭西屋』、立て続けにどちらも大行列、なんて日だ。
再び予定を瞬殺でリセットし、天気もいいので散歩がてら皇居外苑に行こうということになる。立ち寄ったのは『Le Petit Mec 日比谷店』。初めて京都・今出川のLe Petit Mecに行ったときはお洒落さと衝撃で頭がパンクした思い出が甦る。
皇居外苑のベンチで遅めのモーニング。半熟卵サンドやボンレスハムとブリーのカスクルート等、なんやかんやで気持ちの良い秋晴れの休日には最高のコースが出来上がった。
その後は二重橋や桜田門、美しい石垣や江戸城跡を散策。江戸城を手掛けたのは私が大好きな築城の名手・藤堂高虎。伊豆から運んだと云われる白く美しい安山岩や、布積み、乱積み、あらゆる手法を駆使した美しい石垣は溜息もの。
全く当初の目的を果たさないながらこんなに充実した休日を過ごせるとは、と思いを馳せながら竹橋に抜け帰路へ。
そして、この日の戦利品と夜のかも鍋。
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